衛生管理者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

衛生管理者 関係法令(有害業務) 問9|石綿則・作業主任者・記録保存

問題

衛生管理者 | 関係法令(有害業務) | 第一種

石綿障害予防規則(石綿則)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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答え合わせ

正解は オ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

誤りはオです。石綿の製造等は原則禁止されていますが(安衛法第55条・安衛令第16条)、分析用の試料などは例外として除かれています。石綿則は、建築物等の解体等の作業のほか、石綿等の取扱い、試験研究のための製造、石綿分析用試料等の製造なども規制の対象にしています。「解体・除去作業のみに限られる」という記述が誤りです。

ア〜エは、作業主任者の選任と、健康診断個人票・作業環境測定・作業の記録の40年保存で、いずれも正しい内容です。

石綿則の主要規制の整理:

規制事項内容
作業主任者の選任安衛令第6条第23号の作業について、石綿作業主任者技能講習修了者から選任(第19条)
特殊健康診断雇入れ・配置替えの際と6か月以内ごとに1回(第40条)・個人票は常時従事しなくなった日から40年保存(第41条)
作業環境測定安衛令第21条第7号の作業場(石綿等に係るもの)で6か月以内ごとに1回・記録40年保存(第36条)
作業の記録1か月を超えない期間ごとに記録・常時従事しなくなった日から40年保存(第35条)

各選択肢の正誤と根拠:

  • ア(正): 安衛令第6条第23号は「石綿等を取り扱う作業(試験研究のため取り扱う作業を除く。)」等を作業主任者の選任対象とし、石綿則第19条が石綿作業主任者技能講習の修了者からの選任を定めています。解体等の作業についても、事前調査結果等の報告事項に「当該作業に係る石綿作業主任者の氏名」が含まれており(石綿則第4条の2第2項第6号)、石綿作業主任者の選任が前提とされています。
  • イ(正): 石綿則第41条は、石綿健康診断個人票を「当該労働者が当該事業場において常時当該業務に従事しないこととなった日から四十年間保存」と定めています。
  • ウ(正): 石綿則第36条により、6か月以内ごとに1回、石綿の空気中における濃度を測定し、記録を40年間保存します。
  • エ(正): 石綿則第35条により、1か月を超えない期間ごとに作業の概要等を記録し、常時従事しないこととなった日から40年間保存します。
  • オ(誤): 安衛令第16条第1項第4号は、分析のための試料の用に供される石綿などを製造等の禁止から除いています。石綿則も、石綿等の取扱い・試験研究のための製造・石綿分析用試料等の製造に伴う作業などを規制しており(第35条・第40条等)、解体・除去作業に限られません。

【理論的背景】

石綿は、安衛法第55条・安衛令第16条第1項第4号により製造・輸入・譲渡・提供・使用が禁止されていますが、石綿の分析のための試料の用に供される石綿などは除かれています。また、既存の建築物等には石綿等が使用されているものがあり、その解体等の作業でばく露のおそれがあります。石綿則は、こうした解体等の作業と、石綿等の取扱い・試験研究のための製造・石綿分析用試料等の製造などの作業の両方について、作業計画・届出・作業主任者・測定・健康診断・記録の保存を定めています。

【実務・条文構造】

作業計画(石綿則第4条):

  • 石綿等が使用されている解体等対象建築物等の解体等の作業(石綿使用建築物等解体等作業)では、あらかじめ作業計画を定め、関係労働者に周知する

作業の届出(石綿則第5条):

  • 吹き付けられた石綿等の除去・封じ込め・囲い込みの作業、石綿含有保温材等の除去等の作業(粉じんを著しく発散するおそれがあるもの)は、あらかじめ所轄労働基準監督署長に届け出る

作業主任者(石綿則第19条・第20条、安衛令第6条第23号):

  • 石綿作業主任者技能講習の修了者から選任
  • 職務: 作業方法の決定と労働者の指揮、局所排気装置等の1か月を超えない期間ごとの点検、保護具の使用状況の監視

作業の記録(石綿則第35条):

  • 1か月を超えない期間ごとに、氏名・作業の概要・従事期間等を記録し、常時従事しなくなった日から40年間保存

作業環境測定(石綿則第36条・第37条):

  • 6か月以内ごとに1回、石綿の空気中における濃度を測定し、記録を40年間保存
  • 測定のつど作業環境評価基準で評価し、評価の記録も40年間保存

健康診断(石綿則第40条・第41条):

  • 常時従事する労働者: 雇入れ・配置替えの際と6か月以内ごとに1回
  • 過去に常時従事させたことがあり、現に使用している労働者: 6か月以内ごとに1回
  • 項目: 業務の経歴の調査、せき・たん・息切れ・胸痛等の症状の既往歴と有無の検査、胸部のエックス線直接撮影による検査
  • 石綿健康診断個人票: 常時従事しなくなった日から40年間保存

健康管理手帳(安衛法第67条・安衛令第23条第11号・安衛則第53条):

  • 要件の例: 両肺野に石綿による不整形陰影または胸膜肥厚がある、石綿等の製造作業・吹付け作業・除去の作業等に1年以上従事し初めてばく露した日から10年以上経過、など
  • 交付: 離職の際または離職後に、本人の申請に基づき都道府県労働局長が交付

【試験での位置づけ】

「石綿作業主任者の選任」「作業の記録・測定の記録・健康診断個人票はいずれも40年保存」「健康診断は6か月以内ごとに1回」がよく問われます。オのように規制対象を解体作業に限定する記述は、石綿則の適用範囲を狭く解釈させる典型的な引っかけです。特化則の特別管理物質の記録(30年保存)との違いも押さえましょう。

【各選択肢の発展補足】

  • ア: 作業主任者は、局所排気装置・プッシュプル型換気装置・除じん装置などを1か月を超えない期間ごとに点検します(石綿則第20条第2号)。
  • イ: 健康診断の結果に基づく医師からの意見聴取は、健康診断が行われた日から3か月以内に行い、その意見を個人票に記載します(石綿則第42条)。
  • ウ: 測定の結果は作業環境評価基準に従って第1〜第3管理区分に評価し、評価の記録も40年間保存します(石綿則第37条)。
  • エ: 周辺作業に従事した労働者についても、他の労働者が従事した作業の概要などを記録します(石綿則第35条第3号)。
  • オ: 解体等の作業では、作業計画(第4条)のほか、吹付け石綿の除去等について事前の届出(第5条)も必要です。

【根拠法令】石綿障害予防規則 第4条・第5条・第19条・第20条・第35条・第36条・第37条・第40条・第41条・第42条、労働安全衛生法 第55条・第67条、労働安全衛生法施行令 第6条第23号・第16条・第23条、労働安全衛生規則 第53条

【補足】石綿則の規制対象は解体作業のみでなく、石綿等の取扱い・試験研究のための製造・石綿分析用試料等の製造なども含む。健康診断個人票・作業環境測定の記録・作業の記録はいずれも40年保存。作業主任者は石綿作業主任者技能講習修了者から選任。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 石綿障害予防規則(石綿則)第4条(作業計画)・第19条(作業主任者)・第35条(作業の記録:40年保存)・第36条(作業環境測定・記録40年保存)・第40条(健康診断)・第41条(石綿健康診断個人票:40年保存)、安衛法第55条・安衛令第16条(製造等の禁止)、安衛令第6条第23号。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。