第一種電工
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

第一種電工 令和3年度午前 問25|電気機器・蓄電池・配線器具

問題

第一種電工 | 電気機器・蓄電池・配線器具 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-14

600Vビニル絶縁電線の許容電流(連続使用時)に関する記述として,適切なものは。

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答え合わせ

正解は ア
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

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解説

電線に電流を流すと、導体の抵抗で熱が出る。熱で絶縁物(ビニル)の温度が上がりすぎると、絶縁物が傷んで寿命が縮んだり、絶縁が悪くなったりする。許容電流は、連続して流しても絶縁物が著しく劣化しない限界の電流値なので、アが適切。

ビニル絶縁電線の絶縁物の上限の温度は80℃ではなく60℃(イは誤り)。溶断する電流(ウ)はもっと大きく、電圧降下(エ)は許容電流とは別に考える条件。正答はア。

許容電流とは、電線に連続して電流を流したとき、導体のジュール熱で絶縁物の温度が上がっても、その絶縁物が著しく劣化しない限度の電流値をいう。絶縁物の種類ごとに許される最高の温度があり、許容電流はその温度を超えない電流として決められている。

ア:上の定義どおり。適切。

イ:600Vビニル絶縁電線の絶縁物(耐熱性を有しないビニル混合物)の最高許容温度は60℃。80℃とするのは誤り。電気設備技術基準の解釈 第146条の許容電流補正係数の式(146-3表)でも、ビニル混合物は最高許容温度60℃、基準の周囲温度30℃をもとに定められている。

ウ:電線が溶断する電流は、絶縁物が劣化する電流よりはるかに大きい。許容電流は溶断の手前に余裕をもって決められる。不適切。

エ:電圧降下は電線の長さや負荷電流で決まり、許容電流とは別に検討する。太さを選ぶときは「許容電流」と「電圧降下」の両方を満たすようにする。不適切。

正答はア。

【許容電流の考え方】電線の温度上昇は、導体で発生する熱(I²R)と周囲へ逃げる熱のつり合いで決まる。周囲温度が高いほど、また電線管に多数の電線を収めて熱が逃げにくいほど、同じ電流でも温度が高くなる。そこで、絶縁物の最高許容温度を超えない電流として許容電流を定め、周囲温度や収め方によって補正する。

【解釈 第146条での扱い】絶縁電線の許容電流は、146-1表(単線)・146-2表(より線)の値に、許容電流補正係数と電流減少係数を掛けて求める。

・許容電流補正係数:146-3表で、ビニル混合物(耐熱性を有するものを除く)は √((60−θ)/30)(θ は周囲温度)の形で、最高許容温度60℃・基準周囲温度30℃が式に入っている。耐熱ビニルやポリエチレンは75℃、架橋ポリエチレンは90℃が使われる。

・電流減少係数:同一管内に収める電線の本数が多いほど小さくなる(熱がこもるため)。

周囲温度30℃のときは補正係数が1になり、周囲温度が60℃に近づくほど許容電流は小さくなる。

【各選択肢の整理】

ア:絶縁物が著しい劣化をきたさない限界の電流。定義そのもので適切。

イ:80℃という温度がビニルの最高許容温度(60℃)と合わない。

ウ:溶断は導体そのものが溶けて切れる現象で、許容電流よりずっと大きな電流で起こる。ヒューズはこの性質を利用した保護装置。

エ:電圧降下は許容電流と別の制約。長い幹線では、許容電流を満たしていても電圧降下の条件から太い電線が必要になることがある。

【実務での使い方】幹線や分岐回路の電線は、許容電流が負荷電流以上であること、過電流遮断器の定格電流との関係(第148条・第149条)を満たすこと、電圧降下が許容範囲に収まることを合わせて確認して選ぶ。正答はア。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和3年度(午前) 第一種電気工事士 学科試験 問25(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。