問題
写真に示す雷保護用として施設される機器の名称は。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
写真の機器は、雷が原因で電線に入り込む一瞬の高い電圧(雷サージ)を大地へ逃がし、その先の機器を守る「サージ防護デバイス(SPD)」です。図のように、主幹の配線用遮断器(MCCB)の負荷側から3本の電線を分岐し、分離器を通して接続し、反対側を接地して使います。地絡継電器・漏電遮断器・漏電監視装置は、どれも漏電(地絡)を見つけるための機器で、雷から守るための機器ではありません。正答はエです。
【見分け方】写真の銘板には、Uc(最大連続使用電圧)、Up(電圧防護レベル。1.5kV未満の表示)、In(公称放電電流。8/20μsの波形で10kA)、Imax(最大放電電流)など、サージに関する値が書かれています。下部の「E」は接地端子です。図でも、電路と大地の間に接続されています。
【働き】ふだんは電流をほとんど流しません。雷サージで電圧が上がった瞬間だけ電流を大地へ流し、機器にかかる電圧をUp程度に抑えます。
【分離器】SPDが劣化して短絡に近い状態になったとき、電路から切り離して事故を防ぐ装置です(図の注のように、分離器を内蔵した製品もあります)。
【ほかの選択肢】
・ア 地絡継電器:零相変流器(ZCT)で地絡電流を検出し、遮断器に引き外しの信号を送る。
・イ 漏電遮断器:地絡を検出して、自分で電路を遮断する。
・ウ 漏電監視装置:漏れ電流を監視して警報を出す。
いずれも地絡(漏電)対策の機器です。正答はエです。
雷から設備を守る機器は、高圧側と低圧側で役割を分けて考えると整理しやすくなります。
【高圧側:避雷器(LA)】高圧の受電設備では、引込口の近くに避雷器を置き、架空電線路から入ってくる雷サージを大地へ流します。電気設備技術基準の解釈 第37条では、高圧架空電線路から電気の供給を受ける受電電力500kW以上の需要場所の引込口に避雷器の施設を求め、避雷器にはA種接地工事を施すとしています。
【低圧側:SPD】避雷器で抑えきれなかったサージや、低圧の配線・通信線に誘導されたサージから、分電盤の先の電子機器を守るのがSPDです。本問の写真の製品は銘板に「Class Ⅱ」とあり、分電盤などに設置して誘導雷サージに備える種類です。
【銘板の値の読み方】
・Uc(最大連続使用電圧):SPDに常時加わってよい電圧の上限。電路の電圧より高い値のものを選ぶ。
・Up(電圧防護レベル):サージが来たとき、SPDの端子間に残る電圧の目安。守りたい機器が耐えられる電圧より低いことが必要。
・In/Imax:8/20μsの波形の電流を、繰り返し流せる値(公称放電電流)と、1回なら流せる最大の値(最大放電電流)。
【施工の要点】SPDと電路・接地端子をつなぐ線が長いと、サージ電流が流れたときにその線のインダクタンスで電圧が上乗せされ、機器に加わる電圧が高くなります。接続線はできるだけ短くします。また、SPDは雷を受けるたびに少しずつ劣化するため、表示窓やランプで状態を確認できる製品が多く、劣化したら交換します。劣化で短絡状態になったときに電路から切り離すのが、図の分離器です。
【ほかの選択肢との違い】地絡継電器・漏電遮断器・漏電監視装置は、電路を零相変流器に通して「漏れて大地へ流れる電流」を検出する機器で、主回路に直列に入るか、零相変流器を介して信号を受けます。SPDは電路と大地の間に並列に入り、ふだんは何もせず、サージのときだけ大地へ電流を流します。設問の「雷保護用」と、図の接続(電路から分岐して接地へ)、銘板のサージ電流の表示から、SPDと判断します。
- 電気設備に関する技術基準を定める省令e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和3年度(午前) 第一種電気工事士 学科試験 問15(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


