問題
定格二次電圧が210Vの配電用変圧器がある。変圧器の一次タップ電圧が6600Vのとき,二次電圧は200Vであった。一次タップ電圧を6300Vに変更すると,二次電圧の変化は。ただし,一次側の供給電圧は変わらないものとする。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
変圧器の「タップ」を変えたときに二次電圧がどう変わるかを問う問題です。変圧器の二次電圧は「一次側の電圧÷巻数比」で決まります。一次タップを6600Vから6300Vに下げると、巻数比が小さくなるので二次電圧は上がります。二次電圧は200V×6600/6300≒209.5Vとなり、約10V上昇します。「タップを下げると電圧が上がる」という向きをまず押さえましょう。正答はアです。
配電用変圧器の一次タップは、一次側の供給電圧が低めの場所でも二次電圧を適正に保つための切換え端子です。一次タップ電圧をVT、一次側の供給電圧をV1、定格二次電圧を210Vとすると、二次電圧V2は次の式で表されます。
V2=V1×210/VT
①タップ6600Vのとき:V2=200Vなので、V1=200×6600/210≒6286V(一次側の実際の供給電圧)
②タップ6300Vに変えたとき:V2=6286×210/6300≒209.5V
まとめると、V2'=200×6600/6300≒209.5Vで、変化は約+9.5V、すなわち「約10V上昇」です。一次側の供給電圧は変わらないので、二次電圧はタップ電圧に反比例します。タップ電圧を下げる(6600→6300V)と二次電圧は上がり、上げると下がります。イ・エは向きが逆、ウは変化量が大きすぎます。正答はアです。
本問は、配電用変圧器のタップ切換えによる電圧調整の原理を問います。
【反比例の関係】変圧器の二次電圧は、一次側の供給電圧と巻数比で決まります。一次タップ電圧(例:6600V)は「一次側に6600Vを加えたとき、二次側に定格二次電圧210Vが出る巻数」を表す表示です。一次側の供給電圧が一定であれば、二次電圧はタップ電圧に反比例します。
V2'=V2×(VT/VT')=200×(6600/6300)=200×1.0476≒209.5V
変化率は約4.8%で、タップを1段(6600→6300V、約4.5%)下げると二次電圧が約5%上がる、という感覚を持っておくと計算を確かめやすくなります。
【なぜ二次電圧が200Vだったか】定格は6600/210Vですが、二次電圧が200Vしか出ていないのは、一次側の実際の供給電圧が約6286Vと定格より低いためです。配電線の末端では線路の電圧降下で一次電圧が下がるため、そこに設置する変圧器は一次タップを低い値に設定して二次電圧を補います。
【実務での注意】タップの切換えは、変圧器を停電させてから行う無電圧タップ切換えが一般的です。切換え後は、二次電圧が電気事業法令で定められた供給電圧の範囲に収まっているかを測定で確かめます。タップを下げすぎて軽負荷時に電圧が上がりすぎないよう、負荷の変動も考慮して設定します。
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出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和元年度 第一種電気工事士 学科試験 問8(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

