問題
外皮用薬に配合される抗炎症成分(ステロイド性抗炎症成分を除く)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はイ(正しいもの)です。
ウフェナマートは、湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも等の皮膚症状を和らげる成分です。手引きでは、プロスタグランジンの産生を抑える作用は必ずしも明らかでなく、細胞膜の安定化や活性酸素の生成抑制によって炎症を抑えると考えられている、と説明されています。
アは誤りで、グリチルレチン酸は外皮用薬に配合されている場合があります。ウも誤りで、グリチルレチン酸は比較的穏やかな抗炎症作用を示す成分です。エは筋肉痛・関節痛向けのインドメタシン等の説明です。オも誤りで、グリチルレチン酸はグリチルリチン酸が分解されてできる成分で、同様に作用します。
外皮用薬の非ステロイド系抗炎症成分(手引き 第3章Ⅹ-2)):
| 成分 | 目的 | 手引きの説明 | 副作用など |
|---|---|---|---|
| ウフェナマート | 湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも等による皮膚症状の緩和 | プロスタグランジン産生抑制作用は必ずしも明らかでない。細胞膜の安定化、活性酸素の生成抑制などで抗炎症作用を示すと考えられている | 刺激感(ヒリヒリ感)、熱感、乾燥感 |
| インドメタシン、ケトプロフェン、フェルビナク、ピロキシカム、ジクロフェナクナトリウム | 筋肉痛、関節痛、肩こりに伴う肩の痛み、腰痛、打撲、捻挫等の鎮痛 | 皮膚の下層にある骨格筋や関節部まで浸透してプロスタグランジンの産生を抑える | 長期連用を避ける。喘息を起こしたことがある人・妊婦は使用を避ける |
| グリチルレチン酸等 | 比較的穏やかな抗炎症作用 | グリチルリチン酸が分解されてできる成分で、グリチルリチン酸と同様に作用する | 留意点はかぜ薬の項(グリチルリチン酸)を参照 |
各選択肢の解説:
- ア(誤): 手引きは、比較的穏やかな抗炎症作用を示す成分として、グリチルレチン酸等が外皮用薬に配合されている場合があるとしています。
- イ(正): 手引き p168 のウフェナマートの記述どおりです。
- ウ(誤): グリチルレチン酸はステロイド性抗炎症成分とは別の「その他の抗炎症成分」に分類され、作用は比較的穏やかです。化膿している患部への使用を勧める根拠もありません。
- エ(誤): 骨格筋や関節部まで浸透して鎮痛に用いるのは、インドメタシン、ケトプロフェン、フェルビナク、ピロキシカム、ジクロフェナクナトリウムです。
- オ(誤): グリチルレチン酸はグリチルリチン酸が分解されてできる成分で、グリチルリチン酸と同様に作用します(手引き p138)。
【外皮用の抗炎症成分は「目的」と「作用の説明」をセットで覚える】
1. 非ステロイド性抗炎症成分の定義と2つのグループ(手引き p168)
手引きは、分子内にステロイド骨格を持たず、プロスタグランジンの産生を抑える作用(抗炎症作用)を示す成分を非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)と定義し、外皮用薬では目的別に2つに分けて説明しています。
- ① 皮膚の炎症によるほてりや痒み等の緩和: ウフェナマート
- 末梢組織(患部局所)におけるプロスタグランジンの産生を抑える作用については必ずしも明らかにされていない
- 炎症を生じた組織に働いて、細胞膜の安定化、活性酸素の生成抑制などの作用により抗炎症作用を示すと考えられている
- 湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも等による皮膚症状の緩和が目的。副作用は刺激感(ヒリヒリ感)、熱感、乾燥感
- ② 筋肉痛、関節痛、打撲、捻挫等の鎮痛: インドメタシン、ケトプロフェン、フェルビナク、ピロキシカム、ジクロフェナクナトリウム
- 皮膚の下層にある骨格筋や関節部まで浸透してプロスタグランジンの産生を抑える
- 塗り薬・エアゾール剤は1週間あたり50g(又は50mL)を超えての使用、貼付剤は連続して2週間以上の使用を避けることとされている製品が多い
- 殺菌作用はなく、みずむし、たむし等又は化膿している患部への使用は避ける。喘息を起こしたことがある人、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避ける
喘息や妊婦についての注意は②のグループについての記述であり、ウフェナマートの説明として書かれているものではありません。
2. グリチルレチン酸(ア・ウ・オ)
- 外皮用薬では「その他の抗炎症成分」として、比較的穏やかな抗炎症作用を示すグリチルレチン酸、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等が配合されている場合がある(p170)
- グリチルレチン酸はグリチルリチン酸が分解されてできる成分で、グリチルリチン酸と同様に作用する(痔の薬の項 p138)
- グリチルリチン酸は化学構造がステロイド性抗炎症成分に類似していることから抗炎症作用を示すと考えられており、大量に摂取すると偽アルドステロン症を生じるおそれがある(かぜ薬の項 p68)
かぜ薬の項(p68)は、医薬品ではグリチルリチン酸としての1日摂取量が200mgを超えないよう用量が定められていること、かぜ薬以外の医薬品や甘味料として一般食品・医薬部外品にも広く用いられていることから、グリチルリチン酸の総摂取量が継続して過剰にならないよう購入者に注意を促す必要があるとしています。
【試験での位置づけ】
ウフェナマートは「プロスタグランジンの産生を抑えて効く」と言い切る記述が誤りになる成分です。手引きの「必ずしも明らかにされておらず」「細胞膜の安定化、活性酸素の生成抑制」という言い回しと、副作用(刺激感・熱感・乾燥感)をそのまま覚えておきます。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月一部改訂)第3章 Ⅹ-2)「痒み、腫れ、痛み等を抑える配合成分」(b)非ステロイド性抗炎症成分(手引き R8 PDF p168)・(c)その他の抗炎症成分(手引き R8 PDF p170)、第3章 Ⅴ-1-2)「代表的な配合成分等、主な副作用」(手引き R8 PDF p138)、第3章 Ⅰ-1-2)「主な配合成分等」(手引き R8 PDF p68) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

