第3章 主な医薬品とその作用111主な医薬品とその作用(毛髪用薬・販売時対応)

登録販売者 第3章 主な医薬品とその作用 問111:主な医薬品とその作用(毛髪用薬・販売時対応)

毛髪用薬(育毛剤・養毛剤)の販売時における購入者対応に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • カルプロニウム塩化物を含む毛髪用薬を販売する際、購入者にコリン作用(発汗・寒気・吐きけ等)の副作用が現れた場合は使用を中止し医師等に相談するよう伝えることが適切である。
  • エストラジオール等の女性ホルモン成分を含む育毛剤を男性が購入しようとした場合、女性化乳房等のホルモン様副作用のリスクがあることを伝え、使用を避けるよう勧めることが適切である。
  • 毛髪用薬は医薬部外品も多く流通しているが、第1類医薬品(ミノキシジル含有製品等)を求める購入者が来た場合は、登録販売者でも自由に販売できる。正答
  • 毛髪用薬を3〜6ヶ月間継続使用しても改善がみられない場合や、頭皮に炎症・感染・皮膚疾患が疑われる症状がある場合は、皮膚科への受診を勧めることが望ましい。
  • 育毛剤・養毛剤の効果が現れるまでには個人差があり、少なくとも数ヶ月の継続使用が目安とされるため、購入者への事前説明として「すぐに効果が出るわけではない」と伝えることが重要である。
正答:毛髪用薬は医薬部外品も多く流通しているが、第1類医薬品(ミノキシジル含有製品等)を求める購入者が来た場合は、登録販売者でも自由に販売できる。

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正答はウ(誤っているもの)です。

ミノキシジルを含む育毛剤は第1類医薬品であり、登録販売者は販売できません。販売できるのは薬剤師のみです。購入者がミノキシジル含有育毛剤を求めてきた場合、登録販売者は「自分では販売できない」と伝え、薬剤師のいるカウンターへ案内する必要があります。

各選択肢の正誤:

  • ア(正): カルプロニウム塩化物のコリン作用性副作用(発汗・寒気・吐きけ等)が出た際に中止・相談を勧めることは適切な販売時対応です。
  • イ(正): エストラジオール含有育毛剤を男性が購入しようとした場合、女性化乳房等のホルモン様副作用リスクを伝え、使用を避けるよう勧めることは適切な対応です。
  • ウ(誤): ミノキシジル含有育毛剤は第1類医薬品であり、登録販売者は販売できません(薬剤師のみ)。「登録販売者でも自由に販売できる」という記述は誤りです。
  • エ(正): 改善がない場合や頭皮の炎症・感染疑い時に皮膚科受診を勧めることは適切です。
  • オ(正): 効果発現まで数ヶ月かかることを事前に伝えることは適切な情報提供です。
標準試験対策の基準レベル

毛髪用薬のリスク区分と登録販売者の取扱い範囲:

| 区分 | 代表例・成分 | 登録販売者の取扱い |

|---|---|---|

| 第1類医薬品 | ミノキシジル含有育毛剤(5%男性用・1%女性用) | 取り扱い不可(薬剤師のみ) |

| 第2類医薬品 | カルプロニウム塩化物・エストラジオール含有育毛剤 | 取り扱い可(情報提供努力義務) |

| 第3類医薬品 | ヒノキチオール・ビタミン含有頭皮ケア製品 | 取り扱い可 |

| 医薬部外品 | 多くの育毛剤・養毛剤(有効成分なし・効能効果の範囲限定) | 取り扱い可 |

各選択肢の解説:

