衛生管理者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

衛生管理者 関係法令(有害業務) 問57|粉じん則・粉じん作業の種類別保護具義務と適用規定

問題

衛生管理者 | 関係法令(有害業務) | 第一種

粉じん障害防止規則(粉じん則)が定める呼吸用保護具の使用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

誤りはアです。安衛則第593条は、粉じんを発散する有害な場所における業務等について、事業者が労働者に使用させるために呼吸用保護具等の適切な保護具を備えなければならないと定めています。労働者が自費で購入した私物を使用させることで足りるとする規定はありません。

他の選択肢はいずれも正しい内容です。イ→有効な発散防止措置を講じたときは呼吸用保護具の使用義務は適用されない(粉じん則第27条第1項ただし書)。ウ→別表第3第5号の作業は送気マスク又は空気呼吸器に限る(同項)。エ→同時就業人数と同数以上(安衛則第596条)。オ→労働者の使用義務(粉じん則第27条第5項)。

粉じん則・安衛則の保護具規定の体系:

規定事項内容根拠
呼吸用保護具の使用義務別表第3に掲げる作業の従事者に有効な呼吸用保護具を使用させる粉じん則第27条第1項
使用義務の例外発散防止に有効な措置(密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置・湿潤化設備等)を講じたとき粉じん則第27条第1項ただし書
保護具の種類の限定別表第3第5号の作業は送気マスク又は空気呼吸器。第27条第3項の作業は測定結果に応じた有効な防じん機能付き電動ファン付き呼吸用保護具粉じん則第27条第1項・第3項
保護具の備付け事業者が適切な保護具を備える安衛則第593条
保護具の数同時に就業する労働者の人数と同数以上、常時有効かつ清潔に保持安衛則第596条
労働者の使用義務使用を命じられたときは使用する粉じん則第27条第5項

各選択肢の正誤と根拠:

  • ア(誤): 安衛則第593条により、保護具は事業者が備えなければなりません。「労働者の私物使用で足りる」という規定はありません。
  • イ(正): 粉じん則第27条第1項ただし書の通りです。ただし同条第3項の作業(電動ファン付き呼吸用保護具を使用させる作業)にはこのただし書はありません。
  • ウ(正): 粉じん則第27条第1項は、別表第3第5号に掲げる作業を行う場合の有効な呼吸用保護具を「送気マスク又は空気呼吸器に限る」と定めています。
  • エ(正): 安衛則第596条の通りです。
  • オ(正): 粉じん則第27条第5項の通りです。

【理論的背景】

粉じん作業における保護具(防じんマスク)は、設備的対策(密閉・局所排気・湿式工法等)が主要な防護手段であり、保護具はあくまでも補完的手段と位置付けられています。しかし現実には設備的対策だけでは粉じん曝露をゼロにできないケース(移動作業・設備設置困難な場所・清掃作業等)が多く、実際の粉じん作業現場では防じんマスクが作業者の肺を守る最後の砦となっています。

粉じん則の呼吸用保護具の規定の構造:

  • 原則: 別表第3に掲げる作業では有効な呼吸用保護具を使用させる(第27条第1項本文)
  • 例外: 発散防止に有効な設備等の措置を講じたときは不要(同項ただし書)
  • 特則1: 別表第3第5号の作業は送気マスク又は空気呼吸器に限る(同項本文括弧書)
  • 特則2: 別表第3第1号の2・第2号の2・第3号の2の作業は、測定の結果に応じて有効な防じん機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具等を使用させる(同条第3項。ただし書なし)
  • 労働者側: 使用を命じられたときは使用しなければならない(同条第5項)

【実務・条文構造】

粉じん則の保護具関連規定の詳細:

呼吸用保護具の使用義務(粉じん則第27条):

