電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和7年度上期 法規 問9|電気設備技術基準(電技解釈)

問題

電験三種 | 法規 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の金属ダクト工事に関する記述である。 a) ダクトに収める絶縁電線の断面積(絶縁被覆の断面積を含む。)の総和は,ダクトの内部断面積の (ア) %以下であること。ただし,電光サイン装置,出退表示灯その他これらに類する装置又は制御回路等(自動制御回路,遠方操作回路,遠方監視装置の信号回路その他これらに類する電気回路をいう。)の配線のみを収める場合は, (イ) %以下とすることができる。 b) ダクト相互は,堅ろうに,かつ, (ウ) に完全に接続すること。 c) ダクトを造営材に取り付ける場合は,ダクトの支持点間の距離を3m(取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所において,垂直に取り付ける場合は,6m)以下とし,堅ろうに取り付けること。 d) 低圧屋内配線の (エ) 電圧が300V以下の場合は,ダクトには,D種接地工事を施すこと。 e) 低圧屋内配線の (エ) 電圧が300Vを超える場合は,ダクトには,C種接地工事を施すこと。ただし, (オ) 防護措置(金属製のものであって,防護措置を施すダクトと (ウ) に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合は,D種接地工事によることができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

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解説

電技解釈の低圧屋内配線の金属ダクト工事の規定を問う穴埋め問題です(令和7年度上期 問9)。

ダクトに収める電線の断面積の総和はダクト内部断面積の20%以下、制御回路等の配線だけなら50%以下です。ダクト相互は堅ろうに、かつ電気的に完全に接続します。接地工事は使用電圧300V以下でD種、300V超でC種ですが、接触防護措置を施せばD種にできます。

(ア)20、(イ)50、(ウ)電気的、(エ)使用、(オ)接触の(1)が正答です。

【金属ダクト工事の施設方法】(令和7年度上期 問9)

(ア)(イ) 電線の断面積の総和は、ダクトの内部断面積の20%以下。電光サイン装置・出退表示灯などや、制御回路等の配線のみを収める場合は50%以下まで認められる。

(ウ) ダクト相互は「堅ろうに,かつ,電気的に完全に」接続する。ダクトには接地工事を施すので、ダクト全体が電気的につながっていなければ、接地されない区間ができてしまう。(ウ)はe)の「防護措置を施すダクトと(ウ)に接続するおそれがあるもの」にも入り、こちらも「電気的に接続する」で意味が通る。「機械的」では、すでに「堅ろうに」と重なり、e)の文意にも合わない。

(エ) 接地工事の種類は低圧屋内配線の「使用電圧」で区分する。300V以下はD種、300V超はC種。

(オ) 300Vを超える場合でも「接触防護措置」を施せばD種接地工事によることができる。ただし、金属製の防護措置で、ダクトと電気的に接続するおそれがあるものは除かれる。「簡易接触防護措置」は接触防護措置より条件の緩い別の措置で、ここでの緩和条件には当たらない。

c)の支持点間の距離(3m以下、取扱者以外の者が出入りできない場所で垂直に取り付ける場合は6m以下)は空欄になっていないが、同じ規定の数値としてあわせて覚えておく。

よって正答は(1)です。

【規定の理由から空欄を確かめる】(令和7年度上期 問9)

(ア)(イ)の断面積の制限は、ダクトの中に電線を詰め込みすぎないためのものです。多数の電線を収めると、電線の発熱がこもって温度が上がり、絶縁被覆の劣化につながります。また、電線の入れ替えや増設もしにくくなります。制御回路や表示灯の回路は、動力回路に比べて流れる電流が小さく発熱も小さいので、50%まで収めてよいとされています。選択肢の32%・48%は、この規定の数値ではありません。

(ウ)の「電気的に完全に接続」は、ダクトを接地する前提の規定です。金属ダクトは何本ものダクトを継いで施設しますが、継ぎ目に塗装やさびがあると電気的な導通が確実でなくなります。そうなると接地線をつないだダクトから離れた区間は接地されていないのと同じで、内部の電線が絶縁不良を起こしたときにダクトに電圧が現れ、触れた人が感電するおそれがあります。このため、ダクト相互はボンディングなどで電気的に確実につなぎます。

(エ)の「使用電圧」は、低圧の配線方法の規定で接地工事の種類を分ける基準として繰り返し使われる区分で、金属管工事などでも同じく300V以下はD種、300V超はC種です。「対地電圧」は、住宅の屋内電路の対地電圧150V以下の制限のように、別の規定で使われる区分です。

(オ)の緩和は、人が触れることのないように措置されていれば、接地抵抗値の厳しいC種でなくD種でよいという考え方です。接触防護措置とは、屋内では床上2.3m以上、屋外では地表上2.5m以上の高さに、かつ人が通る場所から手を伸ばしても触れることのない範囲に施設すること、又は、さく・へいなどを設けたり金属管に収めたりして設備に人が接近・接触しないようにすることです。簡易接触防護措置はこの高さの条件が床上1.8m以上、地表上2m以上と低く、より緩い措置です。ただし、防護に使うものが金属製でダクトと電気的につながるおそれがあると、ダクトの電位がその金属に現れて防護の意味がなくなるため、緩和の対象から除かれています。

このように、それぞれの語句・数値が「接地を確実に効かせる」「人が触れないようにする」という目的に沿っていることを押さえておくと、似た語句の入れ替えに惑わされにくくなります。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和7年度上期 第三種電気主任技術者試験 法規(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。