電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和4年度下期 法規 問12|電気施設管理(負荷曲線・需要率)

問題

電験三種 | 法規 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

定格容量500 kV・A,無負荷損500 W,負荷損(定格電流通電時)6 700 W の変圧器を更新する。更新後の変圧器はトップランナー制度に適合した変圧器で,変圧器の容量,電圧及び周波数仕様は従来器と同じであるが,無負荷損は150 W,省エネ基準達成率は140 %である。このとき,次の(a)の問に答えよ。ただし,省エネ基準達成率は次式で与えられるものとする。省エネ基準達成率(%)=基準エネルギー消費効率÷(Wi+WC40)×100 ここで,基準エネルギー消費効率注)は1 250 W とし,Wi は無負荷損[W],WC40 は負荷率40 %時の負荷損[W]とする。注)基準エネルギー消費効率とは判断の基準となる全損失をいう。 (a) 更新後の変圧器の負荷損(定格電流通電時)の値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

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答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

省エネ基準達成率の式に数値を入れて、負荷率40 %のときの負荷損WC40を求め、そこから定格電流通電時の負荷損に戻します。140=1 250÷(150+WC40)×100 より、150+WC40=1 250×100÷140=892.9 W。よってWC40=892.9−150=742.9 Wです。負荷損は電流の2乗に比例するので、負荷率40 %のときは定格時の0.4²=0.16倍です。定格電流通電時の負荷損は 742.9÷0.16≒4 643 W となり、最も近い4 640 Wの(5)が正答です。

【式の整理】省エネ基準達成率[%]=基準エネルギー消費効率÷(Wi+WC40)×100

基準エネルギー消費効率=1 250 W,Wi=150 W,達成率=140 %。

【STEP1:全損失を求める】

140=1 250÷(150+WC40)×100

150+WC40=1 250×100÷140=892.86 W

WC40=892.86−150=742.86 W(負荷率40 %時の負荷損)

【STEP2:定格電流通電時の負荷損に直す】

負荷損は負荷電流の2乗に比例する。負荷率40 %=電流が定格の0.4倍なので、

WC40=Wc×0.4²=0.16×Wc

Wc=742.86÷0.16=4 642.9 W≒4 640 W → 選択肢(5)

【見直し】従来器の負荷損6 700 Wより小さく、トップランナー化で負荷損が下がったことと矛盾しません。

【誤りやすい点】

・WC40をそのまま定格の負荷損として答えると742.9 Wとなり、選択肢にありません。

・0.4²ではなく0.4倍で割ると 742.86÷0.4=1 857 W となり、(1)の1 860 Wに引っかかります。電流は2乗で効くことに注意します。

【考え方:「全損失」を達成率から逆算し、負荷損の2乗則で定格に戻す】

トップランナー制度では、変圧器の全損失(無負荷損+負荷率40 %のときの負荷損)が基準値より小さいほど達成率が高くなります。本問は達成率から全損失を求め、無負荷損を引いて負荷損を得る、という逆算の問題です。

【手順】

①達成率の式:140=1 250÷(Wi+WC40)×100。

②Wi+WC40=1 250÷1.40=892.857 W。

③WC40=892.857−150=742.857 W。

④負荷損(銅損)は I²R に比例し、負荷率mでは定格時の m² 倍。m=0.4 なので WC40=0.16×Wc。

⑤Wc=742.857÷0.16=4 642.857 W≒4 640 W。選択肢(5)が最も近い。

【検算】更新後の全損失(負荷率40 %時)は 150+4 642.857×0.16=150+742.857=892.857 W。基準1 250÷892.857×100=140 %となり、与えられた達成率と一致します。

【つまずきやすい点】

・WC40は「負荷率40 %のときの負荷損」であり、定格電流通電時の負荷損ではありません。

・0.16倍(0.4の2乗)で割ることを忘れて0.4で割ると1 857 W前後となり、(1)につられます。

・全損失は「無負荷損+負荷損」。無負荷損150 Wを引き忘れると 892.857÷0.16=5 580 W となり選択肢から外れます。

【実務との関係】

変圧器の損失は、無負荷損(鉄損)が常時かかり、負荷損(銅損)が負荷電流の2乗で増えます。更新時は定格の損失だけでなく、実際の負荷率での全損失で効果を評価します。

この問題の根拠出典:令和4年度下期 第三種電気主任技術者試験 法規 問12(a)(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録
  • 定期監査公式の(a)の問いに(b)の問いの選択肢が付いていたため、選択肢を公式の(a)の数値に直しました。正答は「85」から公式の正答「4 640」に変わっています。解説も書き直しました(公式の問題用紙・解答と照合)。
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和4年度下期 第三種電気主任技術者試験 法規 問12(a)(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。