理論3電磁気・回路理論

電験三種 理論 問3:電磁気・回路理論

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

図のように,真空中に電極間隔d [m]の平行板電極があり,陰極板上に電子 を置いた。陽極板に電圧V [V]を加えたとき,この電子に加わる力F [N]の式とし て,正しいのは次のうちどれか。 ただし,電子の質量をm [kg],電気素量をe [C]とする。また,電極板の端効果 は無視できるものとする。 d[m] F[N] 電子 V[V] 陽極板 陰極板

  • 1V e d正答
  • 22 V e d
  • 32 V m e d
  • 42 V em d
  • 52 V e d
正答:1V e d

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初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

平行板電極間の電界の強さは E=V/d [V/m](V:電圧,d:間隔)です。電荷eを持つ粒子に電界Eが作用する力はF=eE [N]です。電子の電気素量をe [C],電極間隔をd [m],電圧をV [V]とすると,電子に加わる力の大きさはF=eE=e×(V/d)=eV/d [N]です。直線状の平行板電極内の電界は均一(一様電界)なので,電極間のどこに置いても同じ大きさの力が働きます。電子は陰極板に置かれているので,力は陽極方向(V/d方向)に働きます。正答は(1)F=eV/dです。

標準試験対策の基準レベル

平行板電極中の電子への力の計算です。

【基本公式】

平行板電極(間隔d,電圧V,端効果無視):

電界の強さ:E=V/d [V/m](均一電界)

電束密度:D=ε₀E [C/m²]

電荷q [C]の粒子への力:F=qE [N]

電子の電荷:q=-e(eは電気素量の絶対値)

力の大きさ:|F|=eE=e(V/d)=eV/d [N]

【選択肢の検討】

(1)eV/d:正答(E=V/dに電荷eを掛けた正しい式)

(2)2Ve/d:係数2が余分(誤り)

(3)Ve/(2d):係数1/2が余分(誤り)

(4)Ve/d²:分母がd²(次元がN/mになり力でない,誤り)

(5)2Ve/d²:同上(誤り)

※電子は負の電荷(-e)なので実際の力の向きは陽極方向(電界と逆向き)。大きさはeV/d。

上級誤答論破・根拠規定・実務応用まで深掘り

平行板電極中の荷電粒子の運動は電験三種「理論」電磁気学の基礎です。

【運動方程式と軌跡】

m(d²x/dt²)=eV/d (mは電子の質量)

初速ゼロで加速:x(t)=(1/2)(eV/(md))t²

陽極到達時の速度:v=√(2eV/m)(エネルギー保存:eV=(1/2)mv²から)

【電子ボルト(eV)の定義】

1 eV=電子1個が電位差1 Vで得るエネルギー=1.6×10⁻¹⁹ J

V [V]の電位差で加速された電子の運動エネルギー:W=eV [J](または V [eV])

【電験二種・実務への接続】

電験二種では,電子銃における加速電圧と速度の関係,偏向板による電子ビームの偏向量,サイクロトロン・ベータトロン等の荷電粒子加速器の原理計算が出題されます。実務では,電気集塵装置(工場・発電所の排煙処理),高圧放電灯のイグナイタ設計,X線装置の管電圧と電子エネルギーの関係に同じ原理が適用されます。

【電磁気・回路理論の統合的理解(電験二種レベル)】

電磁気理論と回路理論は,マクスウェルの方程式によって統一的に記述されます。

①マクスウェルの方程式(積分形):

∮E·dl=-dΦB/dt(ファラデー法則),∮H·dl=I+dΦD/dt(アンペール・マクスウェル法則)

∮D·dA=Q_enc(ガウス法則),∮B·dA=0(磁束の連続性)

②回路素子とマクスウェル方程式の対応:R(オームの法則:J=σE),C(ガウス法則),L(ファラデー法則)

③電磁波(電磁場の波):√(με)×光速=1,平面波のインピーダンスη=√(μ/ε) [Ω]

【実務での電磁気・回路理論の応用】

・系統インピーダンス計算:短絡電流Ik=V/(√3×Z),%インピーダンス法による計算

・電磁両立性(EMC):設備が発生する電磁妨害(EMI)とイミュニティ(EMS)の管理,JIS C 61000シリーズ

・大電流設備の電磁力設計:母線の電磁力(F=μ₀I₁I₂l/(2πd)),地絡事故時の異常電磁力による母線変形防止

・高周波設備(インバータ,スイッチング電源):スイッチングサージ電圧,EMI対策(フィルタ,シールド)

・接地システム設計:接地インピーダンス(抵抗+インダクタンス),高周波接地の表皮効果

電気主任技術者の業務では,電磁環境管理(EMC),接地設計,高調波対策がますます重要になっています。

出典・根拠について

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています(公式FAQで教育目的の許諾不要・使用料不要を明示容認・GREEN判定)。 根拠・出典:出典:令和7年度上期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

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