第二種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第二種電工 検査・法令 問72|絶縁抵抗の測定タイミングと例外措置

問題

第二種電工 | 検査・法令 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12

電気設備技術基準の解釈が定める低圧電路の絶縁抵抗測定に関する記述として、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

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解説

絶縁抵抗測定に関する「誤り」を選ぶ問題(正答ウ)。ウが誤り。電路に接続されている電気機器のすべてを取り外すことは法律上の義務ではなく、実務上は「負荷を切り離して開放状態にする(スイッチOFF)」ことで測定できる。すべての機器を物理的に取り外す必要はない。アは正しい(停電困難な場合は漏洩電流測定で代替可・電技解釈第 14 条ただし書き)。イは正しい(工事完了後の使用前検査で実施)。エは正しい(規定値未満は使用禁止・修繕必要)。測定実務では負荷を切り離した「開路状態」で電路と大地間の絶縁を測定する。

絶縁抵抗測定の法的根拠・実施タイミング・実務手順の正確な理解を問う問題。

【絶縁抵抗測定の実施タイミング(法的根拠)】

電気設備技術基準(省令)第 22 条 + 電技解釈第 14 条:

「電路は、大地との間及び電線相互間の絶縁抵抗が(規定値)以上でなければならない」

実施タイミング(実務):

①工事完了後の使用前検査(竣工検査):電気工事士が必ず実施(選択肢イ:正しい)

②電力会社による一般用電気工作物の調査(電気事業法第 57 条・4年ごと以内)

③自家用電気工作物の定期点検(年次・月次):電気主任技術者が管理

【漏洩電流による代替測定(電技解釈第 14 条ただし書き)】

選択肢ア(正しい)の根拠:

「測定が困難な場合は、当該電路の使用電圧における漏洩電流が最大供給電流の 1/2000 以下」にすることで代替可。

漏洩電流測定(活線計測):

クランプ式漏洩電流計(零相クランプ)を使用

全相を同時に挟んで地絡電流(漏洩電流)を計測

停電不要で実施できるため、医療・工場等の連続稼働施設で有効

【負荷の取り扱い(選択肢ウの詳細)】

正しい手順:

①メインブレーカーを OFF にして電源を切る

②分岐ブレーカーや負荷スイッチを OFF にする(機器を「切り離した状態」にする)

③メガーの L 端子を電路に接続して測定

「物理的に機器を取り外す」義務はなく、「スイッチで切り離す」で十分(選択肢ウ:誤り)。

ただしコンデンサ内蔵機器は切り離し後も残留電荷の放電が必要。

絶縁抵抗測定の法的義務体系・漏洩電流代替測定の詳細・実務プロセスまで体系的に整理する。

【電気設備の法的検査体系】

低圧電路(600V以下)の絶縁性能確認は以下の法律が関係:

①電気設備技術基準(省令)第 22 条:

「低圧電路は、絶縁性能を確保しなければならない」(根拠規定)

②電技解釈第 14 条:

具体的な絶縁抵抗値(0.1/0.2/0.4MΩ)および漏洩電流代替措置を規定

③電気工事士法(第 5 条):

電気工事士等は、作業に従事するときは電気事業法第 56 条第 1 項の技術基準に適合するように作業する義務

→ 絶縁抵抗測定は、その適合を確認するための手段

③' 電気工事業法(第 24 条):

電気工事業者は営業所ごとに絶縁抵抗計その他の経済産業省令で定める器具を備える義務

④電気事業法(第 57 条):

電力会社(一般送配電事業者)が一般用電気工作物を4年ごとに調査・報告義務

⑤労働安全衛生規則(第 333 条):

工場・事業所の低圧電気設備の定期点検(1年以内ごと)→ 絶縁抵抗測定を含む

【漏洩電流代替測定の技術的根拠】

電技解釈第 14 条ただし書きの「最大供給電流の 1/2000 以下」の意味:

最大供給電流(定格電流)I_max で電路を使用したとき:

許容漏洩電流 I_leak ≤ I_max / 2000

例:定格 20A のブレーカーの回路:

I_leak ≤ 20/2000 = 0.01A = 10mA

この条件と絶縁抵抗の関係(対地電圧 100V の場合):

R_insulation = V / I_leak = 100V / 10mA = 10kΩ = 0.01MΩ

理論上は 0.01MΩ 以上でも OK に見えるが、実際は電路に接続された機器が複数あり電流の分流が生じるため、一概に比較できない。法定の絶縁抵抗値(0.1MΩ以上)との乖離については「ただし書き」が安全サイドを保証する趣旨の措置として理解する。

【絶縁抵抗測定の実務プロセス(詳細)】

Step 1:準備

  • 電気図面(単線結線図・分岐回路図)で測定対象の電路を特定
  • 使用電圧・接地方式を確認(対地電圧を算出して適用区分を決定)
  • 500V メガー(低圧用)または 1000V メガー(300V 超用)を準備

Step 2:負荷の切り離し

  • 電動機・インバータ・電子機器はスイッチ OFF(物理的取り外しは不要)
  • コンデンサ内蔵機器:切り離し後に放電(本問の選択肢ウへの詳細回答)

Step 3:測定

  • E端子 → 接地端子(アース)
  • L端子 → 電線・分電盤端子
  • 30〜60秒後に安定した値を読む(表面漏れの排除に時間が必要)

Step 4:判定と記録

  • 測定値 ≥ 規定値(0.1/0.2/0.4MΩ):適合 → 記録保管
  • 測定値 < 規定値:不適合 → 修繕・交換の実施(選択肢エの根拠)

【規定値未満時の対応(選択肢エの詳細)】

選択肢エ(正しい):「規定値未満の場合は使用停止・修繕」

具体的な対応フロー:

①即時:当該回路を遮断(ブレーカー OFF)

②原因特定:回路分離法で不良箇所を特定

③修繕:

  • 電線被覆の劣化 → 電線の引き替え
  • 接続部の水分浸入 → 防水処置・端子台交換
  • 電気機器の絶縁劣化 → 機器の修理または交換

④再測定:修繕後に再度測定して規定値以上であることを確認

⑤記録:修繕内容・再測定値を記録(設備台帳に追記)

電気工事業者の責任:

施工後の使用前検査で不合格の場合 → 施工不良として再施工義務

電気工事士法違反:無資格で作業に従事した場合は第 14 条(3 月以下の拘禁刑または 3 万円以下の罰金)。

なお第 5 条(技術基準適合義務)そのものに直接の罰則は置かれておらず、不良工事は電気事業法の

技術基準適合命令(電気事業法第 56 条)や民事責任・業務上過失で問われる

【電験三種への接続】

電験三種「法規」:電技解釈第 14 条の絶縁抵抗測定義務・漏洩電流代替測定の要件・電気工事士法の検査義務・電気事業法の調査義務が頻出。「理論」:漏洩電流と絶縁抵抗の関係式(R = V/I)の計算問題。

第二種電気工事士では「使用前検査での絶縁抵抗測定義務」「漏洩電流代替測定の条件」「規定値未満は即時使用停止・修繕」の3点を法的根拠とともに理解することが重要。実技試験でもメガーの操作手順が問われるため、「電源を切る → 負荷スイッチ OFF → E/L 端子接続 → 測定 → 放電」の5ステップを正確に覚える。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:電気技術者試験センター公表の出題範囲(第二種電気工事士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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