衛生管理者
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

衛生管理者 関係法令(有害業務) 問35|酸欠則・第1種と第2種の作業主任者資格の違いと選任条件

問題

衛生管理者 | 関係法令(有害業務) | 第一種

酸素欠乏症等防止規則(酸欠則)における作業主任者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ
  • オ

自信の3択

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解説

正しいのはアです。酸欠則第11条第2項の通り、作業主任者は作業の方法を決定して労働者を指揮し、空気呼吸器等の使用状況を監視します。

各誤りの要点: オ→第2種酸素欠乏危険作業の作業主任者は「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習」修了者から選任しなければなりません。イ→酸素濃度の測定は作業開始前だけでなく、全員が作業場所を離れた後に再開する前や、労働者の身体・換気装置等に異常があったときにも必要です。ウ→酸素欠乏危険作業に係る業務に就かせる労働者には特別の教育が義務です(酸欠則第12条)。エ→第1種作業の作業主任者は「酸素欠乏危険作業主任者技能講習」と「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習」のどちらの修了者からでも選任できます。

第1種・第2種酸素欠乏危険作業と作業主任者の資格要件:

作業区分対象となる場所危険の内容作業主任者に必要な技能講習
第1種酸素欠乏危険作業酸素欠乏危険場所のうち第2種以外酸素欠乏(酸素濃度18%未満)酸素欠乏危険作業主任者技能講習 又は 酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習
第2種酸素欠乏危険作業令別表第6第3号の3・第9号(し尿・腐泥・汚水等を入れてあるタンク・槽・マンホール等の内部)・第12号の一部の場所酸素欠乏に加え硫化水素(濃度100万分の10超)酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習のみ

各選択肢の正誤と根拠:

  • オ(誤): 第2種酸素欠乏危険作業の作業主任者は「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習」を修了した者のうちから選任しなければなりません(酸欠則第11条第1項)。
  • イ(誤): 測定のタイミングは「その日の作業を開始する前」「作業に従事するすべての労働者が作業を行う場所を離れた後再び作業を開始する前」「労働者の身体、換気装置等に異常があったとき」の3つです(酸欠則第11条第2項第2号)。
  • ウ(誤): 第1種・第2種の酸素欠乏危険作業に係る業務に労働者を就かせるときは、特別の教育を行わなければなりません(酸欠則第12条、安衛則第36条第26号)。
  • エ(誤): 第1種酸素欠乏危険作業の作業主任者は、酸素欠乏危険作業主任者技能講習又は酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習を修了した者のうちから選任します(酸欠則第11条第1項)。
  • ア(正): 作業の方法の決定・指揮(第1号)と空気呼吸器等の使用状況の監視(第4号)は、酸欠則第11条第2項に定める作業主任者の職務です。

【理論的背景】

酸欠則第2条は、「酸素欠乏」を空気中の酸素の濃度が18%未満である状態、「酸素欠乏等」を酸素欠乏の状態又は空気中の硫化水素の濃度が100万分の10を超える状態と定義しています。酸素欠乏危険作業とは、安衛令別表第6に掲げる酸素欠乏危険場所における作業であり、そのうち令別表第6第3号の3(海水が滞留している熱交換器等の内部など)、第9号(し尿、腐泥、汚水、パルプ液その他腐敗し、又は分解しやすい物質を入れてあるタンク・槽・マンホール等の内部)及び第12号の一部の場所における作業が第2種酸素欠乏危険作業、それ以外が第1種酸素欠乏危険作業です。

第2種で資格が限定される理由:

第2種の場所では酸素欠乏に加えて硫化水素中毒のおそれがあります。そのため第2種の作業主任者は「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習」の修了者に限られ、職務の読替えにより、測定する対象も「酸素及び硫化水素」の濃度になります(酸欠則第11条第3項)。第1種の作業主任者は、どちらの技能講習の修了者からでも選任できます。

【実務・条文構造】

酸欠則による危険作業の管理体系:

作業主任者の選任(安衛法第14条・安衛令第6条第21号・酸欠則第11条第1項):

  • 第1種酸素欠乏危険作業: 酸素欠乏危険作業主任者技能講習又は酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習の修了者
  • 第2種酸素欠乏危険作業: 酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習の修了者

