登録販売者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

登録販売者 第3章 主な医薬品とその作用 問61|響声破笛丸のしわがれ声・桔梗湯との証の違い

問題

登録販売者 | 第3章 主な医薬品とその作用 | (手引き令和8年4月版・令和8年5月施行改正反映)

響声破笛丸(きょうせいはてきがん)に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正答はオ(正しいもの)です。

響声破笛丸のキーワードは「声枯れ・しわがれ声」。「響声破笛(きょうせいはてき)」の名前は「声を響かせ、笛の音を破るほど強い声を取り戻す」という意味です。のど・声帯の炎症や過度の使用(叫ぶ・長時間しゃべる)によるしわがれ声に用います。

証は体力の虚実に広く対応(特定の証の偏りが少ない)で、急性・慢性のどちらにも使えます。

ア(虚証限定)・イ(カンゾウ非含有)・エ(ダイオウ主成分の瀉下処方)・ウ(桔梗湯と同一)はすべて誤りです。響声破笛丸はカンゾウを含み、ダイオウを含む場合がある処方です(手引きでは「カンゾウを含む。ダイオウを含む場合がある」と整理される)。エが誤りなのは「ダイオウを主成分とし便秘解消が主目的」という点で、響声破笛丸の主目的はのど・声帯への作用だからです。

響声破笛丸の基本情報:

項目内容
体力の目安(証)虚実に広く対応(特定の偏りなし)
主な適応しわがれ声・声枯れ・のどの炎症・咽頭痛(声帯の過度使用・炎症による)
カンゾウ含有あり(甘草)→偽アルドステロン症リスクあり ← イの誤りの根拠
マオウ含有なし
ダイオウ含有含む場合がある(製品差あり・配合製品では少量)← エ「主成分・瀉下が主目的」は誤り
代表的な使用場面歌手・教師・アナウンサー等の声の酷使後、カラオケ後の声枯れ

響声破笛丸と桔梗湯の使い分け:

項目響声破笛丸桔梗湯
主なターゲット症状しわがれ声・声枯れ(声帯炎・声帯使い過ぎ)のどの腫れ・痛み(扁桃炎・咽頭炎)
主な使用場面声が出にくい・かすれるのどが痛い・腫れている
証の目安広く対応体力に関係なく広く使用

各選択肢の解説:

  • ア(誤): 響声破笛丸は虚証に限定されない。急性・慢性・体力問わず幅広く対応できる処方。
  • イ(誤): カンゾウを含む。偽アルドステロン症(むくみ・血圧上昇・低カリウム血症)のリスクがある。長期服用に注意。
  • オ(正): のどの炎症・声帯の使い過ぎによる声枯れ・しわがれ声に用いる正しい説明。
  • エ(誤): 響声破笛丸はダイオウを含む場合があるが(製品差あり)、「ダイオウを主成分として便秘解消を主目的とする」処方ではない。配合される場合も量は少量で、処方の主目的はのど・声帯への作用。
  • ウ(誤): 桔梗湯は「のどの腫れ・痛み」に用い、「しわがれ声・声枯れ」を主目的とする響声破笛丸とは異なる。同一ではなく使い分けが必要。

【響声破笛丸の構成生薬と声帯炎への作用機序】

響声破笛丸の主な構成生薬(製品により差異あり):

生薬基原・成分声帯・咽頭への薬理
キキョウ(桔梗)キキョウ科キキョウ(Platycodon grandiflorum)の根サポニン(プラチコジン)→去痰・排膿・気道粘液分泌促進・声帯粘膜保護
カンゾウ(甘草)マメ科カンゾウの根グリチルリチン酸→抗炎症・声帯粘膜の炎症緩和・鎮痙
レンギョウ(連翹)モクセイ科レンギョウ(Forsythia suspensa)の果実抗炎症・抗菌・解熱(咽頭の熱症状緩和)
ハッカ(薄荷)・カシ(訶子)・アセンヤク(阿仙薬)等シソ科ハッカ葉等清涼・咽喉粘膜の鎮静・収斂(声帯の炎症緩和)
センキュウ・シュクシャ(縮砂)・ダイオウ(少量・配合製品のみ)セリ科/ショウガ科/タデ科血行改善・理気健胃・(ダイオウ配合時は少量で清熱作用が主)

