電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和4年度下期 法規 問11(a)|電気設備技術基準(電技解釈)

問題

電験三種 | 法規 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

高圧架空電線において,電線に硬銅線を使用して架設する場合,電線の設計に伴う許容引張荷重と弛度について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,径間S[m],電線の引張強さT[kN],電線の重量による垂直荷重と風圧による水平荷重の合成荷重がW[kN/m]とする。 (a) 「電気設備技術基準の解釈」によれば,規定する荷重が加わる場合における電線の引張強さに対する安全率が,R 以上となるような弛度に施設しなければならない。この場合R の値として,正しいものを次の(1)〜(5)の中から選べ。

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正解は 4
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解説

高圧架空電線に硬銅線を使用する場合の,電線の引張強さに対する安全率Rの値を問う問題(令和4年度下期 問11(a))。正答は(4)「2.2」です。

電技解釈は,架空電線の種類ごとに,想定される荷重に対して電線が切れないよう最低限必要な安全率を定めています。硬銅線(及び耐熱銅合金線)を使用する高圧架空電線の場合,この安全率は2.2以上と定められており,これが正答(4)の根拠です。その他の電線(鋼心アルミより線など)に対する安全率2.5とは異なる値である点に注意が必要です。

【論点】高圧架空電線の電線の種類と,電技解釈が定める引張強さに対する安全率の基準(令和4年度下期 問11(a))

【安全率の考え方】

電技解釈では,架空電線が風圧荷重や電線自体の重量などの想定荷重を受けた状態でも,たるみ(弛度)を適切に設計することで,電線の実際の張力が引張強さに対して十分な余裕を持つように定めている。この余裕の度合いを表すのが安全率Rであり,「規定する荷重が加わる場合における電線の引張強さに対する安全率がR以上となるような弛度に施設しなければならない」という形で規定されている。

【電線の種類による安全率の違い】

電技解釈が定める安全率の値は,使用する電線の材質によって異なる。硬銅線又は耐熱銅合金線を使用する高圧架空電線の場合は2.2以上,鋼心アルミより線等を使用する場合は2.5以上という基準が設けられている。本問は「電線に硬銅線を使用して架設する場合」と明示されているため,該当する安全率は2.2以上であり,選択肢の中では(4)「2.2」が正答となる。

【他の選択肢との違い】

(5)「2.5」は硬銅線・耐熱銅合金線以外の電線(鋼心アルミより線など)に対する値で,電線の種類を取り違えたときに選んでしまう数値である。(1)「1.5」,(2)「1.8」,(3)「2.0」は高圧架空電線の安全率として定められた値ではない。硬銅線であることを確認して2.2を選ぶ。

【核心論点】架空電線の安全率は,電線の材質(硬銅線・耐熱銅合金線か,鋼心アルミより線等か)によって異なる基準値が定められており,電線の種類を正しく読み取ることが計算の出発点になるという理解(令和4年度下期 問11(a))。正答は(4)です。

【なぜ安全率が必要なのか】

架空電線路は,自重に加えて風圧荷重や,地域によっては氷雪荷重といった外力を受けながら屋外で長期間使用される。電線の実際の張力が引張強さ(破断強度)ぎりぎりまで達していると,経年劣化や想定を超える荷重(強風・着雪等)によって断線する危険がある。そこで電技解釈は,想定される荷重が加わった状態でも,電線の張力が引張強さに対して一定の余裕(安全率)を持つように弛度(たるみ)を設計することを求めている。

【電線の種類による値の違い】

高圧架空電線の安全率は,硬銅線又は耐熱銅合金線が2.2以上,その他の電線(鋼心アルミより線など)が2.5以上である。本問の問題文は冒頭で「電線に硬銅線を使用して架設する場合」と条件を置いており,この一語が2.2と2.5を分けている。

【安全率と弛度の関係((b)との接続)】

安全率R以上を確保するということは,電線に加わる最大の張力を T/R 以下に抑えることを意味する。この T/R が許容引張荷重であり,(b)の「最小の弛度を求める場合の許容引張荷重」の式(公式解答(1) T/R)につながる。弛度Dは,径間S,合成荷重W,水平張力T₀を用いて D=WS²/(8T₀) で表され,張力が大きいほど弛度は小さくなる。張力の上限が T/R なので,弛度の最小値は D=WS²R/(8T) となる。つまり安全率を大きくとるほど張力を下げる必要があり,その分だけ電線を大きくたるませなければならない。硬銅線の場合はR=2.2を用いる。

【出題パターン】

(b)の選択肢には T×R や S×W×R など,安全率を掛けるか割るかを取り違えた式が並ぶ。「安全率は引張強さを割って許容値を出すもの」と押さえておけば,(a)の数値と(b)の式を一続きの考え方で解ける。弛度の公式 D=WS²/(8T₀) は電力科目の架空電線路でも頻出なので,法規の安全率と組み合わせた形で覚えておくとよい。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和4年度下期 第三種電気主任技術者試験 法規(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。