問題
地中に埋設又は打ち込みをする接地極として,不適切なものは。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
接地極は、何十年も土の中に埋めたまま使うので、腐食に強く、大地とよく接する材料でなければなりません。厚鋼電線管(亜鉛めっきした鋼管)、銅溶覆鋼棒(鋼の棒の表面を銅で覆ったもの)、銅板は、いずれも接地極として使われる材料です。アルミニウムは、土の中の水分や塩分で腐食しやすく、腐食が進むと大地との接触が悪くなって接地抵抗が上がるため、接地極には使いません。よって「アルミ板」のエが不適切です。正答はエです。
【各選択肢】
・ア(適切)厚鋼電線管:亜鉛めっきされた鋼管で、地中に打ち込んで接地極として使える。
・イ(適切)銅溶覆鋼棒:芯の鋼で打ち込みに耐える強さを持たせ、表面の銅で腐食を防ぐ。打ち込み式の接地棒として最もよく使われる。
・ウ(適切)銅板:地中に埋設して使う。面積が大きいので大地と接する面が広い。
・エ(不適切)アルミ板:アルミニウムは土中で腐食しやすい。また、接地線の銅などほかの金属と接すると、異種金属の接触による腐食(電食)も起こりやすい。
接地極の材料と寸法の目安は、日本電気協会の内線規程に示されており、銅・銅で覆った鋼・亜鉛めっきした鋼などが挙げられています。アルミニウムは含まれていません。
【埋設深さ】A種接地工事で、接地極・接地線を人が触れるおそれがある場所に施設する場合は、接地極を地下75cm以上の深さに埋設します(電気設備技術基準の解釈 第17条第1項第三号)。
正答はエです。
接地極は、接地工事の性能(接地抵抗値)を長期間保てるかどうかを決める部材です。材料・形状・施工の3つの面から考えます。
【材料:なぜアルミニウムは使えないか】
接地極は、湿った土の中で電気が流れる状態に置かれます。土中の水分には塩類などが溶けているため、金属は腐食しやすい環境です。銅は腐食に比較的強く、鋼は亜鉛めっきや銅の被覆で腐食を防ぎます。アルミニウムは空気中では表面の酸化被膜で守られますが、土中では被膜が保たれにくく腐食が進みやすいうえ、銅の接地線などと接すると、2種類の金属の間で電池ができてアルミニウム側が溶ける「異種金属接触腐食」も起こります。腐食すると接地極の表面積が減り、表面にできた腐食物が電気を通しにくいため、接地抵抗が上がってしまいます。
【形状:接地抵抗を下げるには】
棒状の接地極の接地抵抗は、大地の抵抗率に比例し、接地極の長さにほぼ反比例します。直径を太くする効果は小さく、長さを長くする方がよく効きます。そのため、銅溶覆鋼棒は継ぎ足して深く打ち込める構造の製品が多くあります。板状の接地極は、面積を大きくすると抵抗が下がります。1本で目標の値に届かないときは、複数の接地極を間隔をあけて並列につなぎます。間隔が狭すぎると、互いの影響で効果が小さくなります。
【施工:深さと接地線の保護】
地表に近い土は乾燥や凍結で抵抗率が大きく変わるので、接地極は深く埋めた方が値が安定します。A種接地工事で人が触れるおそれがある場所では、接地極を地下75cm以上に埋設し、接地線の地下75cmから地表上2mまでの部分を合成樹脂管などで覆うことが定められています(電気設備技術基準の解釈 第17条第1項第三号)。
【施工後の確認】
接地抵抗は、接地抵抗計で測定します。測定する接地極と、2本の補助接地極をほぼ一直線上に間隔をとって打ち込み、規定の接地抵抗値以下になっていることを確かめます。
- 電気設備に関する技術基準を定める省令e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度 第一種電気工事士 学科試験 問24(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

