問題
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)および治頭瘡一方(じずそういっぽう)に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
正答はウです。
排膿散及湯の構成生薬は、タイソウ・キジツ・シャクヤク・キキョウ・カンゾウ・ショウキョウの6つで、ダイオウは含まれていません。「化膿=排膿散及湯=ダイオウ含有」という誤ったイメージを持たないようにしましょう。
治頭瘡一方はダイオウを含む処方で、医療用製剤の効能・効果は湿疹、くさ、乳幼児の湿疹です。ダイオウ・コウカを含むため、妊婦には投与しないことが望ましいとされています(オは正しい内容)。
排膿散及湯はカンゾウを含む(エは正しい)ため、他のカンゾウ含有製品との併用ではグリチルリチン酸の総量に注意が必要です。
排膿散及湯 vs 治頭瘡一方:添付文書の比較
| 項目 | 排膿散及湯(一般用・ウチダの排膿散及湯) | 治頭瘡一方(医療用・ツムラ) |
|---|---|---|
| 体力 | 体力に関わらず、使用できる | 記載なし(患者の証を考慮して投与) |
| 効能・効果 | 化膿性皮膚疾患の初期又は軽いもの、歯肉炎、扁桃炎 | 湿疹、くさ、乳幼児の湿疹 |
| ダイオウ | 含まない | 含む |
| カンゾウ | 含む | 含む |
| 妊婦 | 服用前に相談すること | 投与しないことが望ましい(ダイオウ・コウカにより流早産の危険性) |
排膿散及湯の構成生薬(ウチダの排膿散及湯):
タイソウ3g・キジツ3g・シャクヤク3g・キキョウ4g・カンゾウ3g・ショウキョウ3g。ダイオウは含まれません。
治頭瘡一方の注意(医療用添付文書):
- 妊婦:妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。ダイオウ(子宮収縮作用及び骨盤内臓器の充血作用)、コウカにより流早産の危険性がある
- 授乳婦:治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討する。ダイオウ中のアントラキノン誘導体が母乳中に移行し、乳児の下痢を起こすことがある
各選択肢の正誤:
- ア(正):一般用の添付文書に「化膿性皮膚疾患の初期又は軽いもの,歯肉炎,扁桃炎」「体力に関わらず,使用できる」と記載されています。
- イ(正):医療用添付文書の効能・効果は「湿疹、くさ、乳幼児の湿疹」です。
- ウ(誤・正答):排膿散及湯にダイオウは含まれません。「便秘傾向の患者に特に適している」も添付文書にない記述です。
- エ(正):排膿散及湯はカンゾウを含みます。カンゾウは多くの医薬品に配合され、甘味料として一般食品等にも用いられるため、グリチルリチン酸の総量に注意します。
- オ(正):医療用添付文書の記載どおりです。
【この2処方の位置づけ】
排膿散及湯と治頭瘡一方は、試験問題の作成に関する手引き(令和8年4月一部改訂)には記載がない処方です。そのため本問は、実際の添付文書の記載をもとに、「構成生薬(特にダイオウ・カンゾウ)から注意事項を導く」力を確認する問題です。手引きに記載のある処方(防風通聖散、大柴胡湯、麻子仁丸、三黄瀉心湯など)と同じく、ダイオウを含むかどうかで妊婦・授乳婦への注意が変わる点を押さえます。
【排膿散及湯:一般用医薬品の添付文書から】
ウチダの排膿散及湯(第二類医薬品)の添付文書の要点:
| 項目 | 記載 |
|---|---|
| 構成生薬 | タイソウ3g、キジツ3g、シャクヤク3g、キキョウ4g、カンゾウ3g、ショウキョウ3g |
| 効能・効果 | 化膿性皮膚疾患の初期又は軽いもの,歯肉炎,扁桃炎 |
| 効能に関する注意 | 体力に関わらず,使用できる |
| 相談すること | 医師・歯科医師の治療を受けている人、妊婦又は妊娠していると思われる人、高齢者、薬等により発疹・発赤・かゆみ等を起こしたことがある人、むくみのある人、高血圧・心臓病・腎臓病の診断を受けた人 |
「むくみ」「高血圧,心臓病,腎臓病」が相談対象に入っているのは、カンゾウ(グリチルリチン酸)による偽アルドステロン症への配慮と整合します。手引きも、むくみ、心臓病、腎臓病又は高血圧のある人や高齢者では偽アルドステロン症を生じるリスクが高いとしています。
【治頭瘡一方:医療用医薬品の添付文書から】
ツムラ治頭瘡一方エキス顆粒(医療用)の添付文書の要点:
- 効能又は効果:湿疹、くさ、乳幼児の湿疹
- 重要な基本的注意:カンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意する。他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意し、ダイオウを含む製剤との併用には特に注意する。ダイオウの瀉下作用には個人差が認められる
- 下痢・軟便のある患者、著しく胃腸の虚弱な患者等:症状が悪化するおそれ等がある
- 妊婦:投与しないことが望ましい(ダイオウ、コウカにより流早産の危険性)
- 授乳婦:授乳の継続又は中止を検討する(ダイオウ中のアントラキノン誘導体が母乳中に移行し、乳児の下痢を起こすことがある)
- 併用注意:カンゾウ含有製剤、グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤(偽アルドステロン症があらわれやすくなる)
【登録販売者としての確認ポイント】
1. ダイオウを含む処方か(排膿散及湯は含まない/治頭瘡一方は含む)
2. ダイオウを含む場合は、妊婦・授乳中の人、下痢・軟便のある人、他の瀉下薬やダイオウ含有製品の使用の有無を確認する
3. カンゾウを含む場合は、むくみ・高血圧・心臓病・腎臓病の有無と、他のカンゾウ含有製品との併用を確認する
手引きは、カンゾウがかぜ薬や鎮咳去痰薬以外の医薬品にも配合されていることが少なくなく、甘味料として一般食品等にも広く用いられるため、摂取されるグリチルリチン酸の総量が継続して多くならないよう注意を促すことが重要としています。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 排膿散及湯・治頭瘡一方は厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月一部改訂)に記載がないため、添付文書を出典とする。排膿散及湯=一般用医薬品「ウチダの排膿散及湯」添付文書(第二類医薬品、添付文書番号 J0601010955、KEGG MEDICUS https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_otc?japic_code=J0601010955)/治頭瘡一方=「ツムラ治頭瘡一方エキス顆粒(医療用)」添付文書(2023年12月改訂 第1版、KEGG MEDICUS https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00005277)。カンゾウの総摂取量の注意は手引き 第3章 Ⅱ-1-2)「代表的な配合成分等、主な副作用」(手引き R8 PDF p95) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

