結論:区分所有法は管業試験で約30%を占める最大配点の基幹科目。集会決議要件(普通決議過半数・特別決議3/4・建替え決議4/5)・規約変更・共用部分の持分計算・管理者の選任が頻出論点で、数値暗記とセットの条文番号押さえで14〜16問を安定得点源化できます。
区分所有法(正式名称:建物の区分所有等に関する法律)は、マンションのような区分所有関係を規律する基本法令です。管業試験では民法と合算して約30%の配点を占め、特に区分所有法部分は数値暗記と条文知識で安定得点源化できる「攻略しやすい基幹科目」です。本記事では、令和8年度試験対応の最新法令を反映した区分所有法の完全攻略法を、頻出論点別に解説します。
協会非提携・独自作成:本サイトは一般社団法人 マンション管理業協会と一切関係ありません。掲載問題は協会公表の過去問の転載ではなく、出題範囲を参照した合格ナビ独自の自作問題です。
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1. 区分所有法とは何か(基本構造)
区分所有法は、1棟の建物が複数の独立した住戸(専有部分)と共用部分から構成される「区分所有関係」を規律する法律です。マンション特有の以下の論点が定められています:
- 専有部分・共用部分の区別
- 共用部分の持分・使用権
- 規約・集会・管理者
- 区分所有権の譲渡・抵当権の設定
- 建替え決議
- 復旧・再建
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2. 集会決議要件(最頻出論点・数値暗記必須)
VolatileBox(集会決議要件):区分所有法の数値は条文で明定されており変動しません。最終確認日:2026-06-10。出典:区分所有法(e-Gov法令検索)。
| 決議の種類 | 要件 | 主な対象 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 普通決議 | 区分所有者及び議決権の各過半数 | 管理者選任・通常の管理事項・収支予算 | 第39条 |
| 特別決議 | 区分所有者及び議決権の各3/4以上 | 規約変更・共用部分の重大変更・管理組合法人化 | 第17条・第31条 |
| 建替え決議 | 区分所有者及び議決権の各4/5以上 | 建物の建替え | 第62条 |
| 復旧決議 | 区分所有者及び議決権の各3/4以上(大規模滅失の場合) | 大規模滅失からの復旧 | 第61条第5項 |
集会の招集
- 招集権者: 原則として管理者。区分所有者の1/5以上 + 議決権の1/5以上で招集請求可(規約で軽減可)(第34条)
- 招集通知: 少なくとも会日の1週間前までに各区分所有者に発する(第35条第1項)
- 議決権の代理行使・書面議決: 可(第39条第2項・第3項)
暗記のコツ
「1週間前通知 → 過半数(普通) → 3/4(特別) → 4/5(建替え)」の階段で覚えると、本試験の30秒で正答に辿り着けます。
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3. 規約変更(特別決議3/4以上)
規約変更は区分所有者の権利義務に重大な影響を与えるため、特別決議(3/4以上)の対象です。
規約に定められる事項(第30条):
- 共用部分の管理・使用方法
- 共用部分の変更・処分
- 管理者の選任・解任
- 集会の招集・運営
- 違反者への措置
規約変更の手続き:
1. 規約変更案の提示
2. 集会の招集(1週間前通知)
3. 区分所有者及び議決権の各3/4以上の賛成で可決
4. 規約原本の改訂・保管
特に、一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす規約変更は、その者の承諾が別途必要です(第31条第1項但書)。
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4. 共用部分の持分・使用権
持分の計算
共用部分の持分は、原則として専有部分の床面積の割合で計算します(第14条第1項)。
例:100㎡のマンション3戸(A=40㎡、B=30㎡、C=30㎡)
- A持分: 40/100 = 4/10
- B持分: 30/100 = 3/10
- C持分: 30/100 = 3/10
持分の処分
- 専有部分との分離処分禁止(第15条第2項):共用部分の持分のみを独立して譲渡・抵当権設定はできない
- 専有部分の譲渡で共用部分の持分も自動移転
共用部分の重大変更
- 共用部分の重大変更: 区分所有者及び議決権の各3/4以上(規約で過半数まで軽減可)(第17条第1項)
- 共用部分の軽微変更: 集会の普通決議(過半数)(第18条第1項)
「重大」と「軽微」の区別は出題の鍵で、形状又は効用の著しい変更を伴うか否かが判断基準です。
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5. 建替え決議(特別中の特別・4/5以上)
