問題
皮膚疾患(にきび・湿疹・じんましん等)に用いられる漢方処方製剤の証に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
正答はウです。
消風散は「体力中等度以上の人の皮膚疾患で、痒みが強くて分泌物が多く、ときに局所の熱感があるもの」の湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、水虫、あせもに適すとされます。記述は手引きどおりです。
ほかの選択肢の誤り:
- ア:清上防風湯は「体力中等度以上」。「中等度以下」が誤り
- イ:十味敗毒湯を化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、急性湿疹に用いる場合は「1週間位」で改善がなければ中止して相談する
- エ:当帰飲子は「体力中等度以下で、冷え症で、皮膚が乾燥するもの」の、分泌物の少ない湿疹・皮膚炎に用いる
- オ:消風散は構成生薬としてカンゾウを含む
皮膚の症状に用いる漢方処方 比較まとめ(手引きの記述):
| 処方名 | 体力 | 適す症状・体質 | カンゾウ |
|---|---|---|---|
| 清上防風湯 | 中等度以上 | 赤ら顔で、ときにのぼせがあるもののにきび、顔面・頭部の湿疹・皮膚炎、赤鼻(酒さ) | 含む |
| 十味敗毒湯 | 中等度 | 発赤があり、ときに化膿するものの化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、水虫 | 含む |
| 消風散 | 中等度以上 | 痒みが強くて分泌物が多く、ときに局所の熱感があるものの湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、水虫、あせも | 含む |
| 当帰飲子 | 中等度以下 | 冷え症で、皮膚が乾燥するものの湿疹・皮膚炎(分泌物の少ないもの)、痒み | 含む |
各選択肢の解説:
- ア(誤): 清上防風湯は「体力中等度以上」で、赤ら顔で、ときにのぼせがあるもののにきび等に適すとされます。「体力中等度以下」が誤りです。
- イ(誤): 十味敗毒湯は短期間の使用に限られるものではありませんが、化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、急性湿疹に用いる場合は漫然と長期の使用は避け、1週間位使用して症状の改善がみられないときは、いったん使用を中止して専門家に相談するとされています。「1ヶ月位」が誤りです。
- ウ(正): 消風散は体力中等度以上の人の皮膚疾患で、痒みが強くて分泌物が多く、ときに局所の熱感があるものの湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、水虫、あせもに適すとされます。
- エ(誤): 当帰飲子は体力中等度以下で、冷え症で、皮膚が乾燥するものの湿疹・皮膚炎(分泌物の少ないもの)、痒みに適すとされます。「分泌物が多い」のは消風散の特徴です。
- オ(誤): 手引きⅦで皮膚の症状を主とする人に適すとされる茵蔯蒿湯、十味敗毒湯、消風散、当帰飲子のうち、茵蔯蒿湯を除くいずれも構成生薬としてカンゾウを含みます。消風散もカンゾウを含むため、カンゾウを含む他の医薬品との併用に注意が必要です。
【「分泌物が多い」か「乾燥している」かで分ける】
消風散と当帰飲子は、患部の状態が正反対です。
| 観点 | 消風散 | 当帰飲子 |
|---|---|---|
| 体力 | 中等度以上 | 中等度以下(冷え症) |
| 患部 | 痒みが強くて分泌物が多く、ときに局所の熱感がある | 皮膚が乾燥する(分泌物の少ないもの) |
| 適す症状 | 湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、水虫、あせも | 湿疹・皮膚炎、痒み |
| 不向きな人 | 体の虚弱な人、胃腸が弱く下痢をしやすい人(胃部不快感、腹痛等の副作用が現れやすい) | 胃腸が弱く下痢をしやすい人(胃部不快感、腹痛等の副作用が現れやすい) |
エは、当帰飲子に消風散の特徴(体力中等度以上・分泌物が多い)を当てはめた誤りです。
【十味敗毒湯の使用期間】
十味敗毒湯は体力中等度なものの皮膚疾患で、発赤があり、ときに化膿するものに用います。体の虚弱な人、胃腸が弱い人では不向きとされます。短期間の使用に限られるものではありませんが、化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、急性湿疹に用いる場合は漫然と長期の使用は避け、1週間位で改善がなければいったん中止して専門家に相談します(イ)。
【清上防風湯(手引き ⅩⅣ-1-2))】
体力中等度以上で、赤ら顔で、ときにのぼせがあるもののにきび、顔面・頭部の湿疹・皮膚炎、赤鼻(酒さ)に適すとされます。胃腸の弱い人では食欲不振、胃部不快感の副作用が現れやすい等、不向きとされます。構成生薬としてカンゾウを含み、まれに重篤な副作用として肝機能障害、偽アルドステロン症、腸間膜静脈硬化症が起こることが知られています。また、本剤の服用により、まれに症状が進行することもあります。
【カンゾウと長期服用の共通ルール】
手引きⅦでは、皮膚の症状を主とする人に適すとされる処方として茵蔯蒿湯、十味敗毒湯、消風散、当帰飲子等を挙げ、このうち茵蔯蒿湯を除き、いずれも構成生薬としてカンゾウを含むとしています(オ)。また、いずれも比較的長期間(1ヶ月以上)服用されることがあるため、長期服用時の留意点も押さえておきます。
【根拠】厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅶ-2)・ⅩⅣ-1-2)
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅶ-2)「代表的な配合成分等、主な副作用」(漢方処方製剤)・ⅩⅣ-1-2)「代表的な漢方処方製剤、適用となる症状・体質、主な副作用」 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。

