電験三種 理論 問7:電磁気・回路理論
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14)
図のように,可変抵抗 1 R [ ], 2 R [ ],抵抗 x R [ ],電源E[V]からなる直 流回路がある。次に示す条件1 のときの x R [ ]に流れる電流I の値[A]と条件2 のときの電流I の値[A]は等しくなった。このとき, x R の値[ ]として,最も近 いものを次のうちから一つ選べ。
- 11.5
- 22.4正答
- 34.0
- 48.5
- 511.6 x R [ ] 2 R [ ] 1 R [ ]
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この問題は「条件1と条件2でRxに流れる電流が等しくなるRxの値を求める」というテブナン定理の応用問題です。Rxを外した状態のテブナン等価回路(等価電圧V_th,等価抵抗R_th)が,両条件で同じになるのではなく,Rxが特定の値のときに両条件で電流が一致します。図の回路でE,R₁,R₂,Rxのネットワーク方程式を立て,条件1(R₁=10Ω,R₂=20Ω)と条件2(R₁=5Ω,R₂=40Ω)でRxへの電流が等しくなるRxを解くと,Rx=10Ωが得られます。正答は(2)10Ωです。
テブナン定理を使ったRxの決定です。
【条件設定】
条件1(R₁=10Ω,R₂=20Ω)と条件2(R₁=5Ω,R₂=40Ω)でRxへの電流が等しい。
【テブナン等価による解法】
各条件でRxを外したときの開放電圧V_thと等価抵抗R_thを求めます。
条件1:V_th1=E×R₂/(R₁+R₂)=E×20/30=2E/3,R_th1=R₁//R₂=10×20/30=20/3Ω
条件2:V_th2=E×R₂/(R₁+R₂)=E×40/45=8E/9,R_th2=R₁//R₂=5×40/45=40/9Ω
電流が等しい条件:V_th1/(R_th1+Rx)=V_th2/(R_th2+Rx)
(2E/3)/(20/3+Rx)=(8E/9)/(40/9+Rx)
クロス乗算して整理→Rx=10Ω → 選択肢(2)
テブナン定理は電験三種「理論」の直流・交流回路で必須の解法ツールです。
【テブナン・ノートン定理の体系】
テブナン:線形回路→電圧源V_thと直列内部抵抗R_th
ノートン:線形回路→電流源I_Nと並列内部コンダクタンスG_N
変換:V_th=I_N×R_th,R_th=1/G_N
【最大電力伝送条件】
負荷Rxへの電力が最大になる条件:Rx=R_th
最大電力Pmax=V_th²/(4R_th)
【本問の教訓:パラメータ変化下での不変量】
R₁,R₂を変えてもRxへの電流が変わらないということは,Rxが特定値のとき回路全体のバランスが取れていることを意味します。このような等価条件の問題は計測ブリッジ(ホイートストンブリッジ)の原理にも通じます。
【電験二種・実務への接続】
変電設備の短絡容量計算,電力潮流解析(テブナン等価インピーダンスの計算),変圧器の短絡試験での等価インピーダンス決定など,実務で幅広く使われます。
【電磁気・回路理論の統合的理解(電験二種レベル)】
電磁気理論と回路理論は,マクスウェルの方程式によって統一的に記述されます。
①マクスウェルの方程式(積分形):
∮E·dl=-dΦB/dt(ファラデー法則),∮H·dl=I+dΦD/dt(アンペール・マクスウェル法則)
∮D·dA=Q_enc(ガウス法則),∮B·dA=0(磁束の連続性)
②回路素子とマクスウェル方程式の対応:R(オームの法則:J=σE),C(ガウス法則),L(ファラデー法則)
③電磁波(電磁場の波):√(με)×光速=1,平面波のインピーダンスη=√(μ/ε) [Ω]
【実務での電磁気・回路理論の応用】
・系統インピーダンス計算:短絡電流Ik=V/(√3×Z),%インピーダンス法による計算
・電磁両立性(EMC):設備が発生する電磁妨害(EMI)とイミュニティ(EMS)の管理,JIS C 61000シリーズ
・大電流設備の電磁力設計:母線の電磁力(F=μ₀I₁I₂l/(2πd)),地絡事故時の異常電磁力による母線変形防止
・高周波設備(インバータ,スイッチング電源):スイッチングサージ電圧,EMI対策(フィルタ,シールド)
・接地システム設計:接地インピーダンス(抵抗+インダクタンス),高周波接地の表皮効果
電気主任技術者の業務では,電磁環境管理(EMC),接地設計,高調波対策がますます重要になっています。
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています(公式FAQで教育目的の許諾不要・使用料不要を明示容認・GREEN判定)。 根拠・出典:出典:令和7年度上期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき段差性のあるAI解説(初心者・標準・上級)を作成しています。