問題
粉じん障害防止規則(粉じん則)および関連法令に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
誤りはアです。作業主任者を選任すべき作業は安衛令第6条に列挙されていますが、粉じん作業は含まれていません。そのため、特定粉じん作業でも粉じん作業主任者の選任義務はありません。前半の特定粉じん作業の定義(粉じん則第2条)は正しく、後半が誤りです。
特化則や有機則の作業とは違い、粉じん作業には作業主任者の制度がないことを押さえましょう。イ(6か月ごとの濃度測定)・ウ(じん肺の定義)・エ(管理4=療養)・オ(定期自主検査1年・記録3年)は正しい内容です。
粉じん則の主な規制と作業主任者制度の有無の整理:
| 法令 | 作業主任者の選任義務 | 備考 |
|---|---|---|
| 特化則(特定化学物質) | あり(第1類〜第3類・試験研究を除く) | 特定化学物質作業主任者技能講習修了者 |
| 有機則(有機溶剤) | あり(安衛令第6条第22号) | 有機溶剤作業主任者技能講習修了者 |
| 酸欠則(酸素欠乏・硫化水素) | あり(安衛令第6条第21号) | 酸欠則で定める技能講習の修了者 |
| 粉じん則(粉じん) | なし | 安衛令第6条に粉じん作業の号がない |
| 石綿則(石綿) | あり(安衛令第6条第23号) | 石綿等を取り扱う作業(試験研究を除く)等 |
各選択肢の正誤と根拠:
- ア(誤): 定義部分は粉じん則第2条第1項第3号のとおりですが、安衛令第6条(作業主任者を選任すべき作業)に粉じん作業は掲げられていません。「作業主任者の選任が義務」は誤りです。
- イ(正): 粉じん則第25条・第26条第1項により、常時特定粉じん作業が行われる屋内作業場は、6か月以内ごとに1回、空気中の粉じんの濃度を測定します。測定の記録は7年間保存です(同条第8項)。
- ウ(正): じん肺法第2条第1項第1号の定義どおりです。
- エ(正): じん肺法第4条第2項で管理1〜管理4に区分され、第23条で「じん肺管理区分が管理四と決定された者及び合併症にかかつていると認められる者は、療養を要する」とされています。
- オ(正): 粉じん則第17条第2項で1年以内ごとに1回の定期自主検査、第18条で記録の3年間保存が定められています。
【理論的背景】
粉じん対策は、粉じん則(設備・測定・保護具など事業場の措置)と、じん肺法(じん肺健康診断・じん肺管理区分・就業上の措置)の2本立てです。粉じん則は、粉じん作業(別表第1)のうち粉じん発生源が特定粉じん発生源(別表第2)であるものを「特定粉じん作業」とし、特に厳しい設備措置と作業環境測定をかけています。一方、作業主任者の選任は安衛令第6条に列挙された作業に限られ、粉じん作業は列挙されていないため、粉じん則には作業主任者の規定がありません。
【実務・条文構造】
設備等(粉じん則第4条・第5条):
- 特定粉じん発生源: 別表の区分に応じた措置(密閉する設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置・湿潤な状態に保つための設備など)またはこれと同等以上の措置
- 特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内作業場: 全体換気装置による換気またはこれと同等以上の措置
定期自主検査(粉じん則第17条・第18条):
- 第4条等により設ける局所排気装置・プッシュプル型換気装置と除じん装置: 1年以内ごとに1回
- 記録: 3年間保存
作業環境測定(粉じん則第25条〜第26条の2):
- 対象: 常時特定粉じん作業が行われる屋内作業場
- 頻度: 6か月以内ごとに1回(土石・岩石・鉱物の場合は遊離けい酸の含有率も測定)
- 測定・評価の記録: 7年間保存
呼吸用保護具(粉じん則第27条):
- 別表第3の作業では、有効な呼吸用保護具を使用させる(発散を防止する有効な措置を講じたときを除く)
じん肺管理区分(じん肺法第4条第2項):
- 管理1: じん肺の所見がない
- 管理2: エックス線写真の像が第1型で、じん肺による著しい肺機能の障害がない
- 管理3イ: 第2型で著しい肺機能の障害がない
- 管理3ロ: 第3型または第4型(大陰影が一側の肺野の3分の1以下)で著しい肺機能の障害がない
- 管理4: 第4型(大陰影が一側の肺野の3分の1を超える)、または第1型〜第4型で著しい肺機能の障害がある → 療養を要する(第23条)
じん肺健康診断の頻度(じん肺法第8条・常時粉じん作業に従事する労働者):
- 管理1: 3年以内ごとに1回
- 管理2・管理3: 1年以内ごとに1回
合併症(じん肺法施行規則第1条): 管理2または管理3の者の肺結核・結核性胸膜炎・続発性気管支炎・続発性気管支拡張症・続発性気胸・原発性肺がん。合併症にかかっている者も療養を要します(じん肺法第23条)。
【試験での位置づけ】
「粉じん作業には作業主任者の選任義務がない」「特定粉じん作業の屋内作業場の測定は6か月ごと・記録7年」「定期自主検査は1年ごと・記録3年」「管理4は療養」がよく問われます。アは、特化則や有機則の作業主任者制度と混同させる典型的な引っかけです。
【各選択肢の発展補足】
- ア: 特定粉じん作業でも、作業主任者に代わる規定はなく、設備措置・作業環境測定・呼吸用保護具・特別の教育(粉じん則第22条)などで管理します。
- イ: 第1管理区分が2年以上続いた単位作業場所は、所轄労働基準監督署長の許可を受けて、厚生労働大臣の定める方法で濃度を測定することができます(粉じん則第26条第3項)。
- ウ: 合併症は「じん肺と合併した肺結核その他のじん肺の進展経過に応じてじん肺と密接な関係があると認められる疾病」と定義されています(じん肺法第2条第1項第2号)。
- エ: じん肺管理区分は、事業者が提出したエックス線写真等をもとに、都道府県労働局長が地方じん肺診査医の診断または審査により決定します(じん肺法第13条第2項)。
- オ: 自主検査や点検で異常を認めたときは、直ちに補修その他の措置を講じなければなりません(粉じん則第21条)。
【根拠法令】粉じん障害防止規則 第2条・第4条・第5条・第17条・第18条・第21条・第25条・第26条・第26条の2・第27条、じん肺法 第2条・第4条・第8条・第13条・第23条、じん肺法施行規則 第1条、労働安全衛生法 第14条・安衛令第6条
【補足】粉じん作業には作業主任者の選任義務がない(安衛令第6条に列挙なし)。じん肺管理区分が管理4の者は療養を要する。特定粉じん作業の屋内作業場の測定記録は7年保存。
- 粉じん障害防止規則第2条・第25条・第17条・第4条・第27条・第22条e-Govで原文を読む
- じん肺法第2条・第4条・第8条・第23条・第13条e-Govで原文を読む
- 労働安全衛生法施行令第6条e-Govで原文を読む
- 特定化学物質障害予防規則e-Govで原文を読む
- 有機溶剤中毒予防規則e-Govで原文を読む
- 酸素欠乏症等防止規則e-Govで原文を読む
- 石綿障害予防規則e-Govで原文を読む
- 労働安全衛生法第14条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 粉じん障害防止規則(粉じん則)第2条・第17条・第18条・第25条・第26条、労働安全衛生法(安衛法)第14条・安衛令第6条(作業主任者を選任すべき作業の列挙)、じん肺法第2条・第4条・第23条。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

