問題
図のように取り付け角度が30°となるように支線を施設する場合,支線の許容張力をTS=24.8kNとし,支線の安全率を2とすると,電線の水平張力Tの最大値[kN]は。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
支線(電柱を引っ張って支えるワイヤ)がどれだけの電線の張力を受け持てるかを計算する問題です。支線の許容張力は24.8kNですが、安全率が2なので、実際に使える張力はその半分の12.4kNです。支線は電柱に対して30°傾いて張られているので、電線と同じ「横向き」に働く力は12.4kN×sin30°=12.4×0.5=6.2kNになります。この横向きの力が電線の水平張力Tとつり合うので、Tの最大値は6.2kNです。正答はイです。
電柱の上部では、電線の水平張力Tと、支線の張力の水平成分がつり合っています。
①安全率を考えた支線の張力:支線に加えてよい張力は、許容張力を安全率で割った値です。24.8÷2=12.4kN
②支線の張力の水平成分:取り付け角度30°は電柱(鉛直)と支線の間の角度なので、水平成分は sin30° を掛けて求めます。12.4×sin30°=12.4×0.5=6.2kN
③つり合い:T=6.2kN(これより大きいと支線の張力が安全率2を満たさなくなる)
誤りやすい点:安全率を考えずに24.8×0.5とすると12.4kN(選択肢にない)、cos30°を掛けると12.4×0.866≒10.7kN(ウ)となり、角度の取り方を誤った値です。24.8kN(エ)は許容張力そのもので、安全率も角度も考えていない値です。角度がどこからどこまでかを図で確かめることが大切です。正答はイです。
本問は、支線の張力と電線の水平張力のつり合いを、図の角度から正しく式に置き換えられるかを問います。
【力のつり合い】電柱の支線取付点で、電線の水平張力Tと支線の張力TSの水平成分が等しくなります。電柱と支線のなす角をθとすると、
T=TS×sinθ
支線の張力に安全率kを見込むと、支線に加えてよい張力はTS/kなので、
T=(TS/k)×sinθ=(24.8/2)×sin30°=12.4×0.5=6.2kN
となります。逆に「電線の水平張力Tが与えられ、必要な支線の引張強さを求める」型では、TS=k×T/sinθ と変形して使います。
【角度の取り方】図の30°は電柱(鉛直線)と支線の間の角度です。地面と支線の間の角度が与えられている問題では、水平成分は cos を使います。問題ごとに図で角度の位置を確かめてから sin・cos を選ぶのが確実です。支線を電柱から遠くに取る(θを大きくする)ほど水平成分が大きくなり、同じ支線で大きな張力に耐えられます。
【技術基準との関係】本問の安全率2は計算のための条件です。実際の施設では、電気設備の技術基準の解釈第61条で、支線の引張強さは10.7kN以上、安全率は2.5以上(同第62条などの規定により施設する支線は引張強さ6.46kN以上・安全率1.5以上)とされています。また支線により線を使う場合は、直径2mm以上・引張強さ0.69kN/mm²以上の素線を3条以上より合わせたものとし、地中の部分と地表上30cmまでの地際部分には耐食性のあるもの又は亜鉛めっきを施した鉄棒を使って根かせに取り付けます。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和3年度(午前) 第一種電気工事士 学科試験 問8(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


