第4章 薬事関係法規・制度49薬事関係法規・制度(店舗販売業の業務制限)

登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問49:薬事関係法規・制度(店舗販売業の業務制限)

店舗販売業の遵守事項・業務制限に関する次のア〜オの記述のうち、**正しいもの**はどれか。

  • 店舗販売業者は、薬剤師を管理者として雇用することで、調剤業務を行うことができる。
  • 店舗販売業者は、要指導医薬品・第1類医薬品・第2類医薬品・第3類医薬品のすべてを取り扱うことができる。
  • 店舗販売業者は、医薬品の販売のほか、医薬品の製造も店舗内で行うことができる。
  • 店舗販売業の許可を受けた者は、その店舗において医薬品(要指導医薬品および一般用医薬品)を販売することができるが、調剤を行う権限は有しない。正答
  • 店舗販売業者は、薬局医薬品(医療用医薬品)についても、医師の処方箋があれば患者に直接販売することができる。
正答:店舗販売業の許可を受けた者は、その店舗において医薬品(要指導医薬品および一般用医薬品)を販売することができるが、調剤を行う権限は有しない。

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正答はエ(正しいもの)です。

店舗販売業は「一般用医薬品と要指導医薬品の販売」を行うための許可であり、調剤(処方箋に基づいて薬を準備する業務)は行えません。調剤は薬局だけができる業務です。

アは誤り。薬剤師を雇っても、店舗販売業の許可では調剤はできません。イは誤り。要指導医薬品は薬剤師のいる店舗のみ取り扱えます。ウは誤り。店舗販売業者は製造業の許可がなければ製造はできません。オは誤り。店舗販売業者は薬局医薬品(医療用医薬品)を販売できません。

標準試験対策の基準レベル

薬局と店舗販売業の業務範囲の比較:

| 業務内容 | 薬局 | 店舗販売業 |

|---|---|---|

| 調剤(処方箋応需) | できる | できない |

| 要指導医薬品の販売 | できる | 薬剤師がいる場合のみ可 |

| 第1類医薬品の販売 | できる(薬剤師) | できる(薬剤師が必要) |

| 第2類・第3類の販売 | できる | できる(登録販売者可) |

| 薬局医薬品(医療用)の販売 | できる(調剤による) | できない |

| 医薬品の製造 | 製造業許可が別途必要 | 製造業許可が別途必要 |

各選択肢の解説:

  • ア(誤): 薬剤師を管理者として置いていても、店舗販売業の許可では調剤業務は一切できません。調剤を行うためには「薬局」としての別途の許可が必要です。
  • イ(誤): 要指導医薬品は薬剤師のみが販売できる品目ですが、店舗販売業でも薬剤師が在籍していれば取り扱うことができます。ただし薬剤師不在の店舗では要指導医薬品を取り扱うことができません。「すべてを取り扱うことができる」という無条件の表現は不正確です。
  • ウ(誤): 医薬品の製造は製造業の許可(または製造販売業の許可)が別途必要です。店舗販売業の許可だけでは製造はできません。
  • エ(正): 店舗販売業者は要指導医薬品・一般用医薬品(第1類〜第3類)の販売が可能ですが、調剤を行う権限は持ちません。正確な記述です。
  • オ(誤): 薬局医薬品(処方箋医薬品・医療用医薬品)は薬局でしか販売できません。店舗販売業者は処方箋があっても薬局医薬品を患者に販売する権限がありません。
上級誤答論破・根拠(手引き)まで深掘り

【店舗販売業の法的位置づけと「調剤不可」規制の深掘り】

店舗販売業とは何か(制度趣旨):

店舗販売業は薬機法上の医薬品販売業の一形態であり、一般用医薬品・要指導医薬品を店舗(対面販売を基本とする固定の場所)で販売するための許可です。薬局とは根本的に異なる点として、「調剤権限を持たない」「薬局医薬品(医療用医薬品)を取り扱えない」の2点が法制度上の本質的差異です。

調剤権限が薬局にのみ認められる理由:

調剤とは、処方箋に基づき個々の患者に対して薬剤師が医薬品を適切な形で準備する専門的行為です。日本の薬機法体系では調剤は薬剤師のみに認められた業務であり(薬剤師法第19条:薬剤師でない者は、販売又は授与の目的で調剤してはならない)、かつその行為を行える施設を「薬局」として特別に許可する制度としています。

店舗販売業でいかに有能な薬剤師を雇用し、どれほど設備を整えても「店舗販売業」の許可のみでは調剤を行えません。これは許可の「種別」の問題であり、人材・設備の問題ではありません。調剤業務を行いたい場合は、薬局としての別途許可を取得する必要があります。

要指導医薬品の取扱いに関する細則:

要指導医薬品は「販売・授与できるのは薬剤師のみ、書面提供・情報提供義務あり」という制度であり、店舗販売業でも薬剤師が在籍していれば取り扱い可能です。ただし:

  • 薬剤師不在時間中(薬局・店舗ともに適用)は要指導医薬品の販売ができない
  • 令和8年5月1日施行の改正により、要指導医薬品の情報提供方法は「対面」から「対面等」(ビデオ通話等によるオンライン服薬指導を含む)に拡大され、一定要件下で特定要指導医薬品を除く要指導医薬品の特定販売(インターネット等)が可能になった。緊急避妊薬等の「特定要指導医薬品」は、薬剤師の対面による販売が特に必要なものとして特定販売を行えない<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): 令和7年改正(令和8年5月1日施行)で要指導医薬品の特定販売が解禁(特定要指導医薬品を除く)・情報提供は「対面等」に拡大。旧記述「要指導医薬品は特定販売不可」は令和8年版で誤りのため修正。根拠: 東京都/各県の令和8年5月1日施行改正告知・厚労省「令和7年薬機法改正について(要指導医薬品関係)」 -->
  • 要指導医薬品の情報提供・薬学的知見に基づく指導は「義務」(第1類医薬品も令和8年5月1日施行の改正で情報提供が「義務」化)

薬局医薬品(医療用医薬品)を店舗販売業者が扱えない理由:

薬局医薬品は処方箋を必要とする医療用医薬品であり、その取扱いは薬局(調剤権限を持つ施設)に限定されています。店舗販売業者がいかに処方箋を受け取っても、調剤を行う権限がないため患者に医療用医薬品を提供することはできません。これは消費者保護・医薬品の適正使用確保の観点から必然的な規制です。

登録販売者が店舗販売業で販売できる範囲:

登録販売者が店舗販売業において単独で販売できるのは、第2類医薬品(指定第2類を含む)・第3類医薬品に限られます。要指導医薬品・第1類医薬品は薬剤師でなければ販売できず、登録販売者は「薬剤師の管理・指示の下」での補助はできますが、単独の販売権限はありません。

実務上は、店舗販売業の許可範囲・業務制限を正確に把握し、「うちの店舗でこれは販売できるのか」の判断を即時に行える力が登録販売者には求められます。特に許可区分の混同(「薬局=店舗販売業」という誤解)や、薬局医薬品への誤対応(処方箋を持参した顧客への対応誤り)は法令違反リスクに直結します。

【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節、薬機法(医薬品販売業の種類・業務制限関連規定)

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節「薬事関係法規・制度」(店舗販売業の業務の種類と制限) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

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