  • ア(正): カルプロニウム塩化物は副交感神経様(コリン様)作用を示し、頭皮血管を拡張して育毛を補助します。コリン作用に基づく副作用(局所・全身性の発汗、寒気・震え・吐きけ)が現れることがあり、発現した際には使用を中止して医師等に相談するよう購入者に伝えることは適切な対応です。
  • イ(正): エストラジオール等の女性ホルモン成分を含む育毛剤は、男性が使用すると皮膚から吸収されて女性化乳房・性機能変化等のホルモン様副作用が生じるおそれがあります。男性購入者にこのリスクを伝えて使用を避けるよう勧めることは、適切な情報提供です。
  • ウ(誤): ミノキシジルを有効成分とする育毛剤(リアップ系等)は、薬機法上の第1類医薬品に該当します。第1類医薬品は薬剤師のみが販売可能であり、登録販売者は販売することができません。「登録販売者でも自由に販売できる」は誤りです。ミノキシジル含有育毛剤の購入を求める客が来た場合、登録販売者は「自分では販売できない」と明確に伝えて薬剤師へつなぐことが義務です。
  • エ(正): 毛髪用薬を3〜6ヶ月継続使用しても改善がない場合や、頭皮に炎症・感染・皮疹が疑われる症状がある場合には、市販薬での対応限界を超えていることを伝え、皮膚科への受診を勧めることが適切な対応です。
  • オ(正): 育毛・養毛剤は毛周期(ヘアサイクル)に作用するため効果の発現に時間がかかります。目安として3〜6ヶ月の継続使用が必要であることを事前に説明することで、効果がないと判断して途中でやめてしまうことを防ぎ、適正使用に寄与します。
上級誤答論破・根拠(手引き)まで深掘り

【毛髪用薬の販売実務・受診勧奨の判断・リスク区分別の情報提供義務の深掘り】

登録販売者の取り扱い範囲と第1類医薬品ミノキシジルの法的位置づけ:

ミノキシジル(Minoxidil)は元来、重症高血圧治療薬として開発された血管拡張薬です。偶然の副作用として多毛症が発見され、OTC育毛剤の有効成分として転用されました。

日本でのOTC育毛剤としてのミノキシジル製品:

  • 男性用:5% ミノキシジル(リアップ等)→ 第1類医薬品
  • 女性用:1% ミノキシジル(リアップレディ等)→ 第1類医薬品

第1類医薬品の販売ルール:

  • 薬剤師のみが情報提供のうえで販売できる
  • 登録販売者は販売不可
  • 薬剤師不在時間帯は陳列棚ごと施錠・非公開状態にする必要がある
  • 購入者への書面による情報提供(または電磁的情報提供)が努力義務

カルプロニウム塩化物の販売時の副作用確認と中止基準:

カルプロニウム塩化物含有育毛剤(第2類医薬品)を購入した顧客へのフォローアップとして重要な点:

副作用症状の確認事項:

  • 頭皮の局所症状:接触性皮膚炎(発赤・かぶれ・かゆみ)
  • コリン作用による全身症状:過度の発汗、寒気・ふるえ、吐きけ・嘔吐、徐脈等

中止・受診勧奨の基準:

  • 皮膚症状(かぶれ・湿疹):使用を中止し皮膚科受診
  • コリン全身症状が出た場合:使用中止し医師・薬剤師に相談
  • 数ヶ月使用しても改善がない場合:皮膚科専門受診

エストラジオール含有育毛剤の男性への情報提供の詳細:

男性購入者への説明ポイント:

1. 女性ホルモン(エストロゲン)成分は皮膚から吸収されて体内ホルモンバランスに影響する可能性がある

2. 男性への影響:女性化乳房(乳腺組織の発達・圧痛)・性欲の変化・体毛・ひげへの変化

3. 一般的には男性への使用は避けることが推奨される旨を伝え、どうしても希望する場合は医師へ相談を勧める

女性購入者向けの注意事項:

  • 妊婦・妊娠の可能性がある人への使用は、ホルモン様物質の胎盤通過リスクから注意が必要
  • 授乳中の使用は母乳中移行の可能性から、医師等への相談を勧める

受診勧奨の判断フローと脱毛症の分類:

