関係法令(有害業務)10第一種電離放射線障害防止規則

衛生管理者 関係法令(有害業務) 問10:電離放射線障害防止規則

電離放射線障害防止規則(以下「電離則」という)に定める放射線業務及び管理区域に関する記述として、**誤っているものを1つ**選べ。

  • 管理区域とは、外部放射線による実効線量と空気中の放射性物質による実効線量の合計が3ヶ月間につき1.3mSvを超えるおそれのある区域をいう。
  • 事業者は、管理区域内に労働者を立ち入らせるときは、その区域を標識によって明示しなければならない。
  • 放射線業務従事者の眼の水晶体に受ける等価線量限度は、5年間につき100mSv、かつ1年間につき50mSvである。
  • 放射線業務従事者に対する健康診断は、雇入れ時または当該業務への配置換え時、およびその後1年以内ごとに1回定期に行わなければならない。正答
  • 管理区域内の放射線業務従事者に係る線量は、男性についても女性と同様に実効線量限度が設けられているが、妊娠中の女性については腹部表面の等価線量についてさらに厳しい限度が定められている。
正答:放射線業務従事者に対する健康診断は、雇入れ時または当該業務への配置換え時、およびその後1年以内ごとに1回定期に行わなければならない。

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電離則における放射線業務従事者の定期健康診断は「6ヶ月以内ごとに1回」実施することが義務づけられています。選択肢エは「1年以内ごとに1回」としており、これが誤りです。他の一般的な特殊健康診断が1年以内(または6ヶ月以内)ごとである中、放射線業務は被ばくリスクが高いため6ヶ月ごとの頻度が法定されています。管理区域の3ヶ月1.3mSv(ア)、眼の水晶体の5年100mSv・1年50mSv(ウ・令和3年改正)は現行の正しい基準値です。

標準試験対策の基準レベル

電離則の健康診断規定を正確に確認します。電離則第56条は、放射線業務従事者に対して、雇入れ時または配置換え時および6ヶ月以内ごとに1回の定期健康診断を義務づけています。選択肢エの「1年以内ごとに1回」は誤りです。眼の水晶体等価線量限度(ウ)は、令和3年(2021年)4月施行の電離則改正により「5年間につき100mSv、かつ1年間につき50mSv」に強化されました(旧基準150mSv/年から引き下げ)。管理区域(ア)の定義は「外部放射線と空気中放射性物質の実効線量の合計が3ヶ月間につき1.3mSv超のおそれのある区域」が正しい。管理区域の明示(イ)は標識による表示義務があります。妊娠中の女性に対しては腹部表面の等価線量として2mSv(妊娠判明から出産まで)という特別限度が定められており(オ)、これは正しい記述です。

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#### 1. 電離則の対象業務と管理区域の法的定義

電離放射線障害防止規則は、エックス線装置・放射性物質・粒子加速装置等を取り扱う放射線業務(電離則第2条)について、管理体制・施設基準・被ばく管理・健康診断の詳細な義務を定める省令です。管理区域は、外部放射線の実効線量と空気中放射性物質による実効線量の合計が「3ヶ月間につき1.3mSv」を超えるおそれのある区域と定義されます(第3条)。1.3mSvという数値は、年間実効線量限度5mSvの3ヶ月相当(5÷4≒1.25→保守的に1.3)に基づきます。事業者は管理区域を標識で明示し(第4条)、外部者の立入りを管理しなければなりません。

#### 2. 健康診断の頻度と検査項目

電離則第56条が定める放射線業務従事者の健康診断は、雇入れ時・配置換え時と定期(6ヶ月以内ごとに1回)の2種類です。選択肢エの「1年以内ごとに1回」は誤りであり、この問いの正答根拠です。検査項目は白血球数・白血球分画・赤血球数・血色素量・血小板数・白内障に関する眼の検査(細隙灯検査等)・皮膚の検査などを含み、被ばく状況(被ばく記録)と連動して評価します。健康診断記録は30年間の保存義務があります。産業医は被ばく記録と健康診断結果を照合し、異常所見があれば就業上の措置(被ばく量低減・配置転換)を事業者に意見具申します。

#### 3. 眼の水晶体等価線量限度の令和3年改正の背景

2021年(令和3年)4月施行の電離則改正は、ICRP(国際放射線防護委員会)2011年勧告を受けた措置です。従来の眼の水晶体等価線量限度は150mSv/年でしたが、放射線性白内障の発症リスクが以前の想定より低い線量(0.5Gy以下)から始まることが明らかになったため、「5年間につき100mSv、かつ1年間につき50mSv」に引き下げられました。選択肢ウはこの現行基準値を正しく記述しています。実務的には、眼の水晶体線量を正確に評価するため、頭部や額へのガラスバッジ(個人線量計)着用が推奨されます。

#### 4. 女性労働者の特別保護規定と試験の頻出論点

妊娠中の女性放射線業務従事者については、実効線量限度(5mSv/年)に加えて、腹部表面の等価線量について妊娠判明時から出産まで2mSvという特別限度が設けられています(電離則第6条)。妊娠可能な女性については3ヶ月間の実効線量を1.3mSv以下に管理することも規定されています。試験では「健康診断の頻度(1年vs6ヶ月)」「管理区域の閾値(1.3mSv/3ヶ月)」「眼の水晶体の現行限度値(100mSv/5年・50mSv/年)」「妊娠中女性の腹部等価線量(2mSv)」が繰り返し出題されます。令和3年改正により旧基準(150mSv/年)を引き合いに出した誤肢が登場する点に注意が必要です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 電離放射線障害防止規則(昭和47年労働省令第41号)第56条(健康診断)・第4条(管理区域の明示)・第5条の3(眼の水晶体等価線量限度・令和3年改正)。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

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