電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和7年度下期 法規 問5|電気設備技術基準(電技解釈)

問題

電験三種 | 法規 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

「電気設備技術基準」では,低圧電線路の絶縁性能として,「低圧電線路中絶縁部分の電線と大地との間及び電線の線心相互間の絶縁抵抗は,使用電圧に対する漏えい電流が最大供給電流の (ア) を超えないようにしなければならない。」と規定している。 今,定格容量75kV・A,一次電圧6600V,二次電圧105Vの単相変圧器に接続された単相2線式105V 1回線の低圧架空配電線路について,上記規定に基づく,この配電線路の電線1線当たりの漏えい電流[A]の許容最大値を求めることとする。 上記の記述中の空白箇所(ア)に当てはまる語句と漏えい電流[A]の許容最大値との組合せとして,最も適切なのは次のうちどれか。

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解説

低圧電線路の絶縁性能の規定と、それに基づく漏えい電流の許容値を求める問題です(令和7年度下期 問5)。

電気設備技術基準では、低圧電線路の漏えい電流は最大供給電流の「2000分の1」を超えてはならないと定めています。

最大供給電流は変圧器の定格容量÷二次電圧で、75000÷105≒714.3Aです。電線1線当たりの漏えい電流の許容最大値は、714.3÷2000≒0.357Aとなります。正答は(4)です。

【低圧電線路の絶縁性能と漏えい電流の計算】(令和7年度下期 問5)

(ア) 電気設備技術基準の低圧電線路の絶縁性能の規定は「使用電圧に対する漏えい電流が最大供給電流の2000分の1を超えないようにしなければならない」である。

計算:

・最大供給電流 I=定格容量 ÷ 二次電圧=75×10³[V・A]÷105[V]≒714.29[A]

・漏えい電流の許容最大値 Ig=I÷2000=714.29÷2000≒0.357[A]

この値は電線1線当たりの値として使う。単相2線式の2本の電線それぞれについて、大地との間の漏えい電流が0.357A以下であればよい。

ほかの選択肢の数値は、次のように誤った条件で計算したものに当たる。

・(1) 0.714A:714.29÷1000(1000分の1で計算)

・(2) 1.429A:714.29÷1000×2(1000分の1で計算し、さらに2線分を合計)

・(3) 0.476A:714.29÷1500(1500分の1で計算)

・(5) 0.179A:714.29÷2000÷2(2000分の1の値を2線で割った)

よって、(ア)2000分の1、0.357Aの(4)が正答です。

【規定の考え方と計算で間違えやすい点】(令和7年度下期 問5)

この規定は、低圧電線路の絶縁がどの程度保たれていればよいかを、絶縁抵抗の値[Ω]ではなく「漏えい電流」で定めている点に特徴があります。低圧電線路は線路ごとに供給する電流の大きさが大きく異なるため、最大供給電流に対する割合(2000分の1)で基準を決めておけば、線路の規模に応じた基準になります。

計算で迷いやすいのは、次の3点です。

1つ目は「最大供給電流」の求め方です。本問では低圧電線路は単相変圧器の二次側に接続されているので、変圧器が二次側に供給できる最大の電流、すなわち定格容量÷二次電圧=75000÷105≒714.29Aを使います。一次電圧6600Vは計算に使いません。一次側で計算すると75000÷6600≒11.36Aとなり、漏えい電流は11.36÷2000≒0.0057Aとなって、どの選択肢にも当たりません。

2つ目は「電線1線当たり」の扱いです。規定の漏えい電流は、電線と大地との間について1線ごとに考えます。最大供給電流は単相2線式の各電線を流れる電流であり、1線当たりの許容値はそのまま714.29÷2000≒0.357Aです。2線分を合計したり((2)の型)、2線で分けたり((5)の型)すると誤りになります。

3つ目は分母の数値です。2000分の1は低圧電線路(電線路)の基準です。電気使用場所の低圧電路については、使用電圧の区分ごとに絶縁抵抗値[MΩ]で基準を定める別の規定があり、こちらと混同しないようにします。

同じ規定は、三相3線式の場合(最大供給電流=定格容量÷(√3×線間電圧))や、単相3線式の場合にも出題されます。どの場合も「二次側の最大供給電流を求め、2000で割って1線当たりの値とする」という手順は共通です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和7年度下期 第三種電気主任技術者試験 法規(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。