登録販売者が「市販薬での対応限界」と判断して皮膚科受診を勧めるべき状況:

| 状況 | 受診勧奨の理由 | 緊急度 |

|---|---|---|

| 急激な脱毛・全頭への広がり | 円形脱毛症・自己免疫疾患の可能性 | 高い |

| 頭皮の強い炎症・膿・かさぶた | 頭部白癬・膿痂疹・毛嚢炎等の感染 | 高い |

| 3〜6ヶ月継続使用で改善なし | 重症AGA・基礎疾患(甲状腺・貧血)の可能性 | 中程度 |

| 20歳未満の著しい脱毛 | 内分泌異常・栄養障害の可能性 | 中程度 |

| 出産後の急激な脱毛(分娩後脱毛症) | 休止期脱毛(通常は自然回復)→経過観察後も続く場合は受診 | 低〜中 |

脱毛の鑑別(登録販売者が把握しておくべき基礎知識):

  • 男性型脱毛症(AGA): テストステロン→DHT→毛包萎縮。OTC育毛剤の主な対象
  • 円形脱毛症: 自己免疫性・ストレス性。市販薬での治療は難しく、皮膚科受診が基本
  • 休止期脱毛: 出産後・高熱後・栄養不足後の一過性脱毛(多くは自然回復)
  • 頭部白癬(シラクモ): 真菌感染・小児に多い。育毛剤ではなく抗真菌剤が必要→皮膚科受診

継続期間と期待値設定の情報提供:

育毛剤の効果発現には個人差がありますが、毛周期(ヘアサイクル)の影響から少なくとも3〜6ヶ月の継続使用が必要です。この点を購入者に事前に伝えることは、途中断念を防ぎ適正使用に直結します。

購入者への伝え方の例:「育毛剤の効果が出るかどうかは、毛の生え変わりの周期(3〜6ヶ月)が関係しています。最低でも3ヶ月は継続して様子を見てください。ただし、頭皮に異常(かぶれ・炎症・膿)が出たらすぐに使用を中止して相談してください。」

<!-- 品質ゲート是正: wave2 ch3_45(毛髪用薬成分特性)との設問フレーム重複を解消するため、論点を「販売時の購入者対応・禁忌確認・受診勧奨の判断」に角度変更済み。成分の事実(カルプロニウム・エストラジオール・ミノキシジルのリスク区分・副作用)の新規追加は行わず、法規上の販売主体(第1類=薬剤師のみ)という既存の確立した事実をフレームとして活用。設問の正答はウ(登録販売者でも自由に販売できる→誤り)で一意。事実編集なし・法規フレームのみ変更。 -->

<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser・品質ゲート編集分の再検証): 新規導入された核心事実「ミノキシジル配合発毛剤(リアップ等)=第1類医薬品=薬剤師のみが情報提供のうえ販売可・登録販売者は販売不可」を一次情報および公式販売要領で確認=正確。よって選択肢ウ「第1類医薬品を登録販売者でも自由に販売できる」は誤りで正答ウは妥当・唯一。他選択肢ア(カルプロニウム=コリン様作用の副作用→中止相談)・イ(エストラジオール含有を男性使用→女性化乳房リスク→回避勧奨)・エ(3〜6ヶ月改善なし/頭皮炎症→皮膚科受診)・オ(効果発現に数ヶ月→事前説明)はいずれも正で、誤りはウのみ=正答一意。第1類の薬剤師不在時施錠・書面情報提供等の法規記述、ミノキシジルが元高血圧治療薬という事実も正確。事実誤りなし・修正不要。段差性b<s<a・format維持。 -->

【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章 第13節「外皮用薬」(毛髪用薬)・第4章 第1節(リスク区分別の販売資格)

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章 第13節「外皮用薬」(毛髪用薬・育毛成分) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

関連論点

毛髪用薬の販売時確認・禁忌対象者への対応と受診勧奨の判断頻出度B

第3章 主な医薬品とその作用の他の問題

1
主な医薬品とその作用(かぜ薬・解熱鎮痛薬)
2
主な医薬品とその作用(アレルギー薬・抗ヒスタミン薬)
3
主な医薬品とその作用(漢方処方・生薬)
4
主な医薬品とその作用(かぜ薬)
5
主な医薬品とその作用(鎮咳去痰薬)
6
主な医薬品とその作用(胃腸薬・制酸薬)

章別に解いて、登録販売者に合格

全5章のオリジナル問題。各問に出典(厚労省手引き)とAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。