第一種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第一種電工 平成30年度 問31|電気の基礎理論

問題

第一種電工 | 電気の基礎理論 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

②に示す高圧架空引込ケーブルによる,引込線の施工に関する記述として,不適切なものは。

配線図の②の部分(出典: 平成30年度 第一種電気工事士 学科試験 問31/電気技術者試験センター)
配線図の全体(出典: 平成30年度 第一種電気工事士 学科試験/電気技術者試験センター)

図・写真の中の記号が イ・ロ・ハ・ニ のときは、選択肢の ア・イ・ウ・エ に順に対応します(試験の問題用紙の表記)。

図の出典:出典:平成30年度 第一種電気工事士 学科試験 問31(一般財団法人 電気技術者試験センター)

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

図の②は、電柱から建物まで高圧ケーブルを空中に渡して引き込んでいる部分です。ケーブルは自分の重さを支えられないので、「ちょう架用線」という丈夫な線を張り、そこにハンガーという金具でケーブルをつり下げます。このハンガーの間隔は、電気設備の技術基準の解釈で「50cm以下」と決められています。エの「1mの間隔」は決まりより広すぎるので不適切です。ちょう架用線の金属部分にD種接地工事をすること(ア)、積雪などを考えた荷重に耐えること(イ)、引き留め部分でケーブルにゆとりを持たせること(ウ)は、いずれも適切です。正答はエ です。

【根拠:電気設備の技術基準の解釈 第67条(低高圧架空電線路の架空ケーブルによる施設)】

高圧架空電線にケーブルを使用する場合の主な規定は次のとおりです。

・ケーブルをハンガーによりちょう架用線に支持する方法などで施設する(第一号)

・ハンガーによる場合、ハンガーの間隔は50cm以下(第二号)

・ちょう架用線は引張強さ5.93kN以上のもの又は断面積22mm²以上の亜鉛めっき鉄より線(第三号)

・ちょう架用線及びケーブルの被覆に使用する金属体にはD種接地工事(第四号)

・高圧架空電線のちょう架用線は、所定の荷重に対して安全率を確保する弛度で施設(第五号)

【各選択肢】

・ア:第四号どおりで適切。

・イ:第五号で、自重・風圧荷重に加え、地方によっては被氷荷重も合成した荷重に耐えるよう求められており、積雪など地域の条件を考えた設計は適切。

・ウ:ケーブルは温度変化で伸び縮みし、風で揺れるため、引き留め箇所でゆとりを持たせるのは適切な施工。

・エ:ハンガー間隔1mは「50cm以下」に反し不適切 → 正答。

【なぜハンガー間隔が決められているのか】

高圧ケーブルは導体・絶縁体・遮へい層・シースからなる重い電線で、支持点の間でたわむと絶縁体や遮へい層に曲げや引っ張りの力がかかり続けます。支持間隔を50cm以下と短くすることで、ケーブル自体には張力をかけず、荷重をちょう架用線に受け持たせます。ちょう架用線は引張強さや断面積が規定され、自重・風圧(地方により被氷)を合成した荷重に対して安全率を確保する弛度で張ります(解釈第67条第三号・第五号)。

【D種接地工事の意味】

ちょう架用線やケーブルの金属体(遮へい層など)は、ケーブルの絶縁が劣化したときに高圧の電位を帯びるおそれがあります。D種接地工事で大地とつなぐことで、異常時の電位上昇を抑え、地絡電流を流して保護装置(GR付PASなど)を確実に働かせます。低圧の架空ケーブルでちょう架用線に絶縁電線などを使う場合は接地を省略できるただし書きがありますが、高圧には適用されません(第67条第四号)。

【引き留め部の「ゆとり」】

引き留め箇所でケーブルを直線的に張り詰めると、気温の変化による伸縮や風による振動が端末部や引き留め金具に集中し、シースの損傷や端末処理部の故障の原因になります。ケーブルに余長を持たせ、曲げ半径を確保して処理するのが一般的な施工方法です。

【試験での判断のコツ】

架空ケーブルの問題では「ハンガーの間隔50cm以下」「金属テープのらせん巻きは20cm以下」など、支持方法ごとの間隔の数値が選択肢になりやすい箇所です(いずれも第67条第一号・第二号)。1mや2mという数値が出たら規定値と照らし合わせて判断しましょう。

この問題の根拠出典:平成30年度 第一種電気工事士 学科試験 問31(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度 第一種電気工事士 学科試験 問31(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。