問題
にきびや皮膚の化膿症状に用いられる薬の成分に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はイです。
レゾルシンは、細菌や真菌類のタンパク質を変性させることで殺菌消毒作用を示します。角質層を軟化させる作用もあるため、にきび用薬やみずむし・たむし用薬などに配合されることがあります。
ほかの選択肢の誤り:
- ア:イオウにも抗菌・抗真菌作用が期待され、にきび用薬等に配合されることがある
- ウ:サリチル酸にも抗菌・抗真菌・抗炎症作用が期待され、にきび用薬等に配合されることがある
- エ:これらは化膿菌や真菌類にも作用し、繰り返し使うと皮膚常在菌も殺菌されてしまう
- オ:サルファ剤は細菌のDNA合成を阻害する。細胞壁合成の阻害はバシトラシン
にきび・皮膚化膿用薬の主な成分まとめ:
| 成分 | 手引きに書かれた作用 | にきび用薬等との関係 |
|---|---|---|
| イオウ | ケラチンを変質させて角質軟化。抗菌・抗真菌作用も期待 | にきび用薬等に配合されている場合がある |
| サリチル酸 | 角質成分を溶解して角質軟化。抗菌・抗真菌・抗炎症作用も期待 | にきび用薬等・毛髪用薬に配合されている場合がある |
| レゾルシン | タンパク質の変性による殺菌消毒+角質軟化 | にきび用薬・みずむし・たむし用薬などに配合されている場合がある |
| サルファ剤 | 細菌のDNA合成を阻害 | 抗菌成分 |
| バシトラシン | 細菌の細胞壁合成を阻害 | 抗菌成分 |
| フラジオマイシン硫酸塩・クロラムフェニコール | 細菌のタンパク質合成を阻害 | 抗菌成分 |
各選択肢の解説:
- ア(誤): イオウは角質軟化作用に「併せて抗菌、抗真菌作用も期待され、にきび用薬等に配合されている場合もある」とされています。「抗菌・抗真菌作用は期待できない」「配合されることはない」が誤りです。
- イ(正): レゾルシンはイソプロピルメチルフェノール等と同じく、細菌や真菌類のタンパク質を変性させて殺菌消毒作用を示します。角質層を軟化させる作用もあり、にきび用薬やみずむし・たむし用薬などに配合されている場合があります。
- ウ(誤): サリチル酸は角質軟化作用に「併せて抗菌、抗真菌、抗炎症作用も期待され、にきび用薬等に配合されている場合もある」とされています。頭皮のふけを抑える目的で毛髪用薬に配合されることもあります。
- エ(誤): ベンザルコニウム塩化物は黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌、カンジダ等の真菌類に、クロルヘキシジン塩酸塩は一般細菌類・真菌類に比較的広く作用します。殺菌消毒薬を繰り返し使うと皮膚常在菌も殺菌されてしまうため、「常在菌に影響を与えない」は誤りです。
- オ(誤): サルファ剤は細菌のDNA合成を阻害して抗菌作用を示します。細胞壁合成を阻害するのはバシトラシンです。
【にきびができる仕組み(手引き Ⅹ-4))】
手引きは、にきび・吹き出物を「最も一般的に生じる化膿性皮膚疾患」とし、発生要因を次の3段階で説明しています。
1. ストレス、食生活の乱れ、睡眠不足などで肌の新陳代謝機能が低下し、毛穴に皮脂や古い角質が溜まる
2. 老廃物がつまった毛穴の中で、皮膚常在菌であるにきび桿菌(アクネ菌)が繁殖する
3. にきび桿菌が皮脂を分解して生じる遊離脂肪酸によって毛包周囲に炎症が起こり、さらに他の細菌の感染を誘発して膿疱や膿腫ができる
ひどくなると色素沈着で赤くしみが残ったり、クレーター状の瘢痕が残ったりします。
【似た皮膚疾患との区別】
| 疾患 | 原因・特徴 |
|---|---|
| にきび | にきび桿菌(アクネ菌)が毛穴の中で繁殖 |
| 毛嚢炎(疔) | 黄色ブドウ球菌などの化膿菌が毛穴から侵入し、皮脂腺・汗腺で増殖。にきびより痛みや腫れが顕著。顔面に生じたものが面疔 |
| とびひ(伝染性膿痂疹) | 毛穴を介さず、虫さされ・あせも・掻き傷などから化膿菌が侵入。小児に多い |
【成分ごとの作用の整理】
- 角質軟化成分: サリチル酸(角質成分を溶解)、イオウ(ケラチンを変質)。どちらもにきび用薬等に配合されている場合がある
- 殺菌消毒成分: レゾルシン、イソプロピルメチルフェノール、チモール、フェノールはタンパク質の変性で殺菌消毒作用を示す。ベンザルコニウム塩化物等の陽性界面活性成分は結核菌やウイルスには効果がなく、石けんと混ざると効果が落ちるため、石けんを十分に洗い流してから使う
- 抗菌成分: サルファ剤=DNA合成阻害、バシトラシン=細胞壁合成阻害、フラジオマイシン硫酸塩・クロラムフェニコール=タンパク質合成阻害
【使い方と受診勧奨】
基本は洗顔等で皮膚を清浄に保つことで、吹き出物を潰すと炎症が悪化して跡が残りやすくなります。油分の多い化粧品はにきびを悪化させることがあり、水性成分主体のものが望ましいとされます。化膿性皮膚疾患用薬を漫然と使うと、皮膚常在菌が静菌化される一方で化膿菌が耐性を獲得するおそれがあります。5~6日間使用して改善しない場合は、使用を中止して医師の診療を受けるなどの対応が必要です。
【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅹ-1)「きず口等の殺菌消毒成分」・Ⅹ-3)「肌の角質化、かさつき等を改善する配合成分」・Ⅹ-4)「抗菌作用を有する配合成分」・Ⅷ-1)「代表的な配合成分、主な副作用」(ベンザルコニウム塩化物)
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅹ-1)「きず口等の殺菌消毒成分」・Ⅹ-3)「肌の角質化、かさつき等を改善する配合成分」・Ⅹ-4)「抗菌作用を有する配合成分」・Ⅷ-1)「代表的な配合成分、主な副作用」(ベンザルコニウム塩化物) 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

