問題
作業環境測定および管理区分の判定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
- オ
自信の3択
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解説
誤りはウです。作業環境測定法第2条第7号は、第2種作業環境測定士が行う指定作業場の作業環境測定の業務から「厚生労働省令で定める機器を用いて行う分析(解析を含む。)の業務」を除いています。この分析まで行えるのは第1種作業環境測定士です(同条第6号)。
ア・オ(管理区分の判定基準)、イ(B測定)、エ(第3管理区分の措置)は正しい内容です。
作業環境測定士の種別(作業環境測定法第2条):
| 種別 | 指定作業場について行える業務 |
|---|---|
| 第1種 | 作業環境測定の業務 |
| 第2種 | 作業環境測定の業務(厚生労働省令で定める機器を用いて行う分析(解析を含む。)の業務を除く) |
管理区分と判定基準(作業環境評価基準第2条・A測定及びB測定を行った場合):
| 管理区分 | 判定基準 | 求められる措置 |
|---|---|---|
| 第1管理区分 | 第一評価値及びB測定の測定値が管理濃度に満たない | — |
| 第2管理区分 | 第二評価値が管理濃度以下、かつB測定の測定値が管理濃度の1.5倍以下(第1管理区分を除く) | 点検と改善措置の努力義務(特化則第36条の4等) |
| 第3管理区分 | 第二評価値が管理濃度を超える、又はB測定の測定値が管理濃度の1.5倍を超える | 直ちに点検・改善措置(特化則第36条の3等) |
各選択肢の正誤と根拠:
- ア(正): 作業環境評価基準第2条第1項第2号の表のとおりです。
- イ(正): 作業環境測定基準第10条第4項が第2条第1項第2号の2(発散源に近接する場所で作業が行われる単位作業場所の測定)を特定化学物質の測定に準用しています。
- ウ(誤): 第2種作業環境測定士の業務からは、厚生労働省令で定める機器を用いて行う分析(解析を含む。)の業務が除かれています(作業環境測定法第2条第7号)。
- エ(正): 特化則第36条の3第1項等のとおりです。
- オ(正): A測定のみを行った場合は、第一評価値が管理濃度に満たないときが第1管理区分です(作業環境評価基準第2条第1項第1号の表)。
【理論的背景】
作業環境測定法は、安衛法第65条第1項の作業場のうち政令で定める「指定作業場」の作業環境測定を、事業者が使用する作業環境測定士に実施させ(第3条第1項)、できないときは作業環境測定機関に委託する(同条第2項)ことを定めています。作業環境測定士には第1種と第2種があり、第2種は指定作業場の作業環境測定のうち、厚生労働省令で定める機器を用いて行う分析(解析を含む。)の業務を行うことができません(第2条第7号)。
測定の結果は、安衛法第65条の2第2項により作業環境評価基準に従って評価し、単位作業場所ごとに第1〜第3管理区分に区分します。評価にはA測定の結果から計算する第一評価値・第二評価値(同基準第3条)と、B測定の測定値を用います。
【実務・条文構造】
A測定とB測定(作業環境測定基準第2条第1項・第10条第4項):
- A測定: 単位作業場所について定められた方法で測定点を定めて行う測定
- B測定: 発散源に近接する場所において作業が行われる単位作業場所で、濃度が最も高くなると思われる時間に、当該作業が行われる位置で行う測定
管理区分の判定(作業環境評価基準第2条):
- A測定のみ: 第一評価値が管理濃度に満たない→第1、第一評価値が管理濃度以上かつ第二評価値が管理濃度以下→第2、第二評価値が管理濃度を超える→第3
- A測定及びB測定: 上記に加え、B測定の測定値が管理濃度に満たないことが第1、管理濃度の1.5倍以下が第2の条件。1.5倍を超えると第3
評価の結果に基づく措置(特化則の例):
- 第3管理区分(第36条の3): 直ちに点検し、施設・設備・作業工程・作業方法の改善等で第1または第2管理区分となるようにする。措置後は濃度を測定して評価する。労働者に有効な呼吸用保護具を使用させるほか、健康診断の実施その他の健康の保持に必要な措置を講じ、評価の記録等を労働者に周知させる
- 第2管理区分(第36条の4): 点検と改善措置を講ずるよう努め、評価の記録等を労働者に周知させる
安衛法第65条の2第1項: 評価に基づき、労働者の健康を保持するため必要があると認められるときは、施設又は設備の設置又は整備、健康診断の実施その他の適切な措置を講じなければなりません。
【試験での位置づけ】
「第1種と第2種の作業環境測定士の違い(機器分析)」「管理区分の判定基準(第一評価値・第二評価値・B測定の1.5倍)」「第3管理区分の措置は直ちに」がよく問われます。ウのように、第2種作業環境測定士が機器分析まで行えるとする記述は典型的な引っかけです。
【各選択肢の発展補足】
- ア: A測定とB測定を行った場合、A測定の結果が良好でも、B測定の測定値が管理濃度の1.5倍を超えれば第3管理区分になります。
- イ: B測定の規定は、特定化学物質のほか、作業環境測定基準第13条第4項で有機溶剤等の測定にも準用されています。
- ウ: 第1種作業環境測定士は、指定作業場について作業環境測定の業務を行う者と定義されており、機器分析の除外はありません(作業環境測定法第2条第6号)。
- エ: 第3管理区分の場所での措置後には、効果を確認するため濃度の測定と評価を行います(特化則第36条の3第2項)。
- オ: 測定値が管理濃度の10分の1に満たない測定点は、管理濃度の10分の1を測定値とみなして区分することができます(作業環境評価基準第2条第3項)。
【根拠法令】作業環境測定法 第2条第6号・第7号・第3条、労働安全衛生法 第65条の2、作業環境評価基準 第2条・第3条、作業環境測定基準 第2条第1項・第10条第4項・第13条第4項、特定化学物質障害予防規則 第36条の3・第36条の4
【補足】第2種作業環境測定士は機器を用いて行う分析(解析を含む。)の業務を行えない。第3管理区分は「第二評価値が管理濃度を超える」又は「B測定値が管理濃度の1.5倍を超える」。第3管理区分では直ちに点検・改善措置。
- 特定化学物質障害予防規則第36条の4・第36条の3e-Govで原文を読む
- 労働安全衛生法第65条・第65条の2e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 作業環境測定法第2条第6号・第7号(第1種・第2種作業環境測定士の定義)・第3条(指定作業場の測定の実施)、安衛法第65条の2、作業環境評価基準第2条(管理区分の判定方法)、作業環境測定基準第2条第1項第2号の2・第10条第4項、特化則第36条の3・第36条の4。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。

