問題
三相誘導電動機の結線①を②,③のように変更した時,①の回転方向に対して,②,③の回転に関する記述として,正しいものは。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
三相誘導電動機の回転方向は、3本の電源線(R・S・T)をどの順に電動機の端子(U・V・W)へつなぐかで決まります。基本ルールは「3本のうち2本を入れ替えると回転方向が逆になる」です。②は2本を1回入れ替えているので①と逆向きに回ります。③は入れ替えが2回あり、結果として順番がぐるっと一巡しただけなので、①と同じ向きに回ります。線を入れ替えても電動機が止まることはなく、変わるのは回る向きだけです。図では、線が交差している箇所の数を数えると判断しやすくなります。「②は①と逆方向,③は①と同じ方向」のウが正解です。
三相誘導電動機は、固定子の三相巻線に電流を流すと回転磁界ができ、回転子がそれに引かれて回ります。回転磁界の向きは、電源の相順(R→S→Tの順)と端子のつなぎ方で決まります。
①のつなぎ方(R-U、S-V、T-W)を基準にすると、
・②:2本の線を1か所で入れ替えた結線。相順が逆になるので回転磁界が逆向きになり、電動機は①と逆方向に回ります。
・③:入れ替えが2か所ある結線。2回の入れ替えは、相順を一つずつずらして一巡させたのと同じで、R→S→Tの順序は①と変わりません。回転方向は①と同じです。
確かめ方として、端子U・V・Wにつながる電源線を左から読み、R→S→Tの順(S→T→R、T→R→Sも同じ順)なら①と同じ向き、R→T→Sのような逆の順なら逆向き、と判断できます。
各選択肢:
ア:「②は回転せず」が誤り。2線を入れ替えても回転はする(逆向きになる)。
イ:②と③の関係が逆で誤り。
ウ:②は逆、③は同じ。正しい。
エ:「③も逆」が誤り。
正答はウです。
【回転方向が決まる仕組み】三相電源の各相は時間的に120度ずつずれて最大値になります。この相順(R→S→T)で三相巻線に電流を流すと、固定子内に一定方向へ回る回転磁界ができ、誘導電動機の回転子はその向きに回ります。回転磁界の向きは相順で決まるので、相順を変えれば回転方向が変わります。
【入れ替えと相順】電源線の並びRST(正相)に対し、
・2本を入れ替える(1回の入れ替え)と、並びは逆の順(逆相)になる。回転方向は逆になる。
・入れ替えを2回行うと、並びは元の順序を巡回して並べ直したものになり、相順は正相に戻る。回転方向は変わらない。
巡回とは、例えばR-S-TをS-T-RやT-R-Sと並べ替えることで、順序の「一巡」だけが変わり向きは変わりません。
【②と③の結線】図の②は線が1か所で交差しており、2本の入れ替えが1回です。③は交差が2か所あり、入れ替えが2回で巡回の並びになります。図の線をたどると、②はU-S、V-R、W-T(U・V・Wから読むとS→R→Tで逆の順)、③はU-T、V-R、W-S(T→R→Sで、R→S→Tを巡回させた順)です。したがって、②は①と逆方向、③は①と同じ方向に回転します。
【各選択肢の検討】
ア:②は回転しないとしている点が誤り。入れ替えで電動機が止まることはなく、向きが逆になるだけ。
イ:③を逆、②を同じとしており、②と③の関係が正しい記述と入れ替わっている。誤り。
ウ:②は逆、③は同じ。正しい。
エ:②と③の両方を逆としているが、③は2回の入れ替えで①と同じ向きになるので誤り。
【実務での意味】回転方向を逆にしたい(例えば逆転運転や、結線ミスで逆回りしてしまったときの修正)場合は、電源側の3本のうち任意の2本を入れ替えます。どの2本を選んでも結果は同じ逆転になります。入れ替えが2回になると元に戻る点は、誤って結線をやり直した際にも起こり得るので、試運転で回転方向を確認する習慣が大切です。正答はウです。
- 定期監査別の問題の本文が入っていたため、公式の問題に差し替えました。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度(午後) 第一種電気工事士 学科試験 問10(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


