労働一般常識1労務管理その他労働に関する一般常識(労一)

社労士 労働一般常識 問1:労務管理その他労働に関する一般常識(労一)

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-07

最低賃金制度(令和7年度改定・令和8年度試験の出題基準値)に関する次のア〜オの記述のうち、**誤っているもの**はどれか。

  • 令和7年度の地域別最低賃金の全国加重平均額は時間額1,121円であり、前年度(令和6年度・1,055円)と比べて66円の引き上げとなった。この引き上げ幅は過去最大である。
  • 令和7年度改定後の地域別最低賃金は、すべての都道府県で時間額1,000円を超えており、最高額は東京都の1,226円、最低額は高知県・宮崎県・沖縄県等の1,023円である。
  • 地域別最低賃金は都道府県労働局長が決定し、中央最低賃金審議会の答申を受けて厚生労働大臣が毎年改定する全国一律の最低賃金に一本化されている。正答
  • 特定最低賃金(産業別最低賃金)は、地域別最低賃金よりも高い額が設定されている産業に適用されるものであり、地域別最低賃金との間では高い方の賃金を支払わなければならない。
  • 最低賃金法違反(最低賃金以下の賃金しか支払わなかった場合)に対しては、差額の支払い義務に加えて、罰則(50万円以下の罰金)が科せられる場合がある。
正答:地域別最低賃金は都道府県労働局長が決定し、中央最低賃金審議会の答申を受けて厚生労働大臣が毎年改定する全国一律の最低賃金に一本化されている。

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正答はウ(誤っている記述)です。

地域別最低賃金は「都道府県労働局長が決定し、厚生労働大臣が全国一律に一本化」という記述が誤りです。地域別最低賃金は各都道府県の地方最低賃金審議会の答申を受けて都道府県労働局長が決定するものであり、全国一律ではありません。中央最低賃金審議会が示す「目安」(A〜Cランク)を参考に各都道府県が独自に決定します。

アは正しく、全国加重平均1,121円(VolatileBox確認済・SAITEI_CHINGIN_AVG)・前年比+66円(過去最大)です。イは正しく、すべての都道府県で1,000円超・東京1,226円・最低1,023円(VolatileBox確認済)です。エは正しく、地域別と特定(産業別)では高い方が適用されます。

標準試験対策の基準レベル

令和7年度地域別最低賃金 改定データ(令和8年度試験の基準値):

| 区分 | 金額(時間額) | VolatileBoxキー | 前年比 |

|---|---|---|---|

| 全国加重平均 | 1,121円/時(1,121円) | SAITEI_CHINGIN_AVG | +66円(+6.3%・過去最大) |

| 最高額(東京都) | 1,226円/時(1,226円) | SAITEI_CHINGIN_MAX | +51円 |

| 最低額(高知・宮崎・沖縄等) | 1,023円/時(1,023円) | SAITEI_CHINGIN_MIN | — |

地域別最低賃金の決定プロセス:

```

中央最低賃金審議会(厚生労働大臣の諮問機関)

→ 全国を3〜4ランクに分類(Aランク・Bランク・Cランク)

→ 各ランクの「引上げ目安額」を提示(例: 令和7年度 Aランク+55円等)

↓ (目安は拘束力なし・参考値)

各都道府県の地方最低賃金審議会(都道府県労働局の諮問機関)

→ 目安を参考に地域経済・生計費・賃金実態等を勘案して決定

→ 都道府県労働局長が決定・官報告示

↓ (10月頃に各都道府県が順次発効)

```

各選択肢の解説:

  • ア(正): 1,121円・+66円(+6.3%)・過去最大は一次情報確認済(VolatileBox: SAITEI_CHINGIN_AVG)。すべての都道府県で1,000円超も事実(令和7年度改定の歴史的達成点)。
  • イ(正): 最高東京1,226円・最低1,023円(VolatileBox確認済)。都道府県別の詳細値は SAITEI_CHINGIN_{PREF} キーで展開予定。
  • ウ(誤・正答): 「厚生労働大臣が全国一律」は誤り。決定権者は都道府県労働局長(地域別)。厚生労働大臣は中央最低賃金審議会の答申を受けて「目安」を示すが、最終決定は都道府県ベース。
  • エ(正): 特定最低賃金(最賃法第15条)は地域別最賃より高い賃金が必要な特定産業(例:製造業の特定職種)に適用。地域別と産業別の高い方が適用される二重基準制。
  • オ(正): 最低賃金法第40条の罰則(50万円以下の罰金)は正しい。差額支払い義務も当然あり。
上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

【最低賃金制度の歴史と「全都道府県1,000円超」の意義】

日本の地域別最低賃金制度は1968年(昭和43年)の最低賃金法全面改正で現在の形になりました。かつては業種別・産業別の最低賃金が中心でしたが、地域ごとの生計費・賃金実態を反映した地域別最低賃金が主軸となり、産業別(特定最低賃金)はその上乗せとして位置づけられます。

「全都道府県1,000円超」は令和7年度改定で初めて達成されました。政府の「最低賃金1,000円」目標(第一次安倍政権以来の方針)がようやく達成されたことは、最低賃金行政の歴史上の転換点です。ただし1,000円程度では東京の生計費に全く届かず、地域格差(東京1,226円 vs 最低1,023円)は200円以上の差が残ります。

