問題
次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧配線及び高圧配線の施設に関する記述である。 a) ケーブル工事により施設する低圧配線が,弱電流電線又は水管,ガス管若しくはこれらに類するもの(以下,「水管等」という。)と接近し又は交差する場合は,低圧配線が弱電流電線又は水管等と (ア) 施設すること。 b) 高圧屋内配線工事は,がいし引き工事(乾燥した場所であって (イ) した場所に限る。)又は (ウ) により施設すること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
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答え合わせ
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自信の3択
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解説
電技解釈のうち、低圧配線と弱電流電線・水管等との接近・交差、および高圧屋内配線の工事方法を問う穴埋め問題です(令和7年度上期 問8)。
ケーブル工事の低圧配線が弱電流電線や水管等に近づく場合は「接触しないように」施設します(10cm以上の離隔は、がいし引き工事の場合の規定です)。高圧屋内配線は、がいし引き工事(乾燥した場所で、かつ「展開」した場所に限る)又は「ケーブル工事」で施設します。金属管工事は高圧屋内配線には使えません。正答は(4)です。
【低圧配線の接近・交差と高圧屋内配線の工事方法】(令和7年度上期 問8)
(ア) 接触しないように:低圧配線が弱電流電線や水管等と接近・交差する場合の規定は、工事方法によって分かれている。
・がいし引き工事:離隔距離を10cm(電線が裸電線の場合は30cm)以上とする。
・それ以外の工事(ケーブル工事など):弱電流電線又は水管等と接触しないように施設する。
本問のa)は「ケーブル工事により施設する低圧配線」なので「接触しないように」が入る。「離隔距離を10cm以上」は、がいし引き工事の規定と取り違えさせる誤肢である。
(イ) 展開:高圧屋内配線をがいし引き工事で施設できるのは、乾燥した場所であって、展開した場所(点検できる、隠ぺいされていない場所)に限られる。「隠ぺい」した場所では施設できない。
(ウ) ケーブル工事:高圧屋内配線の工事方法は、がいし引き工事とケーブル工事の2つに限られる。金属管工事・合成樹脂管工事などは低圧屋内配線の工事方法であり、高圧屋内配線には使えない。
よって、(ア)接触しないように、(イ)展開、(ウ)ケーブル工事 の(4)が正答です。
【工事方法によって規制の形が変わる理由】(令和7年度上期 問8)
a)の規定で、がいし引き工事だけに数値の離隔距離が定められているのは、がいし引き工事ではがいしで支持した絶縁電線が造営材から離れた空間に張られ、外側を覆うものがないためです。電線が水管や弱電流電線に触れたり、外傷を受けて絶縁が損なわれたりすると、水管等に電圧が現れたり、弱電流電線に電流が流れ込んだりするおそれがあります。そのため距離そのものを確保させています。これに対してケーブル工事では、絶縁体の外側をシースで覆ったケーブルを使うので、直接触れないようにしておけば足りるという、より緩い形の規定になっています。
b)の高圧屋内配線では、使える工事方法が2つに限られています。がいし引き工事で使う電線は高圧絶縁電線などですが、ケーブルのようなシースによる保護がないため、
・乾燥した場所:湿気による絶縁低下や、がいし表面の漏れ電流を避ける
・展開した場所:電線の状態を目で見て点検でき、人や物が触れにくい
という2つの条件を同時に満たす場所に限っています。隠ぺいした場所では、異常があっても見つけにくく、点検もできないため認められていません。
ケーブル工事は、シースで外傷から保護された電線を使うため、高圧屋内配線の標準的な工事方法となっています。金属管工事は、低圧屋内配線では多くの場所で使える工事方法ですが、高圧屋内配線には使えません。誤肢の「金属管工事」は、低圧の工事方法と高圧の工事方法を取り違えさせるものです。
この問題のように、電技解釈の配線の規定は「どの電圧か(低圧・高圧)」「どの工事方法か」「どの場所か(展開・点検できる隠ぺい・点検できない隠ぺい、乾燥・湿気・水気)」の組合せで決まります。誤肢は、別の工事方法や別の場所の規定の言葉と入れ替えて作られることが多いので、規定ごとに「何を対象にした規定か」を確かめてから空欄を埋めるのが確実です。
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出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和7年度上期 第三種電気主任技術者試験 法規(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

