問題
使用電圧100 Vの低圧電路に,地絡が生じた場合0.1秒で自動的に電路を遮断する装置が施してある。この電路の屋外にD種接地工事が必要な自動販売機がある。その接地抵抗値a[Ω]と電路の絶縁抵抗値b[MΩ]の組合せとして,「電気設備に関する技術基準を定める省令」及び「電気設備の技術基準の解釈」に適合していないものは。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
接地抵抗aと絶縁抵抗bの両方を基準と比べる問題。D種接地工事の接地抵抗は原則100Ω以下だが、地絡が起きたとき0.5秒以内に電路を自動で遮断する装置があれば500Ω以下でよい。本問の装置は0.1秒で動くので、上限は500Ω。使用電圧100Vの電路の絶縁抵抗は0.1MΩ以上必要。アはbが2.0MΩで十分だが、aが600Ωで500Ωを超えるので適合しない。イ(500Ω・1.0MΩ)、ウ(100Ω・0.2MΩ)、エ(10Ω・0.1MΩ)はどちらの値も基準を満たす。正答は(ア)。
判定に使う基準は2つ。
①D種接地工事の接地抵抗値(電技解釈第17条):100Ω以下。ただし低圧電路に、地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設するときは500Ω以下。本問は0.1秒で遮断するので500Ω以下が基準になる。
②低圧電路の絶縁抵抗値(電技省令第58条):使用電圧300V以下で対地電圧150V以下の電路は0.1MΩ以上。使用電圧100Vなので0.1MΩ以上が基準。
各選択肢を両方の基準で調べる。
ア:a=600Ω>500Ω(不適合)、b=2.0MΩ≧0.1MΩ(適合)→接地抵抗が不適合。
イ:a=500Ω≦500Ω(適合)、b=1.0MΩ(適合)→適合。上限ちょうどの値は「以下」に含まれる。
ウ:a=100Ω(適合)、b=0.2MΩ(適合)→適合。
エ:a=10Ω(適合)、b=0.1MΩ(適合)→適合。0.1MΩも「以上」に含まれる。
適合していないのはアで、正答は(ア)。
本問は、D種接地工事の接地抵抗値の緩和条件(0.5秒以内に動作する地絡遮断装置)と、低圧電路の絶縁抵抗値の両方を、境界値を含めて判断させる問題。正答はア。
【条件の整理と根拠】
電技解釈第17条より。D種接地工事の接地抵抗値:
- 原則(地絡遮断装置なし、または動作時間が0.5秒を超える):100Ω以下
- 地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設する場合:500Ω以下
本問は0.1秒で遮断するので、上限は500Ω。
電技省令第58条より。低圧電路の電線相互間及び電路と大地との間の絶縁抵抗は、開閉器又は過電流遮断器で区切ることのできる電路ごとに次の値以上:
- 使用電圧300V以下で対地電圧150V以下:0.1MΩ
- 使用電圧300V以下でその他(対地電圧150V超):0.2MΩ
- 使用電圧300V超:0.4MΩ
本問は使用電圧100Vなので0.1MΩ以上。
【各選択肢の判定】
- ア:a=600Ω → 500Ωを超える。b=2.0MΩは適合だが、接地抵抗が基準外なので組合せとして不適合(正答)
- イ:a=500Ω → 「500Ω以下」の境界値で適合。b=1.0MΩも適合
- ウ:a=100Ω → 緩和がなくても満たす値。b=0.2MΩも適合
- エ:a=10Ω → 適合。b=0.1MΩは「0.1MΩ以上」の境界値で適合
エのbを見て「0.1MΩでは低すぎる」と考えたり、イのaを見て「500Ωちょうどは不可」と考えたりすると、正答を見失う。「以上」「以下」は境界値を含む。
【C種とD種の違いを整理】
C種(300V超機器):原則10Ω以下・緩和で500Ω以下
D種(300V以下機器):原則100Ω以下・緩和で500Ω以下
緩和条件の500Ωは共通だが、原則値が10Ω vs 100Ωで異なる点を混同しないこと。
【実務・試験対策上の重要ポイント】
地絡遮断装置の「0.5秒」という数値は第二種電気工事士試験で頻出のキーワード。「0.5秒を超える」(遅い・または装置なし)→原則値適用。「0.5秒以内」(高速)→500Ω緩和。問いの設定が0.1秒か0.5秒超かで正答が変わるため、設問文を必ず確認すること。仮に地絡遮断装置がない設定なら上限は100Ωになり、500Ωのイも不適合になる。屋外の自動販売機は雨水にさらされ漏電が起きやすいので、接地工事と地絡遮断装置を組み合わせて感電を防ぐ。正答は(ア)。
- 電気設備に関する技術基準を定める省令第58条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した過去の試験問題です(同センターの公式FAQにより教育目的での利用は許諾・使用料不要。図・写真も同センターの公表問題から掲載)。解説は合格ナビが作成しています。 根拠・出典:出典:令和5年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問26(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づき、段差のある3段階の解説を作成しています。

