検査・法令74検査・法令

第二種電工 検査・法令 問74:検査・法令

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-12

C 種接地工事を施さなければならない機器として、正しいものはどれか。

  • 使用電圧 100V の電動機の鉄台
  • 使用電圧 200V の電気洗濯機の外箱
  • 使用電圧 400V の三相電動機の鉄台正答
  • 高圧受電設備の変圧器の外箱
正答:使用電圧 400V の三相電動機の鉄台

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初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

C種接地工事は「300V を超える低圧の機械器具の鉄台や金属製外箱」に施す接地工事で、接地抵抗は 10Ω 以下(正答ウ:400V 三相電動機はC種)。400V は 300V 超の低圧に該当するためC種接地工事が必要。アの 100V 電動機とイの 200V 洗濯機は 300V 以下なのでD種接地工事(100Ω以下)が正しい。エの高圧変圧器外箱は「高圧機器」のためA種接地工事(10Ω以下)が必要(C種ではなくA種)。使用電圧が高いほど厳しい接地基準(低い抵抗値)が要求されることを理解しておく。

標準試験対策の基準レベル

C種接地工事の適用条件を電圧区分から正確に判断する問題。

【接地工事の電圧区分と適用一覧(電技解釈第 17 条)】

| 機器の使用電圧(対地電圧) | 接地工事の種類 | 接地抵抗値 |

|---|---|---|

| 高圧・特別高圧 | A種 | 10Ω 以下 |

| 低圧 300V 超(例:400V、440V) | C種 | 10Ω 以下 |

| 低圧 300V 以下(例:100V、200V) | D種 | 100Ω 以下 |

| 変圧器低圧側の中性点・1端子 | B種 | 計算値 |

【本問の各選択肢の判定】

ア. 100V 電動機の鉄台:使用電圧 100V = 300V 以下 → D種接地(100Ω以下)

イ. 200V 洗濯機の外箱:使用電圧 200V = 300V 以下 → D種接地(100Ω以下)

ウ. 400V 三相電動機の鉄台:使用電圧 400V = 300V 超低圧C種接地(10Ω以下)(正答)

エ. 高圧変圧器の外箱:高圧機器 → A種接地(10Ω以下)(C種ではない)

【C種とA種の違い(同じ 10Ω 以下)】

C種接地:低圧(300V超)機器の外箱・鉄台

A種接地:高圧・特別高圧機器の外箱・鉄台・計器用変成器の2次側

抵抗値は同じ 10Ω 以下だが、接地線の太さが異なる:

C種:1.6mm(2.0mm²)以上

A種:2.6mm(5.5mm²)以上(高圧系の大電流地絡に対応するため太い線が必要)

【400V 三相回路の普及背景】

工場の大型電動機・エレベーター・業務用エアコン・コンプレッサーは 400〜440V(三相)での運転が多い。電圧が高い分だけ電流を抑えられて配線コストが下がる(P = V×I の関係)が、その分接地基準も厳しい(C種)。

上級誤答論破・根拠規定・実務応用まで深掘り

C種接地工事の設計理由・工場電気設備における 400V 系の特性・接地工事の施工管理まで体系的に整理する。

【C種接地工事の技術的根拠】

なぜ 300V 超(低圧)で接地基準が厳しくなるか:

漏電時の外箱対地電圧(単純モデル):

V_外箱 = V_source × R_ground / (R_insulation + R_ground)

使用電圧が高いほど V_source が大きい → 同じ R_ground でも V_外箱 が高くなる

400V 系で同じ D種(100Ω)を使った場合:

地絡電流 I_g ≒ V_source / R_ground = 400/100 = 4A(大地絡電流)

外箱対地電圧 = 4A × 100Ω = 400V(人が触れると感電・死亡リスク大)

C種(10Ω)を使った場合:

地絡電流 I_g = 400/10 = 40A(大電流が大地へ流れる)

外箱対地電圧 = 40A × 10Ω = 400V(同じ)

実際には高い地絡電流 → 配電盤のブレーカー(過電流保護)が確実に動作

→ 接地抵抗が低い → 地絡電流が大きい → 保護装置が高速に動作する → 感電時間が短くなる

これが C種(10Ω)で安全性を確保するメカニズム。

【工場の 400V 系電気設備設計】

日本の工場電力系統の典型構成:

特別高圧(66kV 以上) → 降圧変圧器 → 高圧(6600V)

高圧 6600V → 受電設備 → 低圧変圧器 → 低圧 200V(一般設備)

→ 低圧 400V(大型電動機・変換器)

400V 系の機器:

産業用三相電動機(30kW 以上)→ 高効率運転のため 400〜440V が標準

産業用インバータ:入力 400V・出力 400V 可変周波数

大型コンプレッサー・冷凍機・ポンプ

400V 系の接地施工:

機器外箱:C種接地(10Ω)

接地線:1.6mm(緑/緑黄)

接地極:連結接地棒または接地網(10Ω 達成のため複数本)

【接地工事の施工不良による事故事例】

事例1:C種接地工事の省略

400V 電動機(鉄台)にC種接地を施工せず → 絶縁劣化で鉄台が 400V に充電 → 作業員が感電

教訓:設置が義務付けられた接地工事は絶対に省略しない

事例2:接地線の太さ不足

C種接地に細すぎる接地線(0.9mm)を使用 → 地絡事故時に接地線が溶断 → 接地が無効化

教訓:C種の接地線は 1.6mm(2.0mm²)以上を確実に使用

事例3:接地抵抗の測定省略

竣工後に接地抵抗の測定を行わず → 実際は 100Ω(D種レベル)しかなかった → C種の機能を果たしていない

教訓:施工完了後の測定・確認は必須(記録・保管義務)

【接地電位上昇(EPR)の問題】

大電流地絡が起きると接地極の電位(大地から見た電位)が一時的に上昇する(接地電位上昇:EPR):

EPR = I_g × R_ground(例:100A × 10Ω = 1000V)

隣接する設備・建物の接地電位も影響を受けるため、変電所では「接地計画」が重要:

  • 変電所接地(メッシュ接地):地中に銅グリッドを埋設してEPRを均一化
  • 接触電圧・歩幅電圧の管理:変電所内の安全確保

建物接地と機器接地の統合設計(等電位ボンディング):

IEC 60364 / JIS C 60364:等電位ボンディング(全導電性部材を同一電位に結合)で感電防止

【電験三種への接続】

電験三種「法規」:接地工事の種類と電圧区分(電技解釈第 17 条)・A/B/C/D種の適用例・接地抵抗の測定義務・B種接地の計算が頻出。「理論」:地絡電流の計算・接地抵抗と地絡保護の関係。「機械」:三相誘導電動機の接地(C種)と保護装置(漏電遮断器・地絡継電器)の組み合わせ。

第二種電気工事士では「高圧機器=A種(10Ω)・300V超低圧=C種(10Ω)・300V以下低圧=D種(100Ω)・変圧器中性点=B種(計算値)」の区分を使用電圧から瞬時に判断できるようにすることが合格のポイント。400V 三相電動機が「C種接地が必要」という判断を素早くできるよう、「300V の境界線」を強く意識した学習が効果的。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:電気技術者試験センター公表の出題範囲(第二種電気工事士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / 電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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