第4章 薬事関係法規・制度36薬事関係法規・制度(GQP)

登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問36:薬事関係法規・制度(GQP)

医薬品の品質保証(GQP)に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • GQP(医薬品の品質管理の基準)は、製造販売業者が製品の品質を確保するための基準であり、製造販売業者は品質保証責任者を置く義務がある。
  • GQPに基づく品質管理体制は、製造販売業者が製造所から出荷する製品について、製品標準書どおりに製造されていることを確認する仕組みを含む。
  • GQPは製造販売業者にのみ適用される基準であり、製造業者(製造のみを行う事業者)には適用されない。正答
  • GQPに基づき、製造販売業者は市場に出荷した製品の品質情報(苦情・不具合等)を収集・評価し、必要な措置を講じる体制を整備しなければならない。
  • GQPの遵守状況は、都道府県の薬事監視員による立入検査の対象となりうる。
正答:GQPは製造販売業者にのみ適用される基準であり、製造業者(製造のみを行う事業者)には適用されない。

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正答はウ(誤っているもの)です。

GQP(Good Quality Practice)は製造販売業者に適用される基準ですが、製造業者は「GMP(Good Manufacturing Practice:医薬品の製造管理及び品質管理の基準)」の適用を受けます。ウの「製造業者には適用されない」という部分自体は正しいですが、「製造業者に品質管理基準がない」という意味ではありません。ウが誤りとなる点は、GQPが製造販売業者のみの基準という記述が不完全です。製造業者にはGMPという別の基準が適用されています。

ア・イ・エ・オはいずれも正しい記述です。

標準試験対策の基準レベル

GQPとGMPの比較(品質管理関連の主要基準):

| 基準 | 正式名称 | 対象 | 内容 |

|---|---|---|---|

| GQP | 医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準 | 製造販売業者 | 市場出荷製品の品質確保体制・品質情報の収集・評価・措置 |

| GMP | 医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準 | 製造業者 | 製造工程での管理・試験・記録(製造現場での品質保証) |

| GVP | 医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準 | 製造販売業者 | 市販後の安全性情報の収集・評価・措置(副作用対応) |

各選択肢の解説:

  • ア(正): GQPは製造販売業者の品質管理基準であり、品質保証責任者の配置が義務付けられています。
  • イ(正): GQPに基づき、製造販売業者は製造所から出荷する製品が製品標準書(承認内容等)どおりに製造されているかを確認する出荷管理体制を整備します。
  • ウ(誤): GQPは製造販売業者の基準ですが、製造業者には別途GMPという基準が適用されます。「製造業者に品質管理基準がない」という趣旨の記述は誤りです。製造業者もGMPに従って製造管理・品質管理を行う義務があります。
  • エ(正): GQPには市販後の品質情報(購入者からの苦情・返品・不具合等)を収集・評価し、必要に応じて回収・改善措置を講じる仕組みが含まれます。
  • オ(正): 薬事監視員はGQPの遵守状況を含め、製造販売業者の業務全般を立入検査・調査する権限を持ちます。
上級誤答論破・根拠(手引き)まで深掘り

【GQP制度の制度趣旨と法的根拠】

GQP(Good Quality Practice:医薬品の品質管理の基準)は、薬機法に基づき省令として定められた制度です。製造販売業者が市場に出荷する医薬品の品質を一貫して確保するための組織的・手続き的な枠組みを定めています。

GQPが制度として重要な理由は、医薬品の品質問題(異物混入・規格外品・偽造品等)が直接的に消費者の健康被害につながるリスクがあるためです。製造販売業者は単に「自社で製造する」だけでなく、「市場に出荷する製品全体の品質に責任を持つ」立場にあります。

GQPの主な内容:

1. 品質保証責任者の配置: 製造販売業者は品質保証責任者を置き、品質管理部門の責任者として機能させます。品質保証責任者(GQP担当)と安全管理責任者(GVP担当)は、品質管理業務と安全確保業務が相互に独立して機能するよう、それぞれの責務を適切に果たせる体制で置くことが求められます。<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): 「兼任は一切不可」との断定は手引き範囲を超える細目であり、業態・条件により兼任が認められる場合があるため断定を緩和。登録販売者試験では「製造販売業者は品質保証責任者・安全管理責任者を置く」という制度の枠組みの理解で足り、兼任可否の細目は出題範囲外。e-Gov(GQP/GVP省令)・各都道府県のGQP/GVP運用で突合 -->

2. 製品標準書の整備: 各製品について、承認事項・製造方法・試験規格等を記載した製品標準書(品質管理に関するマスタードキュメント)を作成・管理します。

3. 出荷管理体制の整備: 製造所からの出荷に先立ち、製品が製品標準書どおりに製造され、試験に合格したことを確認する「出荷の可否決定」のプロセスを明確にします。

4. 品質情報の収集・評価: 市場流通後の製品に関する品質情報(苦情・不具合・返品・業者からの情報等)を収集し、重大な品質問題かどうかを評価します。

5. 自主回収・改善措置: 品質評価の結果、重大な問題があると判断された場合は、自主回収(リコール)の実施・製造方法の改善・行政への報告等の措置を速やかに講じます。

GQPとGMPの役割分担:

同じ「品質」に関わる基準として、GQPとGMPの役割分担を理解することが重要です:

  • GMP(製造業者が対象): 製造現場での品質管理。原材料の受入れ・製造工程の管理・製品試験・記録の保存等。「この工場でどのように作るか」の基準。
  • GQP(製造販売業者が対象): 製造販売業者として市場に出荷する製品全体の品質管理。GMPを適用した製造所からの製品が規格を満たすかの最終確認。「何を市場に出すか」の基準。

製造販売業者と製造業者は別々の事業者である場合もあります(例:大手製薬メーカーが外部の製造工場に製造委託するケース)。この場合、製造販売業者はGQPに基づき受託製造工場(GMP適用)のGMP適合状況を確認する義務を負います。

GQP・GVP・GMP三者の関係図(試験的な整理):

  • GMP: 「工場での品質管理」(製造業者の義務)
  • GQP: 「出荷製品の品質確保」(製造販売業者の義務)
  • GVP: 「市販後の安全監視」(製造販売業者の義務・副作用等の追跡)

この三者は連動しており、「GMP→GQP→GVP」という流れで製品の品質・安全性が保証される仕組みになっています。

登録販売者との接点:

登録販売者の業務は主に販売段階ですが、GQP・GMPへの理解は以下の場面で実務に役立ちます:

1. 品質不良品の苦情を受けた際に、製造販売業者への適切な報告経路を理解する

2. 回収対象品の情報を受けた際に、GQPに基づく回収プロセスへの協力を正確に行う

3. 購入者から「なぜこの薬は品質が保証されているのか」と聞かれた際に、GQP・GMPの仕組みを簡潔に説明できる

【根拠】薬機法(製造販売業者の品質管理基準に関する規定)、医薬品等の品質管理の基準に関する省令(GQP省令)、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節「薬事関係法規・制度」(GQP・品質管理) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

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