問題
図において,一般用低圧三相かご形誘導電動機の回転速度に対するトルク曲線は。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
一般的な三相かご形誘導電動機のトルクが、回転速度とともにどう変わるかを表す曲線を選ぶ問題です。この電動機は、止まっているときにも始動のためのトルクを出し、速度が上がるにつれてトルクが大きくなって、定格の速度の少し手前で最大(停動トルク)になります。そこからさらに速度が上がると、トルクは急に小さくなり、回転磁界の速さ(同期速度)でゼロになります。図ではこの「途中で山になり、最後に急に落ちる」形がCです。正答はウです。
誘導電動機のトルクは滑りsで決まります。停止時(s=1)には始動トルクが生じ、速度が上がって滑りが小さくなるにつれてトルクは増え、ある滑りで最大トルク(停動トルク)になります。その後、同期速度(s=0)に近づくと、回転子が磁界を切る速さが小さくなって誘導電流が減るため、トルクは急に下がり、同期速度でゼロになります。図のCは、停止時に一定のトルクがあり、高速側に山(最大トルク)を持ち、右端で急にゼロに落ちるので、この特性に一致します。A・Bは停止時にトルクが最も大きく、速度とともに減っていく形で、一般用かご形の特性ではありません。Dは速度が上がるほどトルクが増え続ける形で、送風機やポンプのように速度の2乗に近い割合で必要なトルクが増える負荷の特性に似た形です。正答はウです。
本問は、かご形誘導電動機の速度-トルク特性の形を、ほかの特性と見分ける問題です。
【特性曲線の要点】
- 始動トルク(s=1):停止時にも始動のためのトルクがあり、負荷を動かし始めることができる
- 最大トルク(停動トルク):滑りの小さい高速側で最大になる
- 運転域:最大トルクより右側(高速側)の、トルクが急に下がる部分で運転し、負荷トルクとつり合う速度で安定する
- 同期速度(s=0):回転子と回転磁界の速さが同じになり、誘導電流が流れずトルクはゼロ
【運転点が安定する理由】最大トルクより高速側では、負荷が増えて速度が少し下がると電動機のトルクが増え、速度を元に戻そうとします。このため、負荷が変わっても速度はわずかしか変わらず、かご形誘導電動機は「ほぼ定速の電動機」として扱われます。
【各曲線の判定】
- C:始動トルクがあり、高速側で最大、同期速度でゼロ。かご形誘導電動機の特性で正しい
- A・B:停止時が最大で速度とともに減る。一般用かご形の特性ではない
- D:速度とともに増える形。送風機・ポンプなどの負荷トルク(2乗低減トルク)に似た形で、電動機の特性ではない
【二次抵抗との関係】巻線形誘導電動機で二次抵抗を大きくすると、最大トルクの大きさは変わらずに、最大トルクの生じる滑りが大きく(低速側に)なります(比例推移)。始動時に二次抵抗を入れて大きな始動トルクを得る二次抵抗始動は、この性質を利用したものです。かご形は二次抵抗を外から変えられないので、Cのような形に決まります。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和5年度(午後) 第一種電気工事士 学科試験 問10(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-06-14)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


