理論5交流回路

電験三種 理論 問5:交流回路

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

図1 のような抵抗R [ ]と誘導性リアクタンスX [ ]との直列回路がある。こ の回路に正弦波交流電圧E=100 V を加えたとき,回路に流れる電流は10 A で あった。この回路に図2 のように,更に抵抗11 を直列接続したところ,回路に 流れる電流は5 A になった。抵抗R [ ]の値として,最も近いものを次のうちから一つ選べ。

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  • 58.1正答
正答:58.1

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RL直列回路のインピーダンスZ=√(R²+X²),電流I=E/Zを使って連立方程式を立てます。条件1:I₁=10A,E=100V → Z₁=10Ω → R²+X²=100 ···①。条件2:抵抗11Ω追加,I₂=5A,E=100V → Z₂=20Ω → (R+11)²+X²=400 ···②。②-①:(R+11)²-R²=300 → 22R+121=300 → 22R=179 → R≒8.1Ω。正答は(5)8.1Ωです。

標準試験対策の基準レベル

RL直列回路の連立方程式による未知量の決定です。

【基本公式】

RL直列回路のインピーダンス:Z=√(R²+XL²) [Ω]

電流:I=E/Z

【連立方程式の立式】

状態1(R,XL直列,E=100V,I=10A):

Z₁=100/10=10 Ω → R²+XL²=100 ···①

状態2(R+11,XL直列,E=100V,I=5A):

Z₂=100/5=20 Ω → (R+11)²+XL²=400 ···②

【解法】

②-①:(R+11)²-R²=300

R²+22R+121-R²=300

22R=179

R≒8.136≒8.1 Ω → 選択肢(5)

確認:XL²=100-8.1²=100-65.61=34.39 → XL≒5.86Ω

状態2:√((8.1+11)²+5.86²)≒√399≒20.0Ω ✓

誤り選択肢:(4)8.6Ωは四捨五入ミス,(1)(2)(3)は方程式の立式誤り。

上級誤答論破・根拠規定・実務応用まで深掘り

RL直列回路の連立方程式解法は,インピーダンス計算の基本手技です。

【力率と有効電力(本問の値から計算)】

R=8.1Ω,XL≒5.86Ω,Z₁=10Ω

力率cosφ₁=R/Z₁=8.1/10=0.81(遅れ)

有効電力P₁=100×10×0.81=810 W

追加後:Z₂≒20Ω,cosφ₂=(8.1+11)/20≒0.955

P₂=100×5×0.955≒477.5 W

【一般化:n測定値からn未知量を決定】

本問は2条件×1方程式で2未知量(R,X)を解く典型問題。電験三種ではこのパターンが頻出です。電験二種では行列表現(Y=AX型)で多変数連立方程式を扱います。

【電験二種・実務への接続】

三相送電線のインピーダンス測定(無負荷試験・短絡試験)では,同じ連立方程式アプローチで等価回路パラメータ(R,X)を決定します。電気主任技術者として,変圧器・電動機の等価回路定数測定による劣化診断,力率改善コンデンサの容量計算でも同様の手法を活用します。

【交流回路の発展的内容(電験二種レベル)】

電験二種「理論」では,交流回路の問題が格段に高度化します。

①複素電力と電力三角形:S=P+jQ=VI*(VI の複素共役)。|S|=VI [VA],P=Re[S]=VIcosφ [W],Q=Im[S]=VIsinφ [var]。

②対称三相交流:線間電圧VL=√3×相電圧VP,線電流IL=相電流(Y接続),3相電力P=√3×VL×IL×cosφ。

③三相不平衡回路:対称座標法(正相・逆相・零相成分)による解析。不平衡係数で系統品質を評価。

④フーリエ級数展開:非正弦波電圧・電流を基本波と高調波の和に分解。実効値I²=I₁²+I₂²+I₃²+···。

【実務での交流回路知識の応用】

電気主任技術者として日常的に接する業務:

・力率改善コンデンサの容量計算(tanφ₁からtanφ₂への改善に必要なQc=P(tanφ₁-tanφ₂))

・変圧器の電圧変動率計算(δ=p·cosφ+q·sinφ,p:抵抗分,q:リアクタンス分)

・電動機始動電流(全電圧始動は定格電流の5〜8倍,スターデルタ始動で1/3に低減)

・保護リレー整定計算(OCR,GRの動作電流・時間整定,CTの飽和判定)

・高調波による機器への悪影響(変圧器鉄損増大,コンデンサ過電流,系統電圧ひずみ)

これらはすべて交流回路の基礎知識の上に成立する実務技術です。

出典・根拠について

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています(公式FAQで教育目的の許諾不要・使用料不要を明示容認・GREEN判定)。 根拠・出典:出典:令和7年度上期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。

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