第4章 薬事関係法規・制度57薬事関係法規・制度(薬機法の目的・関係者の責務分担)

登録販売者 第4章 薬事関係法規・制度 問57:薬事関係法規・制度(薬機法の目的・関係者の責務分担)

薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)の目的および関係者の責務に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 薬機法は、医薬品・医療機器等の品質・有効性・安全性の確保を目的として、製造・販売・使用等に関し必要な規制を設けるとともに、保健衛生の向上を図ることを目的としている。
  • 薬機法上、医薬品の製造販売業者は、その製品の品質・有効性・安全性を確保する責務を負う。
  • 薬機法上、医薬品を一般消費者として購入・使用する者(一般生活者)には、品質・安全性の確保について何ら法的な責務は課されていない。
  • 登録販売者は、薬機法の目的を達成するため、医薬品の適正な使用に関する情報を購入者に提供する義務を負い、品質・安全性の確保に貢献することが求められている。
  • 薬機法は医薬品のみを規制対象とする法律であり、医療機器・再生医療等製品は別の法律で規制されている。正答
正答:薬機法は医薬品のみを規制対象とする法律であり、医療機器・再生医療等製品は別の法律で規制されている。

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正答はオ(誤っているもの)です。

薬機法の正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」です。法律の名称に「医療機器等」が含まれているとおり、医薬品だけでなく医療機器・再生医療等製品も同一の法律で規制されています。

アは正しく、薬機法は品質・有効性・安全性の確保と保健衛生向上が目的です。イは正しく、製造販売業者が品質等の確保責務を負います。ウは正しく、一般生活者(消費者)には特段の法的責務は課されていません。エは正しく、登録販売者は情報提供義務を通じて安全性確保に貢献します。

標準試験対策の基準レベル

薬機法の規制対象(法律の名称に注意):

| 規制対象 | 内容 |

|---|---|

| 医薬品 | 医療用医薬品・一般用医薬品・要指導医薬品 等 |

| 医薬部外品 | 薬用化粧品・染毛剤・衛生用品等 |

| 化粧品 | スキンケア・メイクアップ製品等 |

| 医療機器 | 体温計・血圧計・補聴器等 |

| 再生医療等製品 | 細胞・遺伝子治療製品等 |

薬機法における関係者の責務:

| 関係者 | 主な責務 |

|---|---|

| 製造販売業者 | 品質・有効性・安全性の確保。GQP・GVP遵守。市販後安全管理 |

| 薬局開設者・販売業者 | 適正な販売・情報提供・医薬品管理の実施 |

| 薬剤師・登録販売者 | 医薬品の適正使用に関する情報提供・相談対応 |

| 国・地方公共団体 | 規制・監視・指導・啓発・安全情報の収集・提供 |

| 一般生活者 | 法律上の特定の責務の規定なし(ただし適正使用・受診勧奨への協力が期待される) |

各選択肢の解説:

  • ア(正): 薬機法の目的は医薬品等の品質・有効性・安全性の確保であり、保健衛生の向上を図ることが法律の目的として定められています。
  • イ(正): 製造販売業者は薬機法上の最重要な義務主体の一つであり、自ら製造・販売する製品の品質・有効性・安全性を確保する責務を負います。GQP・GVP等の遵守が義務付けられています。
  • ウ(正): 薬機法は製造・販売・流通の規制を主眼とした法律であり、一般消費者(購入者)に対して特定の法的義務を課す規定は設けていません。ただし、消費者が副作用を経験した際に医薬関係者や行政に報告することは推奨されています。
  • エ(正): 登録販売者は、医薬品の適正な使用に関する情報提供・相談対応を通じて、薬機法の目的達成(品質・安全性の確保・保健衛生の向上)に貢献することが求められています。
  • オ(誤): 薬機法は医薬品のみを規制する法律ではなく、医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品も規制対象に含む総合的な法律です。法律の正式名称「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の「医療機器等」がこれを示しています。
上級誤答論破・根拠(手引き)まで深掘り

【薬機法の制定背景と法体系の位置づけ・登録販売者の責務の深掘り】

薬機法の成立と変遷:

現在の薬機法は、2014年(平成26年)に旧「薬事法」から改称・改正されたものです。旧薬事法(1960年制定)は主に医薬品・化粧品・医薬部外品を規制対象としていましたが、2014年改正で医療機器・再生医療等製品が明示的に規制対象として組み込まれ、法律名も現在の名称に変更されました。

この改正は、急速に発展する再生医療・遺伝子治療・医療機器の技術革新に対応するためのものであり、以降も定期的な改正が行われています(令和元年改正・令和4年改正等)。

法律の目的規定(第1条)の重要性:

薬機法第1条は法律の目的を定めており、「この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする」と定めています。<!-- 監修確定 2026-06-06(legal-reviser): 薬機法第1条の正確な文言に修正(規制対象=医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品/「医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進」)。旧記述の「医疗機器」(中国語字)の誤字と研究開発対象の不正確な限定を是正。根拠: e-Gov 薬機法(昭和35年法律第145号)第1条 -->

この目的規定から導き出される法律の特性:

1. 規制法と推進法の両面性: 規制(安全確保)と促進(研究開発支援)の両方を目的に含む

2. 保健衛生の向上という積極目的: 単なる害の防止にとどまらず、国民の保健衛生向上という積極目的を持つ

3. 指定薬物の規制: 危険ドラッグ等の規制も薬機法の射程内

製造販売業者の責務とGQP・GVP:

製造販売業者が負う責務は法律上の義務として具体化されており、GQP(製造販売後品質管理基準)・GVP(製造販売後安全管理基準)の遵守が義務付けられています:

  • GQP: 市販後の品質情報(不良品・規格外品等の情報)の収集・評価・対応。品質に関する自主回収の体制整備も含む
  • GVP: 市販後の安全性情報(副作用・感染症等)の収集・評価・報告。企業の安全管理部門(安全管理統括部門)の設置義務

登録販売者の責務の具体的内容:

薬機法が目指す「保健衛生の向上」の達成において、登録販売者は最終的な消費者接点として重要な役割を担います。登録販売者の責務を具体化すると:

1. 情報提供: 購入者が医薬品を正しく・安全に使用できるよう、必要な情報を提供する義務

2. 相談対応: 購入者からの質問・相談に適切に応じる義務

3. 受診勧奨: 医薬品では対応が難しい症状・状態の購入者に対して適切に医療機関受診を勧める責任

4. 副作用情報の収集・報告: 購入者から副作用情報を収集し、必要に応じて医薬品の適正使用情報の提供・行政への報告に貢献する

登録販売者は薬機法の目的達成の「現場実行者」として位置づけられており、この責務の理解は単なる試験知識にとどまらず、日々の業務の根拠です。

一般生活者の位置づけ(消費者教育の重要性):

法律上の義務は課されていない一般生活者ですが、医薬品の適正使用・副作用の早期報告・医療機関受診の適切な判断等において、実質的に保健衛生の向上に貢献することが期待されています。この観点から、登録販売者が消費者へのセルフメディケーション支援・適正使用啓発を行うことは、薬機法の目的に直結した重要な業務といえます。

【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節、薬機法(法律の目的・医薬品等関係者の責務・各種基準(GQP・GVP)の根拠規定)

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第4章 第1節「薬事関係法規・制度」(薬機法の目的・医薬品等関係者の責務) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

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