問題
ライティングダクト工事の記述として,不適切なものは。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
ライティングダクトは、開口部(溝)から照明器具のプラグを差し込み、好きな位置で使える配線器具です。開口部にほこりや異物が入ると事故につながるので、開口部は「下向き」に施設するのが原則です(電気設備技術基準の解釈 第165条第3項)。決められた条件を満たせば横向きにはできますが、上向きは認められていません。よってエが不適切です。ア(支持間隔1.5m)、イ(終端部にエンドキャップ)、ウ(D種接地工事)は規定どおりの施工です。正答はエです。
電気設備技術基準の解釈 第165条第3項(ライティングダクト工事)と照らし合わせます。
・ア(適切):ダクトは造営材に堅ろうに取り付け、支持点間の距離は2m以下とする。1.5mは規定内。
・イ(適切):ダクトの終端部は閉そくする。エンドキャップを取り付けるのは正しい方法。
・ウ(適切):ダクトにはD種接地工事を施す(合成樹脂などで金属部分を被覆したダクトを使う場合や、対地電圧150V以下でダクトの長さが4m以下の場合は省略できる)。
・エ(不適切):開口部は下に向けて施設する。横に向けてよいのは、①簡易接触防護措置を施し、かつ、ダクトの内部にじんあいが侵入し難いように施設する場合、または②JIS C 8366の固定Ⅱ形に適合するダクトを使う場合だけ。上向きにしてよいという規定はない。
誤りやすい点:エは「接触防護措置を施したので」と条件を付けて正しそうに見せていますが、条件を満たしても認められるのは横向きまでです。正答はエです。
ライティングダクト工事の規定は、「器具を差し込む開口部がある」「導体がダクトの中にある」というこの器具の構造から理解すると覚えやすくなります。
【規定とその理由(解釈第165条第3項)】
・ダクトと附属品は電気用品安全法の適用を受けるもの(第一号)。
・ダクト相互・電線相互は堅ろうに、かつ、電気的に完全に接続する(第二号)。
・造営材に堅ろうに取り付け、支持点間の距離は2m以下(第三号・第四号)。器具を差し込むときの力や器具の重さに耐えるため。
・終端部は閉そくする(第五号)。端から異物が入ったり、導体に触れたりしないようにするため。
・開口部は下向き。例外的に横向きが認められる条件は限られる(第六号)。上向きにすると、ほこりや異物が溝に落ちてたまり、導体間の短絡やトラッキングの原因になるため。
・造営材を貫通しない(第七号)。
・D種接地工事を施す。ただし、金属製部分を合成樹脂などで被覆したダクト、または対地電圧150V以下で全長4m以下の場合は省略できる(第八号)。
・電路に地絡遮断装置を施設する。ただし、ダクトに簡易接触防護措置を施す場合(金属製のもので、ダクトの金属製部分と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く)は省略できる(第九号)。
【接触防護措置と簡易接触防護措置の違い(解釈第1条)】
・接触防護措置:屋内では床上2.3m以上の高さに施設するなど、または、さく・へいや金属管に収めるなどの防護措置を施すこと。
・簡易接触防護措置:屋内では床上1.8m以上の高さに施設するなど、条件が接触防護措置より緩いもの。
横向きにできる条件は「簡易接触防護措置」+「じんあいが侵入し難い施設」の組合せです。選択肢エは、より厳しい接触防護措置を施していても、向きが上向きなので不適切です。防護措置は「人が触れないため」の対策であり、「ほこりが入らないため」の対策にはならない点が、この問題の核心です。
【似た工事との比較】金属ダクト工事やバスダクト工事でも「終端部の閉そく」や「接地工事」は共通して問われます。造営材に取り付けるときの支持点間の距離は、金属ダクト・バスダクトが原則3m以下(取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所で垂直に取り付ける場合は6m以下。解釈第162条・第163条)なのに対し、ライティングダクトは2m以下と短く定められています。
- 電気設備に関する技術基準を定める省令e-Govで原文を読む
- 電気用品安全法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度 第一種電気工事士 学科試験 問27(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