作業主任者の職務(酸欠則第11条第2項。第2種は第3項で読替え):

  • 第1号: 労働者が酸素欠乏の空気を吸入しないように、作業の方法を決定し、労働者を指揮すること
  • 第2号: その日の作業を開始する前、すべての労働者が作業場所を離れた後再び作業を開始する前、及び労働者の身体・換気装置等に異常があったときに、空気中の酸素(第2種は酸素及び硫化水素)の濃度を測定すること
  • 第3号: 測定器具、換気装置、空気呼吸器等その他の器具又は設備を点検すること
  • 第4号: 空気呼吸器等の使用状況を監視すること

事業者の義務(作業主任者の職務とは別):

  • 換気: 酸素濃度18%以上(第2種は硫化水素濃度100万分の10以下も)に保つよう換気(第5条)
  • 監視人等: 常時作業の状況を監視し、異常があったときに直ちに作業主任者等に通報する者を置く等の措置(第13条)
  • 退避: 酸素欠乏等のおそれが生じたときは、直ちに作業を中止し、作業従事者を退避させる(第14条)

特別の教育(酸欠則第12条・安衛則第36条第26号):

  • 対象: 第1種・第2種の酸素欠乏危険作業に係る業務に就かせる労働者
  • 科目: 酸素欠乏の発生の原因、酸素欠乏症の症状、空気呼吸器等の使用の方法、事故の場合の退避及び救急そ生の方法、その他必要な事項
  • 記録: 受講者・科目等の記録を作成し3年間保存(安衛則第38条)

【試験での位置づけ】

酸欠則の作業主任者問題では「第2種の作業主任者=酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習の修了者に限る」「第1種はどちらの技能講習の修了者でもよい」「測定は作業開始前・再開前・異常時」「特別の教育は作業主任者の選任とは別の義務」がよく問われます。また、常時監視(第13条)と退避(第14条)は事業者の義務として規定されており、作業主任者の職務(第11条第2項)と区別して覚えておきましょう。

【各選択肢の発展補足】

  • オ: 選任資格は場所の区分で決まります。第2種の場所(し尿・汚水等を入れてあるタンク・槽の内部など)では、酸素欠乏危険作業主任者技能講習のみの修了者を作業主任者に選任することはできません。
  • イ: 「その日の作業開始前」に加えて「全員が離れた後の再開前」「身体・換気装置等の異常時」にも測定します。なお、事業者には作業開始前の測定と、測定の記録の3年間保存も義務付けられています(酸欠則第3条)。
  • ウ: 特別の教育は作業主任者の選任とは別の義務です。作業主任者を選任していても、業務に就かせる労働者に第12条の科目の教育を行わなければなりません。
  • エ: 第1種の場所では、酸素欠乏危険作業主任者技能講習と酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習のいずれの修了者からも選任できます。
  • ア: 第11条第2項の4つの職務(方法の決定・指揮、濃度測定、器具・設備の点検、空気呼吸器等の使用状況の監視)を押さえておけば、「常時監視・退避」(事業者の義務)との取り違えを防げます。

【根拠法令】酸素欠乏症等防止規則 第2条(定義)・第3条(作業環境測定等)・第5条(換気)・第11条(作業主任者の選任資格と職務)・第12条(特別の教育)・第13条(監視人等)・第14条(退避)、労働安全衛生法施行令 第6条第21号・別表第6(酸素欠乏危険場所)、労働安全衛生規則 第36条第26号・第38条(特別教育と記録の保存)

【補足】第2種作業主任者=酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習修了者のみ。第1種=どちらの技能講習修了者でも可。作業主任者の職務=方法決定・指揮/濃度測定/器具点検/空気呼吸器等の使用状況の監視。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(公表問題の転載ではありません)。 根拠・出典:根拠: 酸素欠乏症等防止規則(酸欠則)第2条(第1種・第2種の定義)・第11条(作業主任者の選任資格と職務)・第12条(特別の教育)、安衛令第6条第21号(作業主任者を選任すべき作業)、安衛則第36条第26号(特別教育を必要とする業務)。 現行の労働安全衛生法令(2026年基準)に準拠し、根拠法令・規則を明記しています。