問題
薬局における薬剤師不在時間に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はオ(誤っているもの)です。
薬剤師不在時間中は、登録販売者が在籍していても第1類医薬品の販売・授与を行うことができません。第1類医薬品は薬剤師のみが情報提供・販売できる医薬品であり、登録販売者が代替することはできないからです。
ア〜エはいずれも正しい記述です。薬剤師不在時間は、やむを得ず、かつ、一時的な不在の時間であり、予定された定期的な業務による恒常的な不在は認められません。薬剤師不在時間中は第1類医薬品・要指導医薬品の両方とも販売不可で、調剤室を閉鎖し、その旨等を薬局内及び薬局の外側の見やすい場所に掲示することが義務づけられています。第2類・第3類医薬品は登録販売者が引き続き販売できますが、第1類は薬剤師が戻るまで販売を停止しなければなりません。
薬剤師不在時間中の各区分の取扱いまとめ:
| 医薬品区分 | 薬剤師不在時間中の取扱い | 誰が担当できるか |
|---|---|---|
| 要指導医薬品 | 販売・授与不可 | 薬剤師のみ(不在中は禁止) |
| 第1類医薬品 | 販売・授与不可 | 薬剤師のみ(不在中は禁止) |
| 第2類医薬品 | 販売可能 | 薬剤師・登録販売者 |
| 第3類医薬品 | 販売可能 | 薬剤師・登録販売者 |
各選択肢の解説:
- ア(正): 薬剤師不在時間は、開店時間のうち、調剤に従事する薬剤師が薬局以外の場所で業務を行うため、やむを得ず、かつ、一時的に不在となる時間です(規則第1条の2第2項第2号)。緊急時の在宅対応や急遽日程の決まった退院時カンファレンスへの参加などが該当し、学校薬剤師の業務やあらかじめ予定されている定期的な業務による恒常的な不在は認められません。
- イ(正): 第1類医薬品は薬剤師しか販売できないため、薬剤師不在時間中は販売不可です。
- ウ(正): 要指導医薬品も薬剤師のみが販売できるため、不在時間中は販売・授与不可です。
- エ(正): 薬局開設者は、薬剤師不在時間内は調剤室を閉鎖し、調剤に従事する薬剤師が不在のため調剤に応じることができない旨等の掲示事項を、薬局内の見やすい場所及び薬局の外側の見やすい場所に掲示しなければなりません(規則第14条の3第3項、規則第15条の16)。
- オ(誤): 登録販売者は第1類医薬品の情報提供・販売権限を持ちません。薬剤師が不在の間、第1類医薬品は販売停止状態となります。「登録販売者が代替できる」という記述は誤りです。
【薬剤師不在時間制度の制度趣旨と背景】
薬剤師不在時間の制度は、薬局で調剤に従事する薬剤師が、薬局以外の場所でその業務を行うためにやむを得ず一時的に不在となる場合に、その時間の薬局の業務の取扱いを定めたものです。
薬剤師不在時間の要件(規則第1条の2第2項第2号):
1. 開店時間のうちであること: 薬局の開店時間中に生じる不在が対象です。
2. 薬局以外の場所での業務のためであること: 調剤に従事する薬剤師が、当該薬局以外の場所においてその業務を行うための不在です。
3. やむを得ず、かつ、一時的な不在であること: 例えば、緊急時の在宅対応や急遽日程の決まった退院時カンファレンスへの参加のための不在が該当します。学校薬剤師の業務やあらかじめ予定されている定期的な業務によって恒常的に薬剤師が不在となる時間は認められず、従来どおり当該薬局における調剤応需体制を確保する必要があります。
薬剤師不在時間内の体制:
体制省令では、薬剤師不在時間内は、薬局の管理を行う薬剤師が、薬剤師不在時間内に当該薬局において勤務している従事者と連絡ができる体制を備えていること等、薬剤師不在時間内における薬局の業務を行う体制の基準が規定されています。
第1類医薬品の情報提供義務と薬剤師限定の根拠:
第1類医薬品は、薬剤師により販売又は授与させなければならず、第2類・第3類医薬品は薬剤師又は登録販売者に販売又は授与させなければなりません(法第36条の9)。また、第1類医薬品を販売・授与する場合は、薬剤師に、書面を用いて必要な情報を提供させなければなりません(法第36条の10第1項)。要指導医薬品も薬剤師に販売・授与させなければなりません(法第36条の5第1項)。登録販売者はこれらの販売・情報提供の主体となれません。
