電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和4年度上期 法規 問12|電気設備技術基準(電技解釈)

問題

電験三種 | 法規 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

負荷設備の容量が800 kW,需要率が70 %,総合力率が90 %である高圧受電需要家について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,この需要家の負荷は低圧のみであるとし,変圧器の損失は無視するものとする。 (a) この需要負荷設備に対し100 kV・A の変圧器,複数台で電力を供給する。この場合,変圧器の必要最小限の台数として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

負荷が同時に使う最大の電力を求め、それを皮相電力[kVA]に直して、100kVAの変圧器が何台要るかを数えます。正答は(3)7台です。

①最大需要電力=設備容量×需要率=800×0.70=560kW

②必要な皮相電力=560÷力率0.90=622.2kVA

③台数=622.2÷100=6.22台

変圧器は1台、2台と整数で数え、必要容量を下回れないので切り上げて7台です。6台だと600kVAで622.2kVAに足りません。「必要最小限」の台数を聞いているので、8台や9台は多すぎます。

【方針】変圧器は皮相電力[kVA]で選ぶので、①需要率で最大需要電力[kW]を出し、②力率で[kVA]に直し、③1台の容量で割って切り上げます。本問は条文を使わない計算問題です(需要率=最大需要電力÷設備容量)。

【条件】設備容量800kW、需要率70%、総合力率90%、変圧器100kVA(損失は無視)。

【STEP1】最大需要電力=800×0.70=560kW

【STEP2】皮相電力=560÷0.90=622.2kVA(力率で割ると有効電力から皮相電力に直せる)

【STEP3】台数=622.2÷100=6.22 → 切り上げて7台(容量700kVA)

【各選択肢】

・(1)5台(500kVA)・(2)6台(600kVA):どちらも622.2kVAに足りず、不足します。

・(3)7台(700kVA):622.2kVAを超える最小の台数で正しい。

・(4)8台・(5)9台:容量は足りますが、最小限ではありません。

【よくある誤り】力率で割り忘れて560÷100=5.6→6台、需要率を掛け忘れて800÷0.9÷100=8.9→9台、需要率も力率も無視して800÷100=8台、と誤りの選択肢に誘導されやすい。

【負荷の三つの量】設備容量[kW]は接続した負荷の定格の合計、需要率は最大需要電力÷設備容量×100[%]、力率は有効電力÷皮相電力です。変圧器の定格は皮相電力[kV·A]で決まるため、需要率と力率の両方を順に適用します。

【計算の流れ】

①P=800×0.70=560kW

②S=P/cosφ=560÷0.90=622.22kV·A

③n≧S/100=6.222 → 台数は整数なので n=7

【別解(検算)】Q=P tanφ=560×tan(cos⁻¹0.9)=560×0.4843=271.2kvar。S=√(P²+Q²)=√(560²+271.2²)=622.2kV·A。力率で割る方法と同じ結果です。

【台数の判定】

・6台:600kV·A<622.2kV·A で、負荷が最大のとき622.2÷600=103.7%となり、定格を超えます。

・7台:700kV·A、負荷が最大のとき622.2÷700=88.9%で、余裕は700−622.2=77.8kV·Aです。

・8台、9台:定格には足りますが、問いは「必要最小限」なので不適当です。

「損失は無視する」とあるため、変圧器内の損失を加算する必要はなく、「負荷は低圧のみ」とあるため、高圧を低圧に下げる変圧器だけで全負荷をまかなう前提の台数計算です。

【誤りの分析】560÷100=5.6(力率の見落とし)は切り上げて6台、800÷0.9÷100=8.9(需要率の見落とし)は9台、800÷100=8台(両方の見落とし)と、いずれも別の選択肢に重なります。選択肢が5〜9台と連続しているため、計算の順序(需要率→力率→切り上げ)を守らないと誤答になります。切り上げを忘れて6.22を四捨五入すると6台となる点にも注意が必要です。

この問題の根拠出典:令和4年度上期 第三種電気主任技術者試験 法規(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録
  • 定期監査B問題の選択肢が別の小問のものになっていたため、公式の問題どおりに直し、解説を計算から書き直しました。
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和4年度上期 第三種電気主任技術者試験 法規(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。