問題
次の文章は,単相半波ダイオード整流回路に関する記述である。抵抗とリアクトルとを直列接続した負荷に電力を供給する単相半波ダイオード整流回路を図1 に示す。スイッチS を開いて運転したときに,負荷力率に応じて負荷電圧de の波形は図2 の (ア) となり,負荷電流di の波形は図2 の (イ) となった。次にスイッチS を閉じ,環流ダイオードを接続して運転したときには,負荷電圧de の波形は図2 の (ウ) となり,負荷電流の流れる期間は,スイッチ S を開いて運転したときよりも (エ) 。上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の
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答え合わせ
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自信の3択
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解説
電験三種「機械」の「パワーエレクトロニクス」に関する問題(令和6年度上期 問10)。正答は(3)です。
【基本公式】単相半波整流(純抵抗):Vd=Vm/π≒0.318Vm。RL負荷では電流が電圧より遅れ導通期間が延びる。
正答(3)「波形1 波形5 波形2 長くなる」の根拠:
S開放(環流ダイオードなし)RL負荷:電圧波形=交流のうち電流が流れる間の部分(逆電圧でも電流継続→負電圧域に波形あり)=波形1。電流波形=正弦波より位相遅れの波形=波形5。
S閉鎖(環流ダイオードあり):ダイオードが導通しない期間に環流ダイオードが通電→出力電圧の負値カット=波形2。電流の流れる期間は延長される(環流ダイオードがインダクタのエネルギーを循環させるため)。
【パワーエレクトロニクス(単相半波整流)の解法と要点】(令和6年度上期 問10)
【基本公式・定義】
単相半波整流(純R):Vd=Vm/π(Vm=最大値)、Id=Vd/R
RL負荷:電流の遅れにより導通期間がπを超えて延長される
【各波形の判定】
S開放時(環流ダイオードなし):
・de(電圧)波形:RL負荷ではインダクタ電流が流れ続ける間、電源電圧が負になっても出力電圧が一部負になる→波形1(負電圧域あり)
・di(電流)波形:電流が0になるまで流れ続ける→π以上導通→波形5
S閉鎖時(環流ダイオードあり):
・de(電圧)波形:ダイオードDが逆バイアスになると環流ダイオードに電流が移行→負電圧カット→波形2
・電流期間:環流経路でインダクタのエネルギーが消費されるまで流れ続ける→更に「長くなる」
【環流ダイオードの効果まとめ】
①出力電圧の負値をカットして平均電圧を上げる
②電流リプルを低減(インダクタのエネルギーが環流路で維持される)
③電動機・誘導負荷の保護(逆起電力による素子破損防止)
【パワーエレクトロニクス(単相半波整流)の深層解析と電験三種合格戦略】(令和6年度上期 問10)
【核心論点と正答根拠】
単相半波整流RL負荷の消弧角β:インダクタンスが大きいほどβが大きくなり導通期間延長。
環流ダイオード追加で:①vd波形の負成分消去②電流継続③平均出力電圧増加。
正答(3)「波形1 波形5 波形2 長くなる」は上記の原理から導出。
【整流回路の種類と比較】
単相半波:Vd=0.318Vm、リプル大・変圧器直流磁化あり→小容量にしか使わない。
単相全波(中間タップ):Vd=0.636Vm、変圧器2次巻線2分割必要。
単相ブリッジ:Vd=0.636Vm、ダイオード4個・変圧器不要→最もポピュラー。
三相半波:Vd=0.827Vm、三相不平衡→商用には不使用。
三相ブリッジ:Vd=1.35VL(VL:線間電圧)、リプル少・大容量直流電源に多用。
【サイリスタ(SCR)への発展】
サイリスタ位相制御:ゲートパルスタイミング(点弧角α)で出力電圧制御。
Vd=Vm/π×(1+cosα)(単相半波サイリスタ整流)→α=0でダイオード整流と等価。
電動機速度制御に直流サイリスタ可変速ドライブが多用(VSコンバータ・電力回生型)。
【最新パワエレ動向(2025年)】
SiC-MOSFET採用整流器:低損失・高温動作・高スイッチング周波数(数百kHz)→小型フィルタ。
GaNデバイス:オンオフ速度ナノ秒台→高周波DC-DCコンバータ・スマートフォン充電器。
電験二種:整流回路の高調波解析・THD(全高調波歪率)・力率改善回路設計が出題。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和6年度上期 第三種電気主任技術者試験 機械(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


