第一種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第一種電工 平成30年度午後 問13|電気工事の施工方法

問題

第一種電工 | 電気工事の施工方法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

アルカリ蓄電池に関する記述として,正しいものは。

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答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

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解説

アルカリ蓄電池(ニッケル・カドミウム蓄電池など)の1セル当たりの公称電圧は1.2Vで、鉛蓄電池の2.0Vより低いので、ウが正しい記述です。アは誤りで、過充電しても電解液(水酸化カリウム水溶液)がアルカリ性から中性に変わることはありません。イも誤りで、アルカリ蓄電池の電解液の比重は充放電でほとんど変化しません。エも誤りで、アルカリ蓄電池は過放電に強く、過放電しても充電できなくなることはありません。正答はウです。

鉛蓄電池と比べると、アルカリ蓄電池の特徴がはっきりします。

・電解液:鉛蓄電池は希硫酸、アルカリ蓄電池は水酸化カリウム水溶液。

・公称電圧(1セル):鉛蓄電池2.0V、アルカリ蓄電池1.2V(ウ:正しい)。

・電解液の比重:鉛蓄電池は放電で硫酸が消費されて比重が下がるので、比重で充電状態が分かる。アルカリ蓄電池は電解液が反応でほとんど消費されないので、比重はほぼ一定(イ:誤り)。

・過放電:鉛蓄電池は過放電すると電極に硫酸鉛の硬い結晶ができ(サルフェーション)、充電しにくくなる。アルカリ蓄電池は過放電に強い(エ:誤り)。

・過充電:アルカリ蓄電池では水が電気分解されて減るが、電解液が中性になることはない(ア:誤り)。

ほかに、アルカリ蓄電池は低温での特性がよく、寿命が長い反面、同じ電圧を得るためのセル数が多くなります。正答はウです。

蓄電池の性質の違いは、電極と電解液の化学反応から説明できます。

【鉛蓄電池の反応】

PbO₂+Pb+2H₂SO₄ ⇄ 2PbSO₄+2H₂O(右向きが放電、左向きが充電)

放電すると、電解液の硫酸が電極に取り込まれて硫酸鉛になり、代わりに水ができます。そのため電解液の比重が下がり、比重を測れば放電の程度が分かります。放電したまま放置したり過放電したりすると、硫酸鉛が硬い結晶になり、充電しても元に戻りにくくなります(サルフェーション)。

【ニッケル・カドミウム蓄電池の反応】

2NiOOH+Cd+2H₂O ⇄ 2Ni(OH)₂+Cd(OH)₂(右向きが放電)

電解液の水酸化カリウムは反応式に現れず、イオンの通り道として働くだけです。そのため、充放電しても電解液の濃度や比重はほとんど変わらず、比重で充電状態を知ることはできません。電極の物質が電解液に溶けにくく、過放電しても電極が壊れにくいので、過放電に強い電池です。

【公称電圧の違い】1セルの電圧は、電極の材料の組合せで決まります。鉛蓄電池は約2.0V、ニッケル・カドミウム蓄電池は約1.2Vです。同じ電圧を得るには、アルカリ蓄電池の方が多くのセルを直列につなぐ必要があります。

【電気設備での使い方】受変電設備では、遮断器の操作・制御・保護継電器の電源や、非常用照明の電源として蓄電池設備を使います。ふだんは充電器につないで、自己放電を補う程度の電流で充電し続けながら負荷にも電力を供給する「浮動充電」で運用することが多く、長期間使うとセルごとの電圧にばらつきが出るため、ときどき少し高い電圧で充電してそろえる「均等充電」も行います。

【選び方の考え方】鉛蓄電池は安価で、1セルの電圧が高いのが長所です。アルカリ蓄電池は低温での放電特性や大電流での放電に優れ、寿命が長く保守も比較的容易ですが、価格が高くなります。

この問題の根拠出典:平成30年度(午後) 第一種電気工事士 学科試験 問13(一般財団法人 電気技術者試験センター)
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出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:平成30年度(午後) 第一種電気工事士 学科試験 問13(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。