第一種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第一種電工 令和6年度 問5|電気の基礎理論

問題

第一種電工 | 電気の基礎理論 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

図のような三相交流回路において,電流I の値[A]は。 (図:線間電圧200 V の三相3線式電源(3φ3W)の各線に4 Ω の抵抗が直列に入り,その先に9 Ω の誘導性リアクタンス3個をΔ結線した負荷が接続されている。I は線電流)

問題の図(出典: 令和6年度 第一種電気工事士 学科試験 問5/電気技術者試験センター)

図・写真の中の記号が イ・ロ・ハ・ニ のときは、選択肢の ア・イ・ウ・エ に順に対応します(試験の問題用紙の表記)。

図の出典:令和6年度 第一種電気工事士 学科試験 問5(一般財団法人 電気技術者試験センター)

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答え合わせ

正解は イ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

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解説

各線に4 Ωの抵抗が入り、その先に9 Ωのリアクタンスが三角形(Δ)につながった回路。このままでは計算しにくいので、Δの部分を星形(Y)に置き換える。Δの9 ΩはYにすると1/3の3 Ωになる。すると1相分は「抵抗4 Ωとリアクタンス3 Ωの直列」で、インピーダンスはZ=√(4²+3²)=5 Ω。Y結線の1相にかかる電圧は線間電圧の1/√3なので200/√3 V。よって線電流I=(200/√3)÷5=40/√3≈23.1 A。正答は(イ)。

【考え方】抵抗がY形(各線に直列)、リアクタンスがΔ形と結線が混在しているので、Δ部分をYに変換して1相分の回路にまとめる。

【Δ→Y変換】

平衡Δ負荷の1辺Z_ΔはYにするとZ_Y=Z_Δ/3。

X_Y=9/3=3 Ω(誘導性)

【1相分のインピーダンス】

各線の抵抗R=4 Ωとこの3 Ωが直列になる。

Z=√(R²+X²)=√(4²+3²)=√25=5 Ω

【線電流】

Y結線の相電圧E=200/√3 V

I=E/Z=(200/√3)/5=40/√3≈23.1 A(正答はイ)

【他の選択肢】

・ウ 40 A:相電圧を200/√3にせず、線間電圧200 Vをそのまま5 Ωで割った値。

・エ 40√3≈69.3 A:Δ結線の線電流=√3×相電流と取り違え、40 Aに√3を掛けた値。

・ア 200√3/17≈20.4 A:正しい手順(Δ→Y変換と、抵抗とリアクタンスのベクトル合成)で得た23.1 Aと一致しない。

Δ部分をY変換すれば「4 Ωと3 Ω→5 Ω」の3:4:5の組合せになる点が出題の狙い。

【解法の全体像】

三相平衡回路は「1相分のY等価回路」にまとめて解くのが定石。本問は線路側の抵抗4 ΩがY形、負荷側のリアクタンス9 ΩがΔ形で接続されているため、まずΔ負荷をY形に変換する。平衡Δ負荷ではZ_Y=Z_Δ/3なので、X_Y=9/3=3 Ω。

【1相分の計算】

Ż=R+jX_Y=4+j3 Ω、|Ż|=5 Ω、力率cosφ=R/|Ż|=4/5=0.8

相電圧E=200/√3≈115.5 V

線電流I=E/|Ż|=(200/√3)/5=40/√3≈23.1 A(正答はイ)

【検算(電力の収支)】

有効電力P=3I²R=3×(1600/3)×4=6 400 W

無効電力Q=3I²X_Y=3×(1600/3)×3=4 800 var

皮相電力S=√(P²+Q²)=8 000 V·A

一方、S=√3×V×I=√3×200×(40/√3)=8 000 V·Aで一致する。

【Δ内部の電流と電圧】

Δの各辺を流れる電流は線電流の1/√3なので、(40/√3)/√3=40/3≈13.3 A。

9 Ωのリアクタンス1個にかかる電圧は9×40/3=120 V。Y等価の3 Ωにかかる電圧3×40/√3=40√3≈69.3 Vを√3倍すると120 Vとなり、Y等価とΔの間でつじつまが合う。各線の4 Ωの抵抗にかかる電圧は4×40/√3≈92.4 Vで、抵抗の電圧とリアクタンスの電圧は90°ずれているため、√(92.4²+69.3²)≈115.5 V=相電圧に戻る。

【誤答の分析】

・ウ 40 A:Zに線間電圧200 Vをそのままかけた誤り。Y等価回路の1相にかかるのは200/√3 V。

・エ 40√3 A:「Δ結線では線電流=√3×相電流」を、Y等価回路で求めた値にさらに当てはめた誤り。Δ→Y変換後の電流はすでに線電流であり、√3倍はしない。

・ア 200√3/17≈20.4 A:1相インピーダンスに直すと17/3≈5.67 Ωに相当し、正しい5 Ω(4 Ωと3 Ωのベクトル和)と一致しない。

【ポイント】

結線が混在する三相回路は、すべてY形にそろえてから1相分を解く。Δ→Yは1/3倍、Y→Δは3倍。電験三種「理論」でも同じ手順の問題が繰り返し出題される。

この問題の根拠出典:令和6年度 第一種電気工事士 学科試験 問5(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和6年度 第一種電気工事士 学科試験 問5(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。