衛生管理者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

衛生管理者 関係法令(有害業務) 問20|粉じん則・じん肺法・管理区分と就業措置

問題

衛生管理者 | 関係法令(有害業務) | 第一種

じん肺法および粉じん障害防止規則(粉じん則)における健康管理に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

正しいのはエです。じん肺法第23条は「じん肺管理区分が管理四と決定された者及び合併症にかかつていると認められる者は、療養を要するものとする」と定めています。

各誤りの要点: ア→管理2の労働者には、粉じんにさらされる程度を低減させる措置の努力義務があるだけで、直ちに配置転換する義務はありません(第20条の3)。イ→じん肺管理区分の決定は都道府県労働局長が地方じん肺診査医の診断または審査により行います(第13条第2項)。ウ→常時粉じん作業に従事する労働者の定期健診は、管理1が3年、管理2・管理3が1年以内ごとです(第8条)。オ→新たに常時粉じん作業に従事することになった労働者には、就業の際のじん肺健康診断が必要です(第7条)。

じん肺管理区分と事業者の措置(じん肺法):

管理区分エックス線写真の像など(第4条第2項)主な措置定期健診(常時粉じん作業に従事)
管理1じん肺の所見がない—3年以内ごと
管理2第1型で著しい肺機能の障害がないばく露低減の努力義務(第20条の3)1年以内ごと
管理3イ第2型で著しい肺機能の障害がないばく露低減の努力義務、局長の勧奨を受けたら作業転換の努力義務(第21条)1年以内ごと
管理3ロ第3型または第4型(大陰影が一側の肺野の3分の1以下)で著しい肺機能の障害がない作業転換の努力義務(第21条第2項)、局長の指示(同条第4項)1年以内ごと
管理4第4型(大陰影が一側の肺野の3分の1超)、または著しい肺機能の障害がある療養を要する(第23条)—

各選択肢の正誤と根拠:

  • ア(誤): じん肺法第20条の3は、管理2又は管理3イの労働者について、就業場所の変更・作業時間の短縮その他の適切な措置を講ずるように「努めなければならない」としています。
  • イ(誤): じん肺法第13条第2項により、都道府県労働局長が地方じん肺診査医の診断又は審査により決定します。
  • ウ(誤): じん肺法第8条第1項第1号・第2号のとおり、管理区分によって3年と1年に分かれます。
  • エ(正): じん肺法第23条のとおりです。
  • オ(誤): じん肺法第7条は、新たに常時粉じん作業に従事することになった労働者に対し、その就業の際にじん肺健康診断を行うよう定めています(就業前1年以内に管理2又は管理3イと決定された者などを除く)。

【理論的背景】

じん肺法は、じん肺を「粉じんを吸入することによつて肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病」と定義し(第2条第1項第1号)、じん肺健康診断の結果に基づいて、粉じん作業に従事する労働者・従事していた者を管理1〜管理4に区分して健康管理を行う仕組みです(第4条第2項)。区分の決定は都道府県労働局長が行い(第13条第2項)、区分に応じて、健康診断の頻度、ばく露低減や作業転換の措置、療養が定められています。

じん肺管理区分の決定の流れ(じん肺法第12条〜第14条):

1. 事業者がじん肺健康診断を行い、じん肺の所見があると診断された労働者のエックス線写真と結果を証明する書面等を都道府県労働局長に提出(第12条)。所見がないと診断された者は管理1(第13条第1項)

2. 都道府県労働局長が、地方じん肺診査医の診断又は審査により管理区分を決定(第13条第2項)

3. 局長が事業者に通知し、事業者が労働者に決定された区分と留意すべき事項を通知(第14条)

4. 労働者・労働者であった者は、いつでも、じん肺健康診断を受けて区分の決定を申請できる(第15条)

【実務・条文構造】

じん肺健康診断の種類(じん肺法第7条〜第9条の2):

  • 就業時健康診断(第7条): 新たに常時粉じん作業に従事することになった労働者に、その就業の際
  • 定期健康診断(第8条): 常時粉じん作業に従事する労働者は管理1が3年・管理2と管理3が1年以内ごと。粉じん作業以外の作業に転換した者は管理2が3年・管理3が1年以内ごと
  • 定期外健康診断(第9条): 安衛法の健康診断でじん肺の所見等があると診断されたとき、合併症で1年を超えて療養した者が療養を要しなくなったとき など
  • 離職時健康診断(第9条の2): 一定期間を超えて使用していた労働者が離職の際に求めたとき

管理区分に応じた措置:

  • 管理2・管理3イ: 粉じんにさらされる程度を低減させるため、就業場所の変更・作業時間の短縮その他の適切な措置を講ずる努力義務(第20条の3)
  • 管理3イ: 都道府県労働局長が作業転換を勧奨でき、勧奨を受けた事業者は作業転換の努力義務(第21条第1項・第2項)
  • 管理3ロ: 作業転換の努力義務(第21条第2項)。局長は地方じん肺診査医の意見により作業転換を指示できる(同条第4項)
  • 管理4・合併症にかかっている者: 療養を要する(第23条)

合併症(じん肺法施行規則第1条): 管理2又は管理3と決定された者の、肺結核・結核性胸膜炎・続発性気管支炎・続発性気管支拡張症・続発性気胸・原発性肺がん。

【試験での位置づけ】

「管理区分の決定は都道府県労働局長」「定期健診は管理1が3年・管理2と管理3が1年」「管理2・管理3イはばく露低減の努力義務」「管理3ロは作業転換の努力義務」「管理4は療養」がよく問われます。アのように管理2で直ちに配置転換を義務とする記述や、ウのように頻度を一律とする記述は典型的な引っかけです。

【各選択肢の発展補足】

  • ア: 作業転換に関する規定(第21条)は管理3イ・管理3ロの労働者が対象で、管理2は対象ではありません。
  • イ: 管理区分の決定やその不作為については審査請求ができ、審査請求書には当該決定に係るエックス線写真等を添付します(第18条)。
  • ウ: 粉じん作業以外の作業に常時従事している、かつて粉じん作業に常時従事していた労働者についても、管理2は3年、管理3は1年以内ごとに定期健康診断を行います(第8条第1項第3号・第4号)。
  • エ: 管理4の基準は、第4型(大陰影の大きさが一側の肺野の3分の1を超えるもの)、又は第1型〜第4型で、じん肺による著しい肺機能の障害があると認められるものです(第4条第2項の表)。合併症(管理2又は管理3と決定された者に係るもの)にかかっていると認められる者も、療養を要するものとされます(第23条・じん肺法施行規則第1条)。
  • オ: 就業前1年以内にじん肺健康診断を受けて管理2又は管理3イと決定された労働者などは、就業時健康診断の対象から除かれます(第7条)。

【根拠法令】じん肺法 第2条・第4条第2項・第7条・第8条・第9条・第9条の2・第12条・第13条第2項・第14条・第15条・第18条・第20条の3・第21条・第23条、じん肺法施行規則 第1条

【補足】じん肺管理区分の決定は都道府県労働局長。常時粉じん作業従事者の定期健診は管理1が3年・管理2と管理3が1年。管理2・3イはばく露低減の努力義務、管理3ロは作業転換の努力義務、管理4は療養を要する。就業時のじん肺健康診断も必要。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: じん肺法第4条第2項(じん肺管理区分)・第7条(就業時健康診断)・第8条(定期健康診断の頻度)・第13条第2項(管理区分の決定:都道府県労働局長)・第20条の3(管理2・管理3イの措置)・第21条(作業の転換)・第23条(療養)。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。