問題
一般用医薬品の添付文書の「相談すること」に記載される「次の診断を受けた人:肝臓病」「次の診断を受けた人:腎臓病」の対象成分とその理由に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はウです。
アルミニウムを含む成分が入った胃腸薬は、腎臓病の人では過剰なアルミニウムイオンが体にたまり、アルミニウム脳症やアルミニウム骨症を起こすおそれがあるため、「相談すること」とされています。
アは誤りで、アルミニウムを含む成分は「肝臓病」ではなく「腎臓病」の欄に載っています。イは、1日用量がグリチルリチン酸として40mg以上などの場合に限られ、理由も「むくみ等が現れ腎臓病を悪化させるおそれ」なので誤りです。エのアセトアミノフェンは肝臓病、オのアスピリン・イブプロフェンは腎臓病の相談対象なので、どちらも誤りです。
別表5-2「次の診断を受けた人」肝臓病・腎臓病(手引き p417-418):
| 区分 | 主な成分・薬効群 | 理由 |
|---|---|---|
| 肝臓病 | 小柴胡湯 | 間質性肺炎の副作用が現れやすいため |
| 肝臓病 | アスピリン、エテンザミド、イブプロフェン、アセトアミノフェン等 | 肝機能障害を悪化させるおそれがあるため |
| 肝臓病 | サントニン、ピペラジンを含む成分 | 肝臓における代謝が円滑に行われず、体内への蓄積によって副作用が現れやすくなるため |
| 肝臓病 | ガジュツ末・真昆布末を含む製剤 | 肝機能障害を起こすことがあるため |
| 腎臓病 | アスピリン、エテンザミド、イブプロフェン、アセトアミノフェン等 | むくみ(浮腫)、循環体液量の増加が起こり、腎臓病を悪化させるおそれがあるため |
| 腎臓病 | グリチルリチン酸を含む成分(1日用量がグリチルリチン酸として40mg以上、又はカンゾウとして1g以上の場合) | ナトリウム貯留、カリウム排泄促進が起こり、むくみ(浮腫)等が現れ、腎臓病を悪化させるおそれがあるため |
| 腎臓病 | アルミニウムを含む成分が配合された胃腸薬、胃腸鎮痛鎮痙薬 | 過剰のアルミニウムイオンが体内に貯留し、アルミニウム脳症、アルミニウム骨症を生じるおそれがあるため |
各選択肢の解説:
- ア(誤): アルミニウムを含む成分は「腎臓病」の欄の成分で、「肝臓病」の欄には挙げられていません。
- イ(誤): 対象は1日用量がグリチルリチン酸として40mg以上、又はカンゾウとして1g以上を含有する場合で、理由はナトリウム貯留・カリウム排泄促進によるむくみ等です。「排泄が円滑に行われず」はピペラジンやプソイドエフェドリン塩酸塩などの理由です。
- ウ(正): 別表5-2「腎臓病」の記載どおりです。
- エ(誤): アセトアミノフェンは「肝臓病」の相談対象です(肝機能障害を悪化させるおそれ)。
- オ(誤): アスピリン、イブプロフェン等は「腎臓病」の相談対象です(むくみ、循環体液量の増加)。
【肝臓病・腎臓病の欄は「成分」と「理由の型」で覚える】
1. 肝臓病の欄(別表5-2, p417):理由は4つの型
| 理由の型 | 主な成分・薬効群 |
|---|---|
| 特定の副作用が出やすい | 小柴胡湯(間質性肺炎の副作用が現れやすい) |
| 肝機能障害を悪化させる | アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリン、アセトアミノフェン |
| 代謝が円滑に行われず蓄積する | サントニン、ピペラジンリン酸塩等のピペラジンを含む成分 |
| 肝機能障害を起こすことがある | ガジュツ末・真昆布末を含む製剤 |
2. 腎臓病の欄(別表5-2, p418):理由は4つの型
| 理由の型 | 主な成分・薬効群 |
|---|---|
| むくみ・循環体液量の増加 | アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、イブプロフェン、アセトアミノフェン |
| ナトリウム貯留・カリウム排泄促進によるむくみ等 | グリチルリチン酸二カリウム、グリチルレチン酸、カンゾウ(1日用量がグリチルリチン酸として40mg以上、又はカンゾウとして1g以上を含有する場合) |
| 体内への貯留 | アルミニウムを含む成分が配合された胃腸薬、胃腸鎮痛鎮痙薬(アルミニウム脳症・アルミニウム骨症。使用する場合は医療機関で定期的に血中アルミニウム、リン、カルシウム、アルカリフォスファターゼ等の測定が必要)/制酸成分を主体とする胃腸薬(ナトリウム、カルシウム、マグネシウム等の無機塩類の排泄が遅れたり、体内貯留が現れやすい) |
| 腎臓での排泄が円滑に行われない | ピペラジンリン酸塩等のピペラジンを含む成分、プソイドエフェドリン塩酸塩 |
3. 解熱鎮痛成分は「両方の欄」に出てくる
アスピリン、イブプロフェン、アセトアミノフェン等は、肝臓病では「肝機能障害を悪化させる」、腎臓病では「むくみ、循環体液量の増加」と、同じ成分でも理由が違います。オはこの腎臓病側を否定した誤りです。
4. ピペラジンも「両方の欄」
ピペラジンを含む成分は、肝臓病では「肝臓における代謝が円滑に行われず」、腎臓病では「腎臓における排泄が円滑に行われず」と、臓器ごとに理由が書き分けられています。イはこの「排泄が円滑に行われず」という理由をグリチルリチン酸に付け替えた誤りです。
5. アルミニウムは「相談すること」と「してはいけないこと」の2段構え
腎臓病の診断を受けた人は「相談すること」ですが、「透析療法を受けている人」は別表5-1の「してはいけないこと」の対象で、理由は長期間服用した場合にアルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を発症したとの報告があるためです(p410)。
【試験での位置づけ】
肝臓病・腎臓病の欄は、成分を別の欄へ移したり理由を入れ替えたりすると誤りになるため、「欄」と「理由」をセットで覚えます。グリチルリチン酸は「1日用量40mg以上(カンゾウ1g以上)」という条件付きで載っていることも押さえておきます。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月一部改訂)第5章 別表5-2「主な使用上の注意の記載とその対象成分・薬効群等」相談すること・基礎疾患等「次の診断を受けた人」肝臓病・腎臓病(手引き R8 PDF p417-418)、別表5-1 してはいけないこと「透析療法を受けている人」(手引き R8 PDF p410) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