そのため、薬剤師不在時間内であっても登録販売者が販売できる医薬品は第2類医薬品又は第3類医薬品であり、薬局開設者は、調剤室の閉鎖に加え、要指導医薬品陳列区画又は第一類医薬品陳列区画を閉鎖しなければなりません。ただし、鍵をかけた陳列設備に要指導医薬品又は第1類医薬品を陳列する場合は、この限りではありません(規則第14条の3第2項、構造設備規則第1条第1項第11号・第12号)。
掲示義務:
薬局開設者は、薬剤師不在時間内は、調剤に従事する薬剤師が不在のため調剤に応じることができない旨等、薬剤師不在時間に係る掲示事項を、当該薬局内の見やすい場所及び当該薬局の外側の見やすい場所に掲示しなければなりません(規則第14条の3第3項、規則第15条の16)。薬局内だけでなく外側にも掲示が必要な点が出題されやすいポイントです。
受験上のポイント:
試験での頻出論点は「薬剤師不在時間中に○○できるか/できないか」の判断です。
- 第1類・要指導 → 薬剤師不在中は販売不可(登録販売者での代替不可)
- 第2類・第3類 → 登録販売者が販売可能
- 調剤室の閉鎖・掲示義務 → 薬局開設者の義務(薬局内及び薬局の外側の見やすい場所に掲示)
- 恒常的な不在(学校薬剤師の業務・予定された定期的な業務)→ 薬剤師不在時間として認められない
【登録販売者が薬剤師不在時間中に実際に直面する場面と対応】
薬剤師不在時間中の登録販売者には、ルールを「知っている」だけでなく「適切に対応できる」ことが求められます。
よく起きる場面と正しい対応:
| 場面 | 誤った対応 | 正しい対応 |
|---|---|---|
| 第1類医薬品を求められた | 「少量なら大丈夫だろう」と販売する | 「ただいま薬剤師が不在のため、第1類医薬品はお出しできません。薬剤師が戻る○時頃に再度お越しいただくか、別の薬局でご相談ください」と丁寧に説明 |
| 「情報提供は要らないから売ってほしい」と言われた | 情報提供省略で販売する | 第1類は「情報提供拒否」でも薬剤師限定であり、登録販売者での販売は不可。同じ回答を繰り返す |
| 掲示をし忘れたまま薬剤師が外出した | 気づいてもそのままにする | 直ちに薬局内及び薬局の外側の見やすい場所に所定の掲示をし、来店者に口頭でも第1類・要指導医薬品の販売ができない旨を案内する |
| 要指導医薬品の購入希望 | 「自分で対応できる」と判断して販売する | 要指導医薬品は薬剤師に販売させなければならず(法第36条の5第1項)、薬剤師不在中は販売不可。第1類と同様に対応 |
要指導医薬品の「対面等」と特定要指導医薬品:
要指導医薬品は、薬剤師の対面又は映像及び音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法その他の厚生労働省令で定める方法(「対面等」)による情報の提供及び薬学的知見に基づく指導が必要なものとして指定される医薬品です(法第4条第5項第3号)。このうち、適正な使用のために薬剤師の対面による販売又は授与が特に必要なものとして指定されるのが「特定要指導医薬品」で(法第4条第3項第4号ロ)、薬剤師に対面により販売・授与させなければなりません(法第36条の5第3項)。いずれも販売の主体は薬剤師であるため、薬剤師不在時間内に販売できないことに変わりはありません。
【根拠】薬機法施行規則第1条の2第2項第2号(薬剤師不在時間)・第14条の3第2項・第3項・第15条の16(陳列区画の閉鎖・掲示)、薬機法第36条の5・第36条の9・第36条の10、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章Ⅲ-1)「許可の種類と許可行為の範囲」【薬剤師不在時間等】
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第36条の5e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章Ⅲ-1)「許可の種類と許可行為の範囲」【薬剤師不在時間等】(薬剤師不在時間の制度) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

