問題
一般用医薬品の添付文書の「してはいけないこと」に記載される「服用前後は飲酒しないこと」に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答(誤っているもの)はウです。
ビスマスを含む成分は、飲酒によって吸収が「低下する」のではなく、吸収が増大して精神神経系障害が生じるおそれがあるため、「服用前後は飲酒しないこと」とされています。
別表5-1の「服用前後は飲酒しないこと」の対象は、かぜ薬・解熱鎮痛薬(肝機能障害、胃腸障害)、ビスマスを含む成分(吸収増大による精神神経系障害)、ブロモバレリル尿素又はアリルイソプロピルアセチル尿素が配合された解熱鎮痛薬・催眠鎮静薬・乗物酔い防止薬(鎮静作用の増強)、抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬です。ア・イ・エ・オは正しい記述です。
別表5-1「服用前後は飲酒しないこと」の対象と理由:
| 対象 | 懸念される相互作用 |
|---|---|
| かぜ薬、解熱鎮痛薬 | 肝機能障害、胃腸障害が生じるおそれ |
| 次硝酸ビスマス、次没食子酸ビスマス等のビスマスを含む成分 | 吸収増大による精神神経系障害が生じるおそれ |
| ブロモバレリル尿素又はアリルイソプロピルアセチル尿素が配合された解熱鎮痛薬、催眠鎮静薬、乗物酔い防止薬 | 鎮静作用の増強が生じるおそれ |
| 抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬 | (同じ「服用前後は飲酒しないこと」の対象) |
各選択肢の解説:
- ア(正): 別表5-1のとおり、かぜ薬、解熱鎮痛薬は肝機能障害、胃腸障害が生じるおそれがあるため対象です。
- イ(正): ブロモバレリル尿素又はアリルイソプロピルアセチル尿素が配合された解熱鎮痛薬、催眠鎮静薬、乗物酔い防止薬は、鎮静作用の増強が生じるおそれがあるため対象です。
- ウ(誤): ビスマスを含む成分は、アルコールと一緒に摂取されると循環血液中への移行が高まり、精神神経症状を生じるおそれがあります。「吸収が低下して効果が弱まる」は逆です。
- エ(正): 抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬も、別表5-1の「服用前後は飲酒しないこと」の対象です。
- オ(正): 第3章の解熱鎮痛薬の記載のとおりです。アルコールが解熱鎮痛成分の吸収や代謝に影響を与え、肝機能障害等の副作用を起こしやすくするおそれがあるため、服用期間中は飲酒を避けます。
【「服用前後は飲酒しないこと」を第3章の各薬効群の記載と結びつける】
別表5-1の短い理由欄は、第3章の成分ごとの記述を要約したものです。第3章側の記述まで読むと、選択肢の言い換えを見抜きやすくなります。
1. かぜ薬・解熱鎮痛薬(肝機能障害、胃腸障害)
- かぜに対する民間療法として酒類が用いられることがありますが、アルコールは医薬品の成分の吸収や代謝に影響を与えるため、肝機能障害等の副作用が起こりやすくなります。そのため、かぜ薬の服用期間中は飲酒を控える必要があります。
- 解熱鎮痛成分については、アルコールの作用による胃粘膜の荒れがアスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリン等による胃腸障害を増強するという事実が報告されています。また、アルコールにより、アセトアミノフェンによる肝機能障害も起こりやすくなります。
- 第1章でも、酒類をよく摂取する者では肝臓の代謝機能が高まっていることが多く、アセトアミノフェンなどでは通常よりも代謝されやすくなり、十分な薬効が得られなくなることがある、と説明されています。
2. ビスマスを含む成分(吸収増大による精神神経系障害)
- 次没食子酸ビスマス、次硝酸ビスマス等のビスマスを含む成分は、海外において長期連用した場合に精神神経症状(不安、記憶力減退、注意力低下、頭痛等)が現れたとの報告があり、1週間以上継続して使用しないこととされています。
- アルコールと一緒に摂取されると、循環血液中への移行が高まって精神神経症状を生じるおそれがあり、服用時は飲酒を避ける必要があります。選択肢ウはこの「移行が高まる」を「吸収が低下する」に入れ替えた誤りです。
3. 鎮静成分(鎮静作用の増強)
- いわゆる「寝酒」として飲酒とともにジフェンヒドラミン塩酸塩、ブロモバレリル尿素又はアリルイソプロピルアセチル尿素を含む催眠鎮静薬を服用すると、その薬効や副作用が増強されるおそれがあるため、服用時には飲酒を避ける必要があります。
- 一方、生薬成分のみからなる鎮静薬や漢方処方製剤の場合は、飲酒を避けることとはなっていませんが、アルコールが睡眠の質を低下させ、医薬品の効果を妨げることがあるとされています。「鎮静薬なら一律に『してはいけないこと』」とは覚えないようにします。
4. 実務での伝え方
- 一般用医薬品による副作用は、長期連用のほか、不適切な医薬品の併用や医薬品服用時のアルコール飲用等が原因で起きる場合があるとされています。購入者には、どの成分が入っているかと、「服用前後」に飲酒を避ける理由を合わせて伝えます。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第5章Ⅰ-1)「添付文書の読み方」・別表5-1(食品との相互作用に関する注意)、第3章Ⅰ-2「解熱鎮痛薬」・Ⅰ-3「眠気を促す薬」 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