キキョウの去痰・排膿作用(重要):

キキョウに含まれるプラチコジンD(サポニン)は、気道粘液の分泌を促進して痰の粘性を下げ、線毛運動を助けて排出しやすくします。声帯が炎症・浮腫で腫れている場合、粘膜の余分な分泌物除去が声質の回復を助けます。

【ダイオウの少量配合と「量による作用の違い」】

ダイオウの用量依存的な作用(漢方の重要概念):

  • 大量(通常の瀉下量): センノシドが腸管に到達→大腸を刺激→便秘解消
  • 少量配合: センノシドの腸管作用より、ダイオウの苦寒清熱(抗炎症・解熱)作用が前景に出る

「量が変わると作用が変わる」は漢方薬の重要原則で、ダイオウを少量配合する処方(響声破笛丸・防風通聖散の少量ダイオウ)は「便秘を治す」ために入れているわけではなく、清熱解毒(炎症・熱を冷ます)のために配合されていることが多い。

【のど処方の使い分け:桔梗湯・響声破笛丸・半夏厚朴湯の三処方比較】

処方主なターゲット証カギとなる症状
桔梗湯のどの腫れ・痛み(扁桃炎)体力に関係なく使用のどが赤く腫れて痛い
響声破笛丸声枯れ・しわがれ声(声帯炎・使い過ぎ)広く対応声が出ない・かすれる
半夏厚朴湯のどのつかえ感(梅核気・ヒステリー球)中等度異物感があるが炎症はない

実務での購入者へのヒアリング例:

  • 「のどが痛い・赤くなっている」→桔梗湯
  • 「声がかすれる・声が出にくい(特に使い過ぎ後)」→響声破笛丸
  • 「のどに何か詰まっている感じがするが痛みはない・不安感がある」→半夏厚朴湯

【響声破笛丸の使用時の注意と登録販売者の実務対応】

カンゾウ含有の注意:

  • 他に漢方薬・カンゾウ含有の外用薬(口内炎薬・胃腸薬)を使用していないか確認
  • 1日量のグリチルリチン酸が上限40mgに近い場合、長期使用・複数漢方との重複に注意

ダイオウ含有の注意(少量でも確認すべき場合):

  • 妊婦: ダイオウを含有する医薬品は、妊婦又は妊娠していると思われる女性における使用に関して留意が必要(刺激性瀉下成分は腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれ)。使用前の相談を勧める
  • 授乳婦: 構成生薬にダイオウを含む漢方処方製剤は、母乳を与える女性では使用を避けるか、又は使用期間中の授乳を避ける(乳汁移行により乳児に下痢を生じるおそれ)

使用目安と受診勧奨の境界線:

  • 1週間程度使用しても声枯れが改善しない・悪化する場合
  • 声枯れとともに声帯ポリープ・腫瘍の可能性(長期・進行性の声枯れ)は耳鼻科受診が必要

上位資格への接続: 声帯炎・咽喉頭炎は感染(ウイルス・細菌)・アレルギー・乾燥・声の酷使など複合的な原因で生じる。響声破笛丸のキキョウ(去痰)・カンゾウ(抗炎症)・レンギョウ(抗菌・抗炎症)の組み合わせは、声帯粘膜の炎症を多面的にアプローチする。薬剤師国家試験では「咽喉頭処方の適応症比較」として出題されることがあり、「声枯れ=響声破笛丸」「のど痛み=桔梗湯」「のどのつかえ=半夏厚朴湯」の三択識別が重要。

この問題の根拠根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅱ-2「口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)」
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(各都道府県が公表する試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(令和8年4月版)第3章Ⅱ-2「口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)」 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(2026版相当)に準拠し、章節を明記しています。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。出題範囲・法令・手引きは改正されることがあるため、最新の内容は各都道府県・厚生労働省の公式情報をご確認ください。