建替えは区分所有者の生活基盤を根本から変える最重要決定のため、最も厳格な要件が設定されています。
建替え決議の要件(第62条)
- 区分所有者及び議決権の各4/5以上で可決
- 建替え後の建物の概要・費用負担・専有部分の帰属を決議
- 招集通知は会日の2ヶ月前までに発する(第62条第4項・通常の集会より厳格)
売渡請求権(第63条)
建替え決議に賛成しなかった者に対し、建替え参加者は時価で売渡しを請求できる権利です。これにより、建替え反対者の権利関係を補償により整理し、建替えを実行可能にします。
建替え組合の設立(マンションの建替え等の円滑化に関する法律)
建替え決議後は、5人以上の建替え参加者の発起で都道府県知事の認可を受け、建替え組合を設立できます。
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6. 管理者の選任・解任・職務
選任(第25条)
- 集会の普通決議で選任
- 規約で特別の定めも可
- 管理者は区分所有者である必要なし(外部の専門家でも可)
職務(第26条)
- 共用部分の保存・管理
- 集会の招集・議事の進行
- 区分所有者を代理して訴訟追行
- 規約・集会の議事録の保管・閲覧
解任(第25条第2項)
- 集会の普通決議で解任
- 不正行為等があれば各区分所有者が裁判所に解任請求可
事務報告義務(第43条)
管理者は少なくとも毎年1回、集会において事務報告を行う義務があります。
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7. 区分所有権の譲渡・抵当権の設定
専有部分と共用部分の一体性
- 専有部分を譲渡すると共用部分の持分も自動移転(第15条第1項)
- 共用部分の持分のみの独立譲渡・抵当権設定は禁止(第15条第2項)
敷地利用権
専有部分を所有するために必要な敷地利用権(所有権・賃借権等)も専有部分と分離処分禁止(第22条)。
これにより、マンションの専有部分・共用部分・敷地が一体として権利関係を保ちます。
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8. 民法R2改正と区分所有法の関係
令和2年4月1日施行の民法改正は、区分所有法には直接の改正をもたらしませんが、専有部分内の賃貸借や敷金については民法の改正規定が適用されます。
| 民法改正論点 | 区分所有関係での適用例 |
|---|---|
| 敷金返還義務(622条の2) | 専有部分の賃貸借における敷金返還 |
| 原状回復義務(621条) | 専有部分賃貸借終了時の原状回復 |
| 個人根保証(465条の2) | 専有部分賃貸借の連帯保証契約 |
| 賃貸人地位の移転(605条の2) | 専有部分譲渡時の賃借人保護 |
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9. 規約の保管・閲覧
- 規約は管理者が保管(管理者がない時は集会で定めた区分所有者が保管)(第33条第1項)
- 利害関係人の請求があれば閲覧を拒めない(第33条第2項)
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10. 区分所有法 学習プラン(4週間)
第1週:基礎構造
- 専有部分・共用部分の区別
- 共用部分の持分計算
- 区分所有権の譲渡
第2週:集会・決議
- 集会の招集・通知
- 普通決議・特別決議・建替え決議の数値暗記
- 議決権の代理行使・書面議決
第3週:規約・管理者
- 規約変更(3/4以上)
- 管理者の選任・解任・職務
- 規約の保管・閲覧
第4週:建替え・復旧
- 建替え決議の4/5要件
- 売渡請求権
- 復旧決議(大規模滅失時の3/4要件)
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11. よくある失敗パターン
1. 特別決議3/4と建替え4/5を混同 → 規約変更(3/4)と建替え(4/5)の数値を明確に区別
2. 共用部分の重大変更と軽微変更の区別を忘れる → 「形状又は効用の著しい変更」がキーワード
3. 管理者の選任要件の数値暗記漏れ → 普通決議=過半数を確実に押さえる
4. R2改正民法と区分所有法を混同 → 区分所有法は改正されていない・民法部分のみR2改正適用
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12. 合格ナビでの対策
- 民法・区分所有法 108問:科目別演習
- 完全合格ガイド:受験戦略全体像
- 独学ロードマップ:300時間の配分
著作権・正確性の方針:本サイトは一般社団法人 マンション管理業協会と一切関係ありません。掲載問題は協会公表の過去問の転載ではなく、出題範囲を参照した合格ナビ独自の自作問題です。各問に根拠条文(区分所有法◯条・民法◯条等)を明記しています。