電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 法規 問66電気設備技術基準(電技解釈)

問題

電験三種 | 法規 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく電線路の接近状態に関する記述である。 a) 第1 次接近状態とは,架空電線が他の工作物と接近する場合において,当該架空電線が他の工作物の (ア) において,水平距離で (イ) 以上,かつ,架空電線路の支持物の地表上の高さに相当する距離以内に施設されることにより,架空電線路の電線の (ウ) ,支持物の (エ) 等の際に,当該電線が他の工作物に (オ) おそれがある状態をいう。 b) 第2 次接近状態とは,架空電線が他の工作物と接近する場合において,当該架空電線が他の工作物の (ア) において水平距離で (イ) 未満に施設される状態をいう。上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)の中から選べ。

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解説

電技解釈が定める「第1次接近状態」「第2次接近状態」という用語の定義を問う穴埋め問題(令和4年度上期 問5)。正答は(2)「上方又は側方 3 m 切断 倒壊 接触する」です。

架空電線が他の工作物の「上方又は側方」で水平距離「3 m」以上,支持物の高さ以内に接近している場合,電線が「切断」したり支持物が「倒壊」したりすると,電線が工作物に「接触する」おそれがある——これが第1次接近状態です。水平距離が3 m未満ならより危険な第2次接近状態になります。「切断・倒壊・接触する」という一連のストーリーで覚えると選びやすくなります。

【論点】電技解釈が定める「第1次接近状態」「第2次接近状態」の定義(令和4年度上期 問5)

【(ア)(イ)の根拠】

電線が他の工作物と「接近」しているとみなす範囲は,工作物の真上・真横を含む「上方又は側方」である。「上方,下方又は側方」まで広げると,工作物の真下にある電線まで接近状態に含めてしまい,電線が切れて落下したときに工作物に接触するという後段のストーリーと整合しない(真下の電線が切れても工作物側には倒れてこない)。また区切りとなる水平距離は「3 m」であり,「2 m」は誤り。

【(ウ)(エ)の根拠】

接近状態が問題になるのは,電線が「切断」した場合や,支持物が「倒壊」した場合に,電線が他の工作物に達してしまうリスクがあるからである。「振動」や「傾斜」は電線・支持物が変形するだけで,工作物へ直接到達するリスクの説明としては弱く,条文が想定する最悪シナリオ(線が落ちる・柱が倒れる)と合わない。

【(オ)の根拠】

切断・倒壊の結果として,他の工作物に電線が「接触する」おそれがある,という直接的な表現が使われる。「損害を与える」は結果として起こり得る事象ではあるが,条文の定義文としては電線と工作物が物理的に「接触する」状態を指す方が適切。

【結論】

(ア)上方又は側方・(イ)3 m・(ウ)切断・(エ)倒壊・(オ)接触するの組合せは(2)のみであり,これが正答。

【核心論点】第1次接近状態と第2次接近状態は,電線と工作物との水平距離・高さ関係で危険度を段階的に区分する電技解釈の基本用語であるという理解(令和4年度上期 問5)。正答は(2)です。

【なぜ段階分けするのか】

架空電線路が建造物や他の電線路など別の工作物に近づくほど,電線の切断や支持物の倒壊時に相手の工作物へ被害が及ぶリスクが高まる。電技解釈では,このリスクの大きさに応じて施設基準(電線の種類・太さ・支持物の強度等)を変えるため,「どこまで近いと規制が厳しくなるか」を明確に定義する必要があり,これが第1次・第2次接近状態という用語である。

【第1次接近状態の意味】

架空電線が他の工作物の上方又は側方で,水平距離3 m以上かつ支持物の地表上の高さに相当する距離以内に施設される状態を指す。この範囲は,仮に電線が切断して自由落下した場合,あるいは支持物が倒壊した場合に,物理的に工作物へ到達し得る距離(おおむね支持物の高さの範囲内)として設定されている。つまり「万が一の事故時に届きうる距離」をあらかじめ線引きしたものである。

【第2次接近状態の意味】

さらに水平距離が3 m未満まで近づいた状態は第2次接近状態と呼ばれ,第1次接近状態よりも一段と厳しい施設基準(電線の安全率・太さ,必要に応じて特別高圧絶縁電線化など)が課される。距離が近いほど,通常の運転状態でも接触・混触のリスクが高まるためである。

【「上方又は側方」である理由】

定義の「上方又は側方」は,工作物から見た電線の位置である。電線が工作物の上方や側方にあれば,電線の切断(垂れ下がり・振れ)や支持物の倒壊(横方向への転倒)によって電線が工作物に落ちかかる位置関係になる。一方,電線が工作物の下方にある場合は,電線が切れて落ちても工作物から離れる方向になり,接触のリスク構造が異なる(下方に施設する場合は,別に個別の離隔の規定で扱われる)。このため定義には「下方」が含まれず,(1)(4)(5)の「上方,下方又は側方」は誤りとなる。

【実務との関連】

送電線・配電線の設計において,近接する建造物・他の電線路・索道などとの離隔を検討する際には,まずこの接近状態の区分を確認し,該当する区分に応じた電線の強度・太さ・特別高圧絶縁電線の使用可否などを個別に照合する。用語の定義を正確に覚えることが,その先の施設基準(離隔距離・電線の種類)の問題を解く土台になる。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和4年度上期 第三種電気主任技術者試験 法規(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。