  • 対象: 粉じん則別表第3に掲げる作業(例: 第1号「坑外において、衝撃式削岩機を用いて掘削する作業」、第5号「屋外の、研磨材の吹き付けにより、研磨し、又は岩石若しくは鉱物を彫る場所における作業」、第11号「砂型を造形し、型ばらし装置を用いないで砂型を壊し…又は手持式動力工具を用いて鋳ばり等を削り取る作業」等)
  • 第1項ただし書の措置: 粉じんの発生源を密閉する設備、局所排気装置又はプッシュプル型換気装置の設置、粉じんの発生源を湿潤な状態に保つための設備の設置等で、粉じんの発散を防止するために有効なもの
  • 請負人への周知: 作業の一部を請け負わせるときは、有効な呼吸用保護具を使用する必要がある旨を周知させる(第2項・第4項)

保護具の備付け(労働安全衛生規則):

  • 第593条: 粉じんを発散する有害な場所における業務等では、労働者に使用させるために保護衣、保護眼鏡、呼吸用保護具等適切な保護具を備える。請負人にも使用できるようにする必要がある旨を周知させる
  • 第596条: 同時に就業する労働者の人数と同数以上を備え、常時有効かつ清潔に保持する
  • 第597条: 労働者は、保護具の使用を命じられたときは使用しなければならない

関連する通達(基発0525第3号・令和5年5月25日):

  • フィットテストは、金属アーク溶接等作業を行う作業場所と第三管理区分場所では1年以内ごとに1回の実施が義務、リスクアセスメントに基づき呼吸用保護具を使用させる事業場でも1年以内ごとに1回行うこととされている
  • 酸素欠乏又はそのおそれがある場所ではろ過式呼吸用保護具(防じんマスク等)を使用させてはならない

【試験での位置づけ】

粉じん則の保護具問題では「保護具は事業者が備える(私物使用で足りるという規定はない)」「有効な発散防止措置を講じたときの例外(第27条第1項ただし書)」「別表第3第5号は送気マスク又は空気呼吸器に限る」「保護具の数は同時就業人数と同数以上」が頻出です。

【各選択肢の発展補足】

  • ア: 保護具の備付けは事業者の義務であり(安衛則第593条)、数は同時に就業する労働者の人数と同数以上で、常時有効かつ清潔に保持しなければなりません(安衛則第596条)。労働者の私物に頼る運用はこれらの義務を満たしません。
  • イ: 第27条第1項ただし書は「当該作業に係る粉じんの発散を防止するために有効なもの」を講じた場合に限られます。第3項の電動ファン付き呼吸用保護具を使用させる作業にはこのただし書がありません。
  • ウ: 屋外の研磨材吹付け作業は、別表第3第5号として送気マスク又は空気呼吸器という給気式の呼吸用保護具に限定されています。
  • エ: 安衛則第596条は、第593条第1項・第594条第1項・第594条の2第1項・第595条第1項の保護具に適用されます。
  • オ: 労働者の使用義務は、粉じん則第27条第5項(第7条・第8条・第9条第1項・第24条第2項ただし書・第27条第1項及び第3項により使用を命じられた場合)と安衛則第597条に定められています。

【根拠法令】粉じん障害防止規則第27条(別表第3に掲げる作業の従事者への呼吸用保護具使用義務・ただし書・労働者の使用義務)・別表第3、労働安全衛生法第22条、労働安全衛生規則第593条(保護具の備付け)・第596条(保護具の数等)・第597条(労働者の使用義務)

【補足】保護具は事業者が備える(労働者の私物使用で義務を果たしたことにはならない)。保護具は同時就業人数と同数以上。有効な発散防止措置を講じたときは第27条第1項の使用義務は適用されない。別表第3第5号の作業は送気マスク又は空気呼吸器に限る。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 粉じん障害防止規則第27条(別表第3に掲げる作業の従事者に有効な呼吸用保護具を使用させる義務・ただし書・労働者の使用義務)・別表第3、労働安全衛生法第22条(健康障害防止措置)、労働安全衛生規則第593条(呼吸用保護具等の備付け)・第596条(保護具の数等)。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

この問題の関連トピック

  • 粉じん則・粉じん作業の種類別保護具義務と適用規定
  • 頻出度B

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