第一種電工 電気工事の施工方法 問11:電気工事の施工方法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14)
②に示す構内の高圧地中引込線を施設する 場合の施工方法として,不適切なものは。
- ア地中電線を収める防護装置に波付硬質合成樹脂管(FEP)を使用した。
- イ地中電線路を直接埋設式により施設し,長さが20 mであったので電圧の正答
- ウ短絡事故を遮断する能力を有する必要がある。
- エ定格短時間耐電流は,系統(受電点)の短絡電流以上のものを選定する。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠(電気設備技術基準・内線規程・電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法)も明記。
構内高圧地中引込線の施工方法で「不適切なもの」を選ぶ問題。正答はイ「地中電線路を直接埋設式で施設し、長さが20mなので電圧(表示等の省略)」。高圧地中電線路を直接埋設式で施設する場合、長さに関係なく需要場所への埋設標識(電圧・管理者)の設置が必要。長さ20mだから省略できるという規定はない。ア(FEP使用)・ウ(短絡遮断能力)・エ(定格短時間耐電流の選定)はいずれも高圧地中電線路の適切な施工・設計基準を示している。正答はイ(長さ20mでも電圧表示の省略は不適切)。
構内高圧地中引込線施工の適切性判定問題。正答はイ(直接埋設式で長さ20mでも電圧表示等の省略は不適切)。電技解釈第120条の地中電線路の施設規定が核心。
【電技解釈第120条:地中電線路の施設(高圧)の主要規定】
①埋設方式:
管路式(FEP・VE管等の防護管使用)・直接埋設式(鎧装ケーブル)・暗渠式
②埋設深さ(高圧・直接埋設式の場合):
車両等の重量物が通行する場所:1.2m以上
その他の場所:0.6m以上(防護管使用で0.3m以上に緩和)
③埋設標識・電圧表示:
地中電線路の経路沿いに適切な埋設標識(高圧・電圧・管理者等)の設置が必要
→ 長さに関係なく(20mでも100mでも)設置義務あり
④FEP(波付硬質合成樹脂管)の使用(ア):
JIS C 3653適合の防護管として認定。管路式地中電線路として使用可 → 適切。
【選択肢イの誤りの根拠】
「長さが20mであったので電圧の(表示を省略した)」という趣旨であれば、これは誤り。地中電線路の埋設標識(電圧・電力会社名等の表示)は長さに関係なく必要で、20m以下だからといって省略できる規定はない。
正答はイ(長さ20mでの電圧表示省略は不適切)。
構内高圧地中引込線施工の適切性判定問題(正答イ)。電技解釈の地中電線路規定(第120条〜第127条)と、高圧受電設備の主遮断装置(選択肢ウ・エ)の性能基準の両方が問われる高度な問題。
【地中電線路の施設規定(電技解釈第120条〜第127条)詳細】
①管路式(FEP・VE管等)の施設:
電技解釈第120条第3項:JIS C 3653に適合した管を使用し、埋設深さ規定(0.3m〜1.2m)に従う。
FEP(波付硬質合成樹脂管)はJIS C 3653に適合する代表的な防護管。車道下0.3mで施設可。
②直接埋設式の施設:
鎧装ケーブル(CVT・CVQ・OF等の外装付き)を直接埋設する方式。
埋設深さ:車道下1.2m以上・その他0.6m以上(緩和なし)。
鎧装が機械的保護となる。
③埋設標識・電圧表示(電技解釈第120条第4項):
地中電線路の直上の地表面に埋設標識テープ(または標識シート)を施設。
標識内容:「電力」「高圧」「電力会社名」「管理者」等。
長さに無関係に設置義務あり(20mの場合も50mの場合も同じ)。
選択肢イ「長さ20mで電圧表示省略」が不適切な理由:
電技解釈に「20m以下は省略可」という規定は存在しない。どんな短い地中電線路でも標識設置が必要。
【主遮断装置(VCB等)の性能基準(選択肢ウ・エ)】
選択肢ウ「短絡事故を遮断する能力を有する必要がある」:
高圧受電設備の主遮断装置(VCB・PF付LBS等)は、受電点の短絡電流を遮断できる定格遮断電流を持つ必要がある。これは高圧受電設備規程(JEAC 8011)で定められた基本要件 → 適切。
選択肢エ「定格短時間耐電流は系統(受電点)の短絡電流以上のものを選定する」:
短絡電流が流れたときに機器が損傷しないための短時間耐電流(Isc)の選定基準 → 適切。
【短絡電流計算と機器選定(実務)】
受電点の短絡電流Is:
Is = V_s/(√3×Z_s) [A](V_s:系統電圧・Z_s:系統インピーダンス)
例:6600V系・Z_s=2Ω(0.3%インピーダンス100MVA基準)
Is = 6600/(√3×2) = 1906A(約2kA)
VCBの定格遮断電流:8kA・12.5kA・20kA等(JEC-2300規格値)から受電点のIsに応じて選定。
【第二種電気工事士との差異】
第二種では地中電線路の「低圧ケーブルの直接埋設」が主な施工範囲。高圧(6600V)の地中引込線施設(管路式・直接埋設式の選択・鎧装ケーブルの選定・短絡電流計算による機器選定)は第一種の専管範囲。
【電験三種への接続】
電験三種「電力」では地中電線路の種類(管路式・直接埋設・暗渠式)と特徴・短絡電流計算(百分率インピーダンス法・%Zによる系統短絡電流)・電力系統の保護協調(遮断器の遮断電流定格)が出題される。「法規」では電技解釈の地中電線路施設規定(埋設深さ・標識)と電技第二条(電気設備の損傷防止)が問われる。第一種電気工事士の「20mでも標識省略不可」が電験三種では「系統保護設計(短絡電流計算と機器選定)」の精密な体系として発展する。
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています(公式FAQで教育目的の許諾不要・使用料不要を明示容認・GREEN判定)。 根拠・出典:出典:令和7年度 第一種電気工事士 学科試験 問31(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。