第二種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第二種電工 令和5年度上期午前 問21|検査・法令

問題

第二種電工 | 検査・法令 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12

住宅(一般用電気工作物)に系統連系型の発電設備(出力5.5 kW)を,図のように,太陽電池,パワーコンディショナ,漏電遮断器(分電盤内),商用電源側の順に接続する場合,取り付ける漏電遮断器の種類として,最も適切なものは。

問題の図(出典: 令和5年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問21/電気技術者試験センター)

図・写真の中の記号が イ・ロ・ハ・ニ のときは、選択肢の ア・イ・ウ・エ に順に対応します(試験の問題用紙の表記)。

図の出典:令和5年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問21(一般財団法人 電気技術者試験センター)

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正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

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解説

太陽光発電(系統連系型)を住宅に設置すると、分電盤内の漏電遮断器の片側には商用電源、反対側にはパワーコンディショナがつながる。つまり両側に電源がある状態になる。通常の漏電遮断器は「電源側」と「負荷側」が決まっていて、負荷側から電圧がかかる使い方には対応していない。そのため、どちら側から電圧がかかっても使える「逆接続可能型」の漏電遮断器を選ぶ。ウの「高感度形」は漏電の感度の違いで、接続の向きとは関係ない。正答は(エ)。

系統連系型の太陽光発電設備では、発電電力が電力系統(商用電源)へ逆流(逆潮流)する。住宅内の分電盤では、通常の商用電源から負荷へ向かう電流方向と、太陽光発電から商用電源へ向かう売電方向の両方の電流が発生する。一般的な漏電遮断器は、電源を「電源側」の端子につなぐことを前提に作られている。本問の配置では、漏電遮断器の一方に商用電源、もう一方にパワーコンディショナがつながるので、遮断器が開いたあとも、本来の負荷側の端子にパワーコンディショナから電圧がかかる。一般品はこの使い方を想定しておらず、内部の漏電検出回路などを傷めるため使えない。どちら側から電圧が加わっても使えるのが「逆接続可能型」で、系統連系の発電設備にはこれを選ぶ。ア・イ・ウは逆接続可能型ではないので不適切。ウの「高感度形」は漏電を検出する感度の区分で、電源の向きとは関係ない。正答は(エ)。

本問は太陽光発電の系統連系における電流の双方向性を理解し、適切な保護機器を選定する問題。電気工事士の実務として再生可能エネルギー設備の設置が増加している現在、特に重要な知識。

【系統連系の仕組みと逆潮流】

系統連系型太陽光発電は、パワーコンディショナ(PCS)が直流を交流に変換し、住宅の分電盤を通じて商用電力系統(電力会社の配電線)に接続される。発電量が自家消費量を上回る時間帯(晴れた昼間など)には余剰電力が商用系統へ逆潮流(売電)する。この逆潮流現象は通常の電気機器回路では想定されていない電流方向。

【通常の漏電遮断器(ELB)の限界】

一般的な漏電遮断器は、端子に「電源側(LINE)」と「負荷側(LOAD)」の区別があり、電源を電源側の端子につなぐことを前提に作られている。漏電を検出して引き外す回路は、遮断器が開くと電源から切り離される側に置かれているため、遮断後は電圧がかからない設計になっている。ところが図の配置では、漏電遮断器の商用電源側と反対側にパワーコンディショナがつながっている。遮断器が開いても、パワーコンディショナが停止するまでの間、本来の負荷側の端子に電圧がかかり続け、内部の検出回路や引外し装置に電圧が加わったままになる。一般品はこの状態を想定していないので、焼損や動作不良の原因になる。

【逆接続可能型漏電遮断器】

電源側・負荷側のどちらの端子から電圧が加わっても使えるように作られた漏電遮断器。本体や仕様書に「逆接続可能」と表示されている。太陽光発電などの系統連系型発電設備をつなぐ分岐回路には、この形式の漏電遮断器を選ぶ。

【各選択肢の検討】

  • ア(過負荷保護なし):逆接続可能型ではない。加えて、過電流から電線を守る機能もないので、分岐回路の遮断器としては別に配線用遮断器が必要になる。
  • イ(過負荷保護付):過負荷保護はあるが、通常の接続方向でしか使えない一般品。
  • ウ(過負荷保護付 高感度形):「高感度形」は定格感度電流が30mA以下という感度の区分で、接続の向きとは関係がない。逆接続可能型ではないので不適切。
  • エ(過負荷保護付 逆接続可能型):過負荷保護と漏電保護を備え、パワーコンディショナ側から電圧が加わっても使える。最も適切。

【覚え方】

「発電設備の出力をつなぐ漏電遮断器は、電気が両側から来るので逆接続可能型」。高感度形・過負荷保護付といった語は、どれも接続の向きの問題を解決しない。正答は(エ)。

この問題の根拠出典:令和5年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問21(一般財団法人 電気技術者試験センター)
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出典と作り方

本問は一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去の試験問題です(同センターの公式FAQにより教育目的での利用は許諾・使用料不要。図・写真も同センターの公表問題から掲載)。解説は合格ナビが作成しています。 根拠・出典:出典:令和5年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問21(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づき、段差のある3段階の解説を作成しています。

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