【「目安」制度の法的拘束力と地域格差の問題】

中央最低賃金審議会の「目安」(ランク分け+引上げ幅)は法的拘束力を持たず、各都道府県の地方審議会が独自判断できます。実態としては目安より高い引上げを決定する都道府県も多く(令和7年度も多くの都道府県で目安を超える引上げが行われた)、「目安はあくまで最低ライン」として機能しています。

ランク分けの現在の区分(令和7年度・A〜Cの3区分に再編):

  • Aランク: 東京・神奈川・大阪・愛知・千葉・埼玉・神奈川・京都・兵庫(高賃金地域)
  • Bランク: 北海道・宮城・静岡・広島等(中間)
  • Cランク: 青森・岩手・鳥取・島根・高知・宮崎・沖縄等(低賃金地域)

地域格差の縮小vs拡大は政策的議論が続いており、政府は「全国一律最低賃金」の方向性を示しながら、地方経済への打撃を避けるため段階的なアプローチを維持しています。

【特定最低賃金(産業別)の機能と実務上の注意点】

特定最低賃金(最賃法第15条)は、地域別最賃より高い賃金が必要な特定の産業・職種に適用されます。令和7年度の全国の特定最低賃金は数百件(各都道府県の産業別)が存在します。

実務上の重要な取扱い:

1. 二重適用の優先規則: 地域別と特定(産業別)の両方が適用される場合は高い方を適用(最賃法第4条第2項)

2. 対象労働者の限定: 特定最低賃金は「特定の産業・職種の労働者」に限定。アルバイト・試用期間中の者に適用されない場合もある(地域別は原則すべての労働者に適用)

3. 違反の罰則: 地域別最賃違反(50万円以下・最賃法第40条)と特定最賃違反(30万円以下・同法第41条)で罰則の上限が異なる

【最低賃金と他の労働法令の交差点(上位接続)】

最低賃金は社労士試験・実務の多くの論点と交差します:

  • 雇用保険の基本手当日額の下限: 最低賃金×8時間相当に基づいて算定(下限の引き上げ根拠)
  • 労基法の割増賃金の基礎賃金: 最低賃金を下回る基礎賃金設定は無効
  • パートタイム労働者・有期雇用労働者: 正規・非正規を問わず最低賃金以上が必須(「非正規だから最賃以下でよい」は違法)
  • 外国人技能実習生(現: 育成就労制度): 日本人と同一の最低賃金が適用(2023年外国人技能実習法廃止・育成就労制度への移行動向と合わせて把握)
  • フリーランス・業務委託: 「委託契約」として労基法・最賃法の適用外に置く実態がある(偽装フリーランス問題)。特定受託事業者法(フリーランス保護法・2024年11月施行)との関係も社労士試験の注目論点。

【令和8年度試験での出題予測】

最低賃金は「社会保険に関する一般常識(社一)」ではなく「労務管理その他労働に関する一般常識(労一)」の科目に含まれます。令和8年度は以下の組み合わせ問題が予測されます:

  • 全国加重平均額(1,121円)・東京都最高額(1,226円)・最低額(1,023円)の数値問題
  • 決定プロセス(地方審議会→労働局長決定 vs 中央審議会→厚生労働大臣告示の混同誘導)
  • 地域別と特定最低賃金の優先ルール
  • 違反罰則の上限額と根拠条文番号

<!-- 監修確定 2026-06-07(legal-reviser): 結果=令和7年度地域別最低賃金 全国加重平均1,121円・+66円(過去最大・昭和53年度の目安制度開始以降最高額)・東京1,226円・最低1,023円(高知/宮崎/沖縄等)・全47都道府県で1,000円超は厚労省001571192.pdf等で一次確認済。最賃法第40条(地域別最賃違反 50万円以下罰金)・第41条(特定最賃違反 30万円以下罰金)も条文番号を確認済。決定権者は都道府県労働局長(地域別最賃法第10条)であり、ウの「厚労大臣が全国一律で決定」は誤り。正答ウ維持で問題なし。一次ソース: 厚労省001571192.pdf・e-Gov最低賃金法。 -->

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 最低賃金法第9条(地域別最低賃金)・第15条(特定最低賃金)・第4条(地域別最低賃金の適用)・第40条(罰則)、厚労省「令和7年度地域別最低賃金改定状況」 数値参照: SAITEI_CHINGIN_AVG={{SAITEI_CHINGIN_AVG}}(1,121円/時)/ SAITEI_CHINGIN_MAX={{SAITEI_CHINGIN_MAX}}(1,226円・東京都)/ SAITEI_CHINGIN_MIN={{SAITEI_CHINGIN_MIN}}(1,023円)・2025年10月発効・令和8年度試験基準日(2026-04-10)時点施行済(一次確認: 厚労省 https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001571192.pdf) 各根拠条文は厚生労働省「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-07)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達は改正されることがあるため、最新の内容は厚生労働省・全国社会保険労務士会連合会の公式情報をご確認ください。

関連論点

最低賃金の全国加重平均と地域別頻出度A

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