問題
③に示すVTに関する記述として,誤っているものは。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
図の③は、受電盤の中で遮断器(VCB)の近くに置かれたVT(計器用変圧器)です。VTは6600Vの高電圧を110Vの低い電圧に下げて、電圧計・電力計・保護継電器などの計器に送るための機器です。ア(定格負担以下で使う)、イ(定格二次電圧は110V)、ウ(電源側に限流ヒューズを付ける)はどれも正しい記述です。誤っているのはエです。VTの容量(定格負担)は計器を動かす分しかないため、遮断器の操作電源に使うことはあっても、所内の照明のような一般の負荷の電源にはしません。正答はエです。
VT(計器用変圧器)は、高圧の電圧を計器や継電器で扱える低い電圧に変える計器用変成器です。各選択肢を確認します。ア(正しい):VTには定格負担(単位V・A)が決められています。二次側につなぐ計器・継電器の負担の合計がこれを超えると、変成の誤差が大きくなり、計器の指示や継電器の動作が正確でなくなります。イ(正しい):高圧受電設備で使うVTの定格二次電圧は110Vです。ウ(正しい):VTの一次側(電源側)には限流ヒューズを付けます。VTの内部で短絡が起きたとき、その事故を受電設備の主回路に広げないためです。エ(誤り):VTは遮断器の操作電源に使われることはありますが、照明などの一般負荷の電源には使いません。定格負担は計器用の小さな値なので、照明をつなぐと負担を超え、計器・継電器の精度が落ちるうえ、照明回路の短絡でVTのヒューズが切れると、計測や保護の働きまで失われます。正答はエです。
本問は、高圧受電設備の計器用変成器(VT・CT)の使い方を、図の位置から判断させる問題です。図では引込ケーブル→VCT→DS→VCBと続く主回路の横に、VCBの操作と保護継電器のためのVTとCTが置かれています。
【VTの役割と定格】VTは一次電圧6600Vを二次電圧110Vに変成し、電圧計・電力計・力率計・不足電圧継電器などに電圧を与えます。定格負担は「二次側に接続できる計器・継電器の皮相電力の合計」で、これ以下で使ってはじめて定められた精度が保たれます。
【一次側の限流ヒューズ】VTは主回路に直接つながるため、VT自体の内部短絡は主回路の短絡事故になります。一次側の限流ヒューズは、この事故電流を短時間で限流遮断して、主遮断装置や電力会社側への波及を防ぎます。そのため、設置点の短絡電流を遮断できる「十分な定格遮断電流」を持つことが求められます(ウの記述)。
【二次側の扱い】VTの二次側は短絡させてはいけません(大電流が流れて焼損する)。反対にCTの二次側は開放してはいけません(二次側に高電圧が発生する)。この違いはセットで覚えます。また、電気設備の技術基準の解釈第28条により、高圧計器用変成器の二次側電路にはD種接地工事を施します。
【なぜ照明電源にしないか】VTは「計る・守る」ための機器であり、電力を供給する変圧器ではありません。VCBの操作電源のように、受電設備の保護動作そのものに必要な小さな負荷に限って使います。照明などの所内負荷は、変圧器の低圧側(低圧配電盤)から供給するのが正しい設計です。VTの負担を増やすと誤差が増え、保護継電器が正しく働かないおそれも生じます。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度 第一種電気工事士 学科試験 問32(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。



