第一種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第一種電工 令和7年度 問20|電気工事の施工方法

問題

第一種電工 | 電気工事の施工方法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

高圧受電設備の短絡保護装置として,適切な組合せは。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

短絡(ショート)が起きると非常に大きな電流が流れる。これを止めるには「大電流を見つける装置」と「大電流を切れる装置」の組合せが必要。大電流を見つけるのは過電流継電器、短絡電流を切れるのは高圧真空遮断器(VCB)。よってエが正しい。地絡継電器・地絡方向継電器は漏電(地絡)を見つける装置で、短絡保護用ではない。高圧柱上気中開閉器(PAS)は短絡電流を切る能力がない。正答は(エ)。

【短絡保護に必要な2つの要素】

①短絡電流を検出する継電器:過電流継電器。CTの二次電流を監視し、整定値を超えると遮断器に引外し指令を出す。

②短絡電流を遮断できる開閉装置:高圧交流遮断器(VCBなど)。数kA以上の短絡電流を遮断する能力(定格遮断電流)を持つ。

この2つを組み合わせたものがCB形受電設備の短絡保護で、エ「過電流継電器+高圧真空遮断器」が適切。

【各選択肢】

・ア 過電流継電器+高圧柱上気中開閉器:PASは負荷電流を開閉する負荷開閉器で、短絡電流を遮断する能力がない。短絡保護装置にならない。

・イ 地絡継電器+高圧真空遮断器:遮断器は適切だが、地絡継電器(GR)は零相電流で地絡を検出するもので、短絡は検出しない。地絡保護の組合せ。

・ウ 地絡方向継電器+高圧柱上気中開閉器:DGR付PASとして引込口に設ける地絡保護の組合せ。短絡保護ではない。

・エ 過電流継電器+高圧真空遮断器:短絡を検出して遮断できる。正しい。

なお、PF・S形受電設備では、限流ヒューズ(PF)が短絡保護を受け持つ。

正答は(エ)。

【短絡保護と地絡保護の役割分担】

高圧受電設備の保護は、故障の種類ごとに「検出する継電器」と「遮断する機器」を組み合わせて構成する。

・短絡(相間の故障):過電流継電器が検出 → 高圧交流遮断器(CB)が遮断。PF・S形では限流ヒューズが溶断して遮断する。

・地絡(対地の故障):地絡継電器(GR)または地絡方向継電器(DGR)がZCT(零相変流器)の零相電流(DGRはさらにZPD等の零相電圧)で検出 → PASまたはCBが開放。

地絡電流は小さいので負荷開閉器でも開放できるが、短絡電流は数kA〜十数kAに達するため、定格遮断電流を持つ遮断器か限流ヒューズでなければ遮断できない。

【PASが短絡保護に使えない理由】

高圧柱上気中開閉器(PAS)は負荷電流を開閉する負荷開閉器で、短絡電流の遮断能力を持たない。そのため一般的なGR付PASには過電流ロック機能があり、短絡電流が流れている間は開放をロックする。短絡電流を流したまま開くとアークを消せずに開閉器が破損するためである。SO(蓄勢トリップ)機能付きのPASでは、配電用変電所の遮断器が短絡を遮断して無電圧になった後にPASが自動開放し、需要家側の故障区間を切り離す。いずれの場合も短絡電流そのものを遮断するのはPASではない。

【選択肢の検討】

・ア:過電流継電器は短絡を検出できるが、PASは短絡電流を遮断できないため不適切。

・イ:VCBは短絡電流を遮断できるが、GRは地絡しか検出しないため短絡保護にならない。

・ウ:DGR付PASは引込口の地絡保護の標準的な組合せで、短絡保護ではない。

・エ:過電流継電器+VCBはCB形受電設備の短絡保護の基本構成で適切。

【保護協調との関係】

需要家の過電流継電器は、配電用変電所の過電流継電器より早く動作するように整定する。需要家構内の短絡で変電所の遮断器が先に動作すると、同じ配電線の他の需要家まで停電させる波及事故となるためである。地絡保護でも同様に、GR・DGRの動作電流・動作時間を変電所側の地絡保護と協調させる。

正答は(エ)。

この問題の根拠出典:令和7年度 第一種電気工事士 学科試験 問20(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和7年度 第一種電気工事士 学科試験 